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ネットのサービス

retred – 歴史上の人物の生まれた場所と死んだ場所をプロットした地図

retredは、歴史上の著名な人物の生誕や死亡の場所を、世界地図上に表示するというwebサービスです。

ビクトリア朝時代の東京がこちら。

retred-tokyo-in-victorian-age

英語のWikipediaデータを元にしていると思われるので、ヨーロッパやアメリカに比べるとプロットされる著名人はそれほど多くありません。また自動でやっているせいか間違いも。(例えば、上の豊田佐吉氏は静岡県生まれのはず)

ページ最上部の赤と青のスライダーを動かすことで、表示させるデータを時代で絞り込むこともできます。織豊時代とかに設定しても日本に2人のデータ、それもなぜか今川義元と前田利家という謎のチョイスですが。

retred-napoleon

Wikipediaに載っている人という規準で同列に載せたと思われますが、記述が長い人(有名人・重要人物)を目立つように表示するなどしてくれれば、同時代に生きていた人を俯瞰して眺められたりして面白いのではないでしょうか。

via Google Maps Mania: Born and Died on Google Maps

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fun

飛行機発明前の紙飛行機の呼び方

こんなツイートがRTで流れてきました。「飛行機が発明される前、紙飛行機は何と呼ばれていたのでしょう?」

考えたこともなかったですが、これ面白い疑問ですね。飛行機がなければ紙飛行機と呼ぶはずもないので、何かしら名前があったはず。

英語でいろいろ検索したのですが、なんとか見つけたのは、比較的質が良いといわれている英語のQアンドAサービスQuora。

# Quoraについては個人ブログの方でこんなことを書いたことがあります。よい回答も多いけども結局「質問分野による」というのが僕の結論 → クオラ(quora.com)ってすごいの? 世界を席捲するの? なんで日本ではスイカは野菜なの? | 秋元

Paper Plane: When were paper planes invented? (紙飛行機はいつ発明されましたか?) – Quora

David Coleさんが回答に辿り着くまでの経緯を詳しく説明してくれています。

Coleさんはまず、ギネス認定紙飛行機飛ばし世界一のKen Blackbumさんのサイトにある、紙飛行機の歴史というページを発見。古代中国の紙凧や18世紀後半フランスの紙気球は(「紙」で「飛ぶ」けれど)違うとして、1930年代に航空機の設計者が紙飛行機をプロトタイピングに使っていたという記録が、この世界チャンピオンの見つけた最も古い「紙飛行機」の記録だということです。

ライト兄弟の1903年の初飛行よりも前の文献を探そうとすると、「飛行機」「航空機」といった単語自体が存在しないことから、そもそも何を探せばわからず困った、ということですが、それでも、19世紀の複数の文献から、それらしい単語”paper dart”を発見します。

たとえば、1803年に発行されたイギリスのエッセイ The Looker-on では、「かつらにたくさんpaper dartを入れて運び、ハリネズミの背中のようになっていた」という一文。

しかし、この”paper dart”が本当に紙飛行機のことを指しているのか、dart(ダーツ)のような形の別のものを指しているのか? さらに探した結果見つけたのは、こちらの図が入った、1896年に発行された、スポーツと時間つぶしの方法を集めた本の一ページ。

paper-dart-1896

確かに、紙飛行機の折り方に、”paper dart”という説明がついています。

ということで、紙を折って飛ばす紙飛行機は、飛行機の発明以前の19世紀から存在し、それは「紙ダーツ」と呼ばれていた、ということがわかりました。

ところで、このあたりの文献、すべてGoogle Booksで探されてますね。Google Booksはすごいですね。たくさんの古い資料を読み取ってデジタル化/テキスト化し、どこからでも検索できるようにしてくれたことで、こういった調べものは飛躍的に楽になったのではと思います。

電話以前の糸電話

もう一つの、

「電話が発明される前の糸電話の呼称も気になります。」

こっちの方も気になったので、多少英語で検索してみたのですが、僕のスキルでは見つかりませんでした。

それでは、と、上と同じQuoraでも質問してみたのですが、まったく答えが集まりません。ポイント使って識者を指名することはできるのですが、候補で出てくる「電話の専門家」とかに聞いても答えがくる気がしないですね。

