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データ可視化

Desirable Streets – 人々が好む歩行ルートを示す地図

MIT の Senseable 都市研究所 がボストン市の歩行者データを使って作った地図が、この Desirable Streets 。

a 地点から b 地点まで歩いた12万件の歩行者のデータから、一方が他方よりも10%以上距離は長いのに選ばれたルート、を抜き出したデータを地図にまとめたものだそうです。

つまり、目的地まで遠いにも関わらず選ばれた道路 = 望ましい通り(Desirable Streets)というわけ。

目的地に行くために取れるルートが多数ある中で、他の人たちがあえて多く選んでいる道がわかるため、旅行者とか新たに引っ越ししてきた人でも、最初からどこを歩くと良さそうかというのがわかる。いい情報だと思います。

歩行者のデータから得られた、みんなが好んで通る道を分析すると、「公園に近い」「店やオフィスが多い」「歩道や歩道に置かれた設備が良い」道が選ばれていることがわかったとのこと。当たり前といえば当たり前ですが、その当たり前が大量データの分析で裏付けられたと言えます。

地図には、desirable とそうでない道の二つのルートを並べて、実際の景色を見ながら移動を体感できるという箇所もあります。黒い線で示されたところをクリックすると再生されます。

これはあくまで研究結果なのでボストンの市街地のみのものですが、自分の住んでいる街でも作られるならぜひ見てみたいなと思いますね。

via Maps Mania

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fun

全楽器がタイプライターの「ボストン・タイプライター交響楽団」

ボストン・タイプライター・オーケストラは、タイプライターを楽器として使うバンドです。

2004年に設立された、ということなので10年以上の歴史を持つことになります。メイン州を中心に、昨年は7回の演奏を行っているようです

6人の本メンバー、6人の名誉メンバーが属する楽団は、50-70年ぐらいの古さのタイプライターを楽器として使いますが、そのハードな使用のせいで2,3年で壊れてしまうのだとか。

ありがたいことに、公式サイトでは演奏の音声ファイルや動画などがたくさん公開されていて、無料で楽しめます。

タイプライターと普通の交響楽団の競演であれば、有名な「タイプライター」などもありますが、

タイプライター「だけ」で演奏というのは変わり種ではないでしょうか。

via Geekologie

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ネットのサービス

女性だけを対象としたUberのような配車サービス – Chariot for Women

個人ドライバーの配車サービスUberのドライバーをしていたマイケル・ペレツさんが近く始めるという Chariot for Women は、Uber と全く同じように個人ドライバーを組織化してタクシーのように他のユーザーを載せるサービスですが、運転手も利用者もどちらも全員女性だけ、という点だけが違うサービスだそうです。

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“Driven by women. Exclusively for women”(女性の運転。女性だけのために)というこのサービス、ペレツさん(この人自身は男性です)がUberで初めて、「呂律が回らずどこに行くのかもはっきりしない20代ぐらいの怖い客」を乗せた体験から、「女性のドライバーだったらもっと怖かったのでは」と考えたのが発端だそうです。

夜中にタクシーが必要になった女性が女性ドライバーの車に乗りたいとか、夜中に働きたい女性ドライバーが女性の客だけを乗せたいとか、アメリカの治安の悪い地域のことを想像すると、確かにそういう希望を持つ利用者は、運転手の方にも乗客の方にもいるのかもしれません。

あえてユーザー層を限定することで、Uberやその競合Lyftのような巨大なサービスが拾えないニッチを拾うというビジネスはあり得るでしょう。Chariot for Women はアメリカの多くのメディアで取り上げられ、4月19日に開始予定というサービスには、既に1000人以上の女性ドライバーの申し込みが届いているそうです。

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ただし、ボストングローブ紙が指摘するには、特定の性の利用者を拒絶するようなサービスの設計は、差別として違法になる可能性が高いということです。

女性に積極的に広告を出して、女性の利用者ばかりになるように運営することは法に触れないにしても、男性が利用したいとしてきた時にそれを断ると、断られた男性と法的なトラブルになる可能性があるそうです。ましてやドライバー側は雇用の話になるので、男性は雇用しない、となるとこれは明らかに差別となるそうです。

なお、女性刑務所や空港セキュリティの職員など、接触がある場合には女性のみ雇用することは違法にならないそうです。女性専用フィットネスクラブについては裁判があり、その結果ボストンでは適法となったという事例もあるのだとか。

via USA Today