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子供が映っている写真は自動的に限定公開にしたい、とフェイスブックの中の人が語る

「フェイスブック10年間のイノベーション」というイベントでフェイスブック副社長(日本語の副社長ほどは高い役職ではありません)のジェイ・パリクさんが語ったところによると、親が自分の子供の写真をフェイスブックへアップロードして、それがフェイスブック全体に公開する指定となっている場合に、「知人限定じゃなくていいんですか?」と警告することが将来的にできるだろうということです。

GoogleもFacebookも、利用者が撮影してアップロードした写真の中の人物の誰が誰かを特定することに一生懸命になっています。いずれは動画の中に映っている人を特定したりもできるようになるでしょう。

巨大なネットサービスに、居場所や友人とのやりとりだけでなく顔や表情まで読み取られ、広告のターゲットとなっていくのは不安もあります。ユーザーのためになることにも使えるんですよ、という言い訳用であっても、子供のプライバシーを守るための機能も検討してくれるのはいいかなと思います。

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Google検索結果のアドレスを貼り付けると「一回前の検索ワード」が漏れる事がある

ジェレミー・ルービンさんがブログで、グーグル検索した結果を共有した際に一つ前に調べたキーワードが共有先に漏れる場合があると伝えています

再現手順はこんな感じ。

  1. ChromeやFirefoxブラウザのアドレスバーで「最初の検索」で検索
  2. 検索結果のページの検索ボックスで「次の検索」で検索
  3. アドレスバーのURLの中に、「最初の検索」と「次の検索」の両方が入っている

検索キーワードが日本語などの場合は、URL中の表示はエンコードされてそのままでは日本語として読めない場合がありますが、これは変換して戻そうと思えば簡単にできます。

google-search-leaks-previous-keywords

アドレスバーに、「最初の検索」が出ています。

Google検索結果ページ(拡大)

簡単に確かめたいならアルファベットや数字だけで上記の再現手順を試してもいいでしょう。URLに出てきた一番目の検索ワードをそのまま目視できます。

このアドレスをメール等にコピー&ペーストして送ってしまうと、「2番目の検索」で検索した結果を送ったつもりが、「最初の検索」という文字列もURLの中に含めて送ってしまうということです。

Internet Explorer でも、アドオンでアドレスバーの検索エンジンをGoogleにすると同じことになりますね。デフォルトのBing検索ではBingに行くので当然再現しませんが。

問題点と影響

ルービン氏の場合は、友人から送られてきた検索結果のアドレスを見てこれに気づいたようですが、その時にURLに含まれていた前の検索ワードは、その友人が文章中に書いているとても一般的な単語だったということ。その友人は、そのとても基本的な単語の意味を調べないとその文章が書けなかったのかもしれない、とルービン氏は推測し、このように関係のない検索ワードが他人に漏れてしまうのは恥ずかしい場合もあるだろう、と述べています。

簡単な単語の意味を調べてたぐらいならまだしも、検索してるのが人に知られたらもっと恥ずかしいキーワードというのもあるでしょうね。

あまりひどいものはご紹介できないのですが、これは2chから見つけたもの

google-search-kindaichi

「金田一一」を検索した同じページで、続けて「金田一二三男」を検索し、それを掲示板に貼り付けたんですね。まあこのケースでは漏れたとしても害はありません。

これまでグーグル検索結果のページのURLを掲示板等に貼り付けたり、メールで他の人に送ったりした人は、もしわかるなら送ったURLに一つ前の検索ワードが含まれていないか、含まれていたとしたらバレて困るキーワードではないか、確認したほうがいいかもしれません。といっても、確認して困っても削除・撤回できない場合も多そうですけど。

完全ではないですが、たとえばGoogle検索で “www.google.co.jp/search?q=” を含めて検索すると、検索結果を貼り付けたページが見つかりますね。site: で限定すれば自分のブログを確認したりもできます。

検索結果を共有する機会、となると、ツイッターやFacebook の過去の書き込み、チャットサービスのログ、などもあるでしょう。

ルービン氏はこの問題についてグーグル社にも伝えたそうですが、「仕様です」「修正しません」という回答を受けたそうです。自分で気をつけないといけないようですね。

via Hacker News

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アクセス解析しているマーケッターを混乱させるためのChrome拡張 UTM-Mangler

Chromeブラウザ拡張 UTM-Mangler は、WebマーケターやSEO実施者らを困らせることを目標に開発されたツールです。でもどうやって?

utm-manager-icon

ウェブ上をサイトからサイト、ページからページへ移動していくと、アドレスバーのURLの後ろに”utm_”で始まる長いパラメーターがいくつもついていることがあるのに気づく人は多いでしょう。

UTMはUrchin Tracking Moduleの頭文字で、UrchinはGoogleが買収したアクセス解析のプログラムで、Google Analytics の元となっているものです。これらのUTMパラメーターは、Google Analyticsでアクセス情報を収集する際に、ユーザーがそのページにどこからどういう理由で飛んできたのかというのを記録するために、宣伝担当者などがつけるものです。

リアルな例で言うと、レストランに予約の電話をする時に「食べログで見ました」みたいなことを話すようにしてください、とサイトの方で書いてあったりしますが、これは紹介してるサービスが本当に役に立ってますよ、というのをお店側にアピールする意味がありますね。不動産屋に「ホームズで見ました」というのも同じ。

リアルでは律儀にちゃんと言う人ばかりではないですが、ブラウザのリンクをクリックしたりQRコードから飛んだりする場合には最初から埋め込まれていますから、マーケターがちゃんと設計していればかなり正確な情報が取れることでしょう。

たとえば下の画面、RSSリーダー経由で開いたページ、ブラウザのアドレスバーには、Feedburnerで提供されたRSS経由で来たことが埋め込まれています。

url_original

しかし、UTM-Manglerを入れているとあら不思議。utm_source にはとても開けないようなサイトの名前に変わり、utm_campaign には「拷問」というタグが。

url_changed_by_utm_mangler

アクセス解析でもしこのアクセスを含む結果に気づいたなら、サイトの運営担当者は、「おかしいな、こんなサイトに広告を出したり、紹介記事を書いてもらったりしたことはないはずだが…」と悩んでしまうことでしょう。

自分は知らないけど社内の他の誰かがやったのかな、と、流入元と書いてあるドメインに確認しに行くかもしれません。それこそが拡張作者の張った罠なのですが…

ブックマークレットの作者が述べていますが、このトリックコードが変更するアクセス元サイトのサイト名やドメインは、普通の人なら一生見たくないようなひどいものばかりです。

自分のネットサーフィンの情報を集めようとするマーケッターへの嫌がらせにはなりますが、この拡張を常用していると、多くのサイトから「いつも異常なサイトからのリンクで見に来る」訪問者だという風に見えてしまうかもしれません。

先に作られていたブックマークレット版はこちらで入手できます。常時自分のネットサーフィンに目くらましを掛けたいわけでなく、ここぞというサイト・ページでだけやりたい場合はこちらを使うのがいいでしょう。

関連

ブックマーク等するのでアドレスをキレイにしたい、というだけなら、UTMパラメータを削除したアドレスにリダイレクトさせるChrome拡張もあります。ソーシャルブックマーク(というかはてなブックマーク)で皆と違うURLでブックマークしてしまうのを避けたいというだけならこちらの方が実用的でしょう。ただこちらはリダイレクトなので最初のパラメータでのアクセスも記録され、マーケッターへの嫌がらせにはなりません。

(タイトル画像credit: Wikimedia/Keith Evans CC by-sa)