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ネットの事件

フェイスブックCEOマーク・ザッカーバーグ15歳時作成のホームページらしきものが発見される

フェイスブックを作った男、マーク・ザッカーバーグ氏が、1999年、15歳の時に公開していたとおぼしきウェブサイトが見つかったというニュースです。

アメリカの無料ウェブページ公開サービスAngelfireに置かれて、今でも開くことができる手製のページ(閲覧注意)が、状況証拠しかないですが氏本人が作って公開した可能性が非常に高いとして、HackerNewsで報告されています。

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この「マークのホームページ」は、トップには踊るサイト名とまばたきする不気味な目のJavaアプレットが置いてあり、また、サブページではいくつかの自作プログラムが公開されています。

自己紹介ページにはこんな文章が

Hi, my name is…Slim Shady. No, really, my name is Slim Shady. Just kidding, my name is Mark Zuckerberg (for those of you that don’t know me) and I live in a small town near the massive city of New York. I am currently 15 years old and I just finished freshman year in high school. I have remodeled this website in an attempt that perhaps some search engine will recognize it. I am trying to promote my new AOL Program, The Vader Fader, which you can download elsewhere on this site. It is a decent fader. If you have any comments about this website, the java applets on it, or the Vader Fader which I am trying to promote, please contact me. My E-Mail address is at the bottom of this page.

やあ、スリム・シェイディだ… ウソウソ。今のは冗談で、(僕のことを知らないあなたのために書くと)僕はマーク・ザッカーバーグと言います。ニューヨークという超巨大都市の近くにある小さな街に住んでます。15歳で、高校の一年目を終えたところ。検索エンジンが認識してくれることを願って、このサイトを改修したところ。このサイトの他のところからダウンロードできるベーダー・フェーダーという自作のAOLプログラムを宣伝しようとしています。とても上品なフェーダーなんだ。もしこのサイトやJavaアプレット、宣伝しようとしてるベーダーフェーダーについてコメントがあれば、ぜひ連絡してください。アドレスはページの一番下に載ってます。

“The Web”というページでは、Javaアプレットを使って、彼自身と知人、知人の知人などをネットワークとして表示するというプログラムが公開されていて、(このサイトが本物だとすれば)15歳以前の時点ですでに、今のFacebookのソーシャルグラフにつながるような、ネット上の人間関係のオンライン化に興味を持っていたということになりますね。

mark-zuckerberg-the-web

As of now, the web is pretty small. Hopefully, it will grow into a larger web. This is one of the few applets that require your participation to work well. If your name is already on The Web because someone else has chosen to be linked to you, then you may choose two additional people to be linked with. Otherwise, if you see someone who you know and would like to be linked with but your name is not already on The Web, then you can contact me and I will link that person to you and put you on The Web. If you do not know anyone on The Web, contact me anyway and I will put you on it. In order for this applet to work, you must E-Mail me your name and the names of the two people that you would like to be linked with. Thank you!

今はまだ、このネットワークは小さなものです。大きく成長してほしいと思います。このアプレットがよくなるには、あなたの参加が必要です。もし誰かが既に登録していてあなたの名前がここに出ているなら、さらに二人の人物とつながることができます。そうではなく、あなたの知っている名前がここに載っているけれどもあなた自身はまだ載ってない、という場合には、連絡してください。あなたをその人のネットワークに追加します。もし誰一人知っている人がいなかったとしても、連絡してくれれば追加します。あなたの名前と、つなげたい二人の名前をメールしてください。ありがとう!

ちょっと話が出来すぎている気もしますね。Javaアプレットのセキュリティホールのニュースも最近多いので、誰かが訪問者を攻撃するために人々が関心を持ちそうな偽サイトを作ったという可能性も無くはないですが、Internet Archiveなどで見てもこの内容が1999年のものとして出てくるので、当時存在していたサイトだということは間違いないと思うのですが。

via This Angelfire page could be the first website of 15-year-old Mark Zuckerberg, aka 'Slim Shady' | The Verge