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Netscape の作者による新 Web2.0 サービス Ning(5) 開発してみる

Ning からメールが来て、開発者アクセスをあげたよ、とのこと。早速 Ning に行ってみると、App Manager という開発者ページに入れるようになっている。

まず View Source で既存の Example アプリのソースをリストしてみた。Review 型のサンプルアプリについて、ロジックの php ファイルが 20個程度、テンプレートらしい php ファイルも 20個程度。

ロジックのほうは、フレームワークにあるらしいファイルを読み込み、そのクラスを利用する形の短いファイル。try catch があるので PHP のバージョンは 5 なんだろう。

とりあえずは、プログラミングレスで簡単に作れますよ、という Clone this App をクリックし、サンプルをコピーしてみる。何を作るか特にアイデアがなかったので、とりあえず Bookmarks を選択。

すると、アプリ名、アプリの説明、使いたい URL を指定しろ、という画面になった。アプリ名や説明に日本語を入れたらエラーになった。

その3つを設定しただけで、del.icio.us 風のアプリケーションが起動した。これがその作ってみたサイト
Ning 日本語情報ブックマーク集

Add Bookmark で Ning について書いてある日本語ページを登録してみる。こっちは日本語は通るようだ。ただし、タグは日本語がダメで、化けてしまった。

ということで、10分ほどで専用のソーシャルブックマークが一個作れた(コピーしただけだが)わけで、「既に世の中にあるウェブアプリと同じようなアプリを、メンバー構成や専門性を変えてもう一個作りたい」という人、これは実は結構多いのではと思うのだが、にとっては非常に期待のできるサービスなのではないか、と思った。

さらに、テンプレートの書き換えに挑戦してみる。ファイル一覧で templates ディレクトリの下へ行き、適当な .php ファイルを開く。その中に、メニューなどの英語がそのまま入っているので、それらを日本語に書き換えて保存してみると、アプリの表示もすぐに日本語に切り替わった。

ちゃんとした国際化じゃないけど、英語アプリのテキストを書き換えての日本語化はできそうだ。ところどころ、複数形を扱うための処理などが入っているため、そのへんは単純な置き換えではなく考えないといけないところもあるが。

もう一個軽いアプリをコピー。懺悔アプリ。ただしこちらは日本語が動かず。

さらに一つ。シンプル掲示板。これなんかは、テンプレートファイルを使わない作りになっている。また、PHP ではなく独自のタグだけでも書けるということ。

Netscape の作者による新 Web2.0 サービス Ning(6) そういえば Ning はどうなった? へ続く

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共有イベントサービス Zvents がオープン

数週間前からそのリリースが予告がされていた Zvents がサービスインしたようだ。

log-zventsnav.gif

ロゴの右上に小さく “delta” と書いてある。なんだデルタって(笑)。

Yahoo! による Upcoming の買収について書いたばかりだが、Zvents の登場は、イベント/カレンダーサービスにまた新たな参入者が現れたということだ。

機能をざっと見たが、Ajax の利用、タギング、bookmarklet、各種標準データ規格の採用や API の公開など、Web2.0 的な機能が満載のようだ。

イベント検索

Google Map 上での表示カレンダー上での一覧表示イベント会場ごとの表示、タグ、グループ、参加者 それぞれでの絞り込み

Folksonomy

タグによるイベントの分類とユーザ間での共有

ブログ連動

ブログに Zvents 上のイベント情報を貼り付ける機能

データの利用できる Open API

API Key は、ユーザー登録したあとの Profile 画面から取得できる

アメリカではこのようなイベントデータベースがいくつも出てきているが、日本のサービスで同じような規模感があるものを知らない。業者主導でカンファレンス日程などをまとめているサイトはあるようだが、誰もがイベントの大小にかかわらず情報を持ち寄って蓄積するようなサイトは知らない。

これは

  • 日本人とアメリカ人の違いによるものなのか
  • 広くデータを集めるための登録のしやすさや IT 的な仕組みによるものか
  • 単に誰も手をつけてないだけなのか

便利なサービスだとは思うので、最後の理由だったらいいなとは思うが。今どこかで誰かが日本向けサービスを作ってるのかもね。

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Netscape の作者による新 Web2.0 サービス Ning(4) ビジネスモデルは?

Netscape の作者による新 Web2.0 サービス Ning(1)
Netscape の作者による新 Web2.0 サービス Ning(2)
Netscape の作者による新 Web2.0 サービス Ning(3) の続き。

Ning のビジネスモデルについても、FAQ で解説されている

Playground 自身は無料サービスを守り、収入源としては広告とプレミアムサービス(有料による機能強化)を考えているという。必然の結果として、アプリの開発者が Ning 以外の他社の広告を出すことはできない。(商用サービスを作って自分で課金する分にはかまわない)

有料ユーザは広告が出ないとか、より多くの容量を使える、というのはよくある話。Ning の上では、PHP などで書いたアプリも強制的に共有されてしまうが、たとえばこのソースを有料で「隠せる」とかいった課金も考えているらしい。

この、作ったソースが共有されてしまう、というモデルは、実は Ajax が大流行している理由と同じところをついているようにも思う。

Google Map などすごいものを作れるんだけど、それがどう動いているかはあっという間に解析されて類似のサービスが出てくる、というのは、Javascript がソースを隠せないことで起こっている現象だ。

Ning の上に展開された PHP (や Python や Ruby)のコードが強制的に公開されるとなれば、Ning の上でアプリケーションソースコードの大規模な共有が発生し、そこでは衆知が集まったことによるソースコード改善プロセスの高速化が起こらないとも限らない。

Netscape の作者による新 Web2.0 サービス Ning(5) 開発してみる へ続く