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アナログをデジタルにつなげる – 手紙から電子メールへの変換サービス

Remote Control Mail は、紙の手紙をメールで受け取ることができるという有料サービスだ。サービスは限定的にはじまったばかり。

手紙

指定の住所に届いた自分宛の手紙について、まず封筒表側をスキャンしてネット経由で閲覧可能にしてくれる。その表書きを見た利用者は、それぞれの封筒について、さらに以下の処理をさせることができる。

  • 自宅や会社へ転送
  • 開いて、中身をスキャンして PDF 化、メールで転送(ただし、これは2006年開始予定)
  • シュレッダーにかけて捨てる

コストは、$2.5(220円)/月の基本料金と、上記の「させること」の内容や件数に応じた従量課金の組み合わせだ。

紙の手紙を主に使う人と、eメールを主に使う人の橋渡し的なサービスになる可能性があるのではないかと思う。

技術者として、新しい技術、新しいサービスばかり見てしまうことがあるが、実際のサービスの対象ユーザを考えた場合、今あるサービスからの段階的な移行をどうするかについて考えることも重要で、またそういうところにこそビジネスの芽があるのかもしれない、と感じた。日本でもほしいサービス(もし既にあったら教えてほしい)。

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アルファブロガーを英語でなんと言うか?

「なんというかも何も、それ英語じゃないか」、と言われそうだが、alpha blogger という言い方はそれほど普及してないみたい(Google 調べ)。

日本語のアルファブロガーに相当する言葉は、A-List bloggerというらしい。こっちのほうが検索では 100 倍ほど多く出てくる。Wikipedia に載ってるから、というのは根拠にしちゃいかんのかもしれないが。

日本で、影響力の大きなブロガー、のことをアルファブロガーと言うようになった経緯は、検索結果からすると

ニューズウィークの記事Ad Innovator日本のアルファブロガーを探せ2004

という流れのようだ。ただし、このニューズウィークの記事中でも、”Alpha Bloggers” という表記と、”A-Listers”という表記の両方が使われている。「アルファブロガー、彼らが自分達を指して言うところの、A-Listers」、なんて部分もあるので、自称するときも “A-Listers” が使われることが多いのかもしれない。

いや、だからどう、というわけじゃないんだけど、英語で英語圏の人と話すとき、alpha bloggers で通じるんだろうか、それとも A-Listers / A-List bloggers のほうがまだ通じるんだろうか、という素朴な疑問。職場に今話題のアルファブロガー本が落ちてたのでちょっと読ませてもらいつつ思ったわけ。

A-Listers Bloggers をあらためて日本語に訳すとしたら、「A級ブロガー」? 「Aランクブロガー」とか。

# 「Aランクブロガー」の主題歌はぜひ子門真人に、って判らんよねそんなネタ

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証拠を見せる – スパム対策のこんな方法

SPAM STOCK TRACKER という、面白い試みをしているサイトを紹介する。

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スパムメールのなかに、特定の企業の株を購入することを薦めるスパム、たとえば、「今、○○株式会社の株が買いどき!」みたいなスパムメールがあると思う。受け取ったことがある人も多いだろう。

この joshua cyr さん、ほんとうにスパマーが言うとおりに株価は上がるのだろうか、ということをサイトで追跡することにした。これがこの SPAM STOCK TRACKER だ。

ここで彼が追跡した結果によれば、スパムで「この株が上がります」と言ってきた銘柄のほとんどが、実際には下がっているということがわかる。

右上に表示される合計を見れば、もしスパムの言うとおりに買ってたら資産は半減していたとわかる。

下の個別銘柄の表を見れば、ほとんどの株がスパムを受け取ったときよりも値下がりしてることがわかる。

普通なら、「必ず上がる株を知ってる人が、それを赤の他人に教える理由がない」と思うので、こんなスパムいくら送ってきても無駄だろうと思うのだが、世の中にはスパムで宣伝された製品を買う人もいるそうなので、スパムで「株が上がるよ」と言われて信じちゃう人もいないとは言い切れない。

万一あなたの近くにそんな騙されやすい人がいたら、こういうサイトを見せるのが一番伝わりやすいだろう。

日本語の場合だと、Yahoo! ファイナンスの掲示板や 2ちゃんなるなどが、こういった株式関係のスパム的な書き込みが蔓延しているところだろうか(株にあまり詳しくないので、他にもっと大きな掲示板があるかもしれないが)。こういったところに対しても同じ実験をしてみると、面白いだろう。おそらく Joshua さんの実験と同じような結果になると思う。

株価の場合、もともと数値化されているものだから、ネットや Blogsphere での評判との比較を取ることはたやすい。株価以外でも、評判(reputation)システムにおける、「やらせ」的な推薦などを別の数値や調査結果などとつきあわせることで、インチキを暴くような仕組みを考えられるかもしれない。

そうやって、スパムで薦められた株/商品/サービスなどが、普通の株/商品/サービスなどよりも悪いということが定量化されていくと、スパムも減っていかないかなあ、などと期待するのだった。