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太陽光と砂漠を3Dプリンターに変えてガラス状の立体物を作るSolar Sinter

Solarsinterglassbowl
マーカス・カイザーさんがサハラ砂漠で実験してみせたのは、太陽光を使って砂漠の砂を焼結させ、ガラス状の器を作るSolar Sinter(sinter = 焼結)
エネルギー供給への不安と原材料不足という二つの問題に対する回答となるこのプロジェクトでは、その両方がふんだんに存在する砂漠で、砂という原材料と太陽光というエネルギーを使って、三次元のガラス状の物体を作るというのを実演してみせています。
この機械の台の上に砂を巻き、その上をレンズで集められた太陽光が動いていくと、その部分が固まります。
Solarsinsterworking
さらに砂を重ねて、別の層を別の形に固めます。これを繰り返して、最後に固まっていない砂を取り除くと、オブジェクトが出来上がっています。
Solarsinsterworking2
機械を設置したり、砂を撒いたり取り去ったり、できあがった器を別の場所に移したりというのは、今回はカイザーさんが人力でやっているわけですけれども、ここのところをロボットで(もちろん太陽光発電で)動かすことができ、装置も大きくできるなら、いずれは砂漠の中で勝手に増殖していく建造物も作れたりするのではないでしょうか。
さすがにこれで人が住むような家やビルは作れないかもしれませんが、テトラポット的なものが作れて、日陰や水分が溜まるところなんかも作れるなら、ただ砂漠のままというよりは緑化等もしやすいのではと思ったりもします。
以下動画です。ちょっと長いですが砂から物体が浮かび上がってくるのはなんとも驚きますね。

Markus Kayser – Solar Sinter Project from Markus Kayser on Vimeo.

via Solar Sinter by Markus Kayser « MakerBot Industries