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ゲーム

The Guts Game – お腹に飲み込んだ温度センサーを調整して相手と競うゲーム

まだ試作段階のようですが、新しいUI(ユーザーインタフェース)を追及しているという Exertion Games labs による他にない入力方法のゲームが、小さな温度センサーを飲み込んで競う、胃腸温度ゲーム The Guts Game 。

飲み込んだピルの温度センサーで測った温度が、お互いのスマートフォンアプリに表示されます。ピルの長さは23mmということ。腰回りにはピルからの温度情報を電波で受け取る中継器を巻く必要がありますが、体の外側で計る温度計などに比べると、日々の行動や運動などによる測定エラーや温度の誤差を少なくできたということ。

スマートフォン上のゲームでは、この体内温度を上げたり下げたりする目標が提示されて、対戦する二人のプレイヤーのどちらがその目標温度に近づけられるか、を競います。

ピルが胃にあるまでは、温度操作は比較的簡単だそうです。温めたければ温かいものを食べればいいし、冷やしたければ冷たいものを飲めばいい。

しかし、腸に入ってくると、その方法では温度調整ができなくなります。運動や、サウナ・プールなど体全体を違う温度に置かないと、腸の中の温度は変えられないのだとか。

これまでに協力者を含めて14名がプレイしたそうです。今のままのゲームではそこまでやってみたい人は増えないようにも感じますが、体内の温度センサーを入力に使う、という前例から、今後アイデアをうまく使ったゲームやサービスを考える人が出てくるかもしれませんね。

via Exertion Games Lab

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技術

Mood Color – 熱で色が変わるヘアカラー

PRAVANA 社のMood Colorは、熱を与えた時だけ色が変わる髪染め染料です。

こちらの Instagram で男性がデモをしていますが、ドライヤーの熱風と冷風の切り替えだけで、髪の色が変わっています。

温冷の切り替えの温度はかなり狭いようで、息を当てたり、手で触っただけでも変化する模様。外出して太陽の陽に当たることでも変化するそうです。

地の髪の色を染めておくことで、変化するグラデーションにさらに独自のバリエーションをつけられるようです。

染め方は、薬剤を混ぜて、塗って、乾かすだけ。temporary(一時的な)ヘアカラーとあり、シャンプーで落ちるレベルのもののようです。

https://www.youtube.com/watch?v=wKkof9jbT2k

今日から発売ということですが、エンドユーザー向けの市販ではなく、美容院向けにのみ卸しで販売ということ。また、この同じ染料を使ったエクステンションも勧めています。この売り方からすると、動画では簡単にできそうだけど、実際にこのヘアカラーでうまく染めるのは難しいのかもしれません。

温度の制御が上手くできて、もっと長い間落ちないようなものができれば、学校に行く時や就職の面接の時だけおとなしくするとかもできるのかもしれないですね。(学業や仕事に関係ない髪の色で人を判断する方がどうなんだ、という話は置いておくとして)

via Bored Panda

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ネットのマーケティング

トロイの小包 – ライバル宅配業者を宣伝マンに変身させたDHLのアイデア

有名宅配業者のDHLが、UPS、TNT、DPDといったライバル業者の配送員達をDHLの動く広告塔にしてしまいました。

動画につけられたTrojan Mailing(トロイの小包)は、もちろんギリシア神話の「トロイの木馬」が元ネタですね。今回敵の陣中に送り込んだのは、兵士を隠した木馬ではなく、”DHL IS FASTER.”(DHLの方が速いよ)という文句を大きく描いた巨大なボックス。DHLのブランドカラーを使ったすごく目立つもの。

しかし、他社の広告を貼り付けた大きな箱を、ライバルの業者が受け取ってくれるとは思えません。実はこのボックスの制作には、温度によって変化する特殊な包装(Thermo-active foil)が使われています。

預ける前に、冷凍庫で冷やしたボックスは、見た目ただの真っ黒になり、

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特徴のない普通の箱として、気の毒な他業者のトラックに引き取られていきました。

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配送先に届くころには、周囲が常温に戻ってくるため、パッケージはこんな風に。

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かくして、各社の配送員が大きな広告を持って街中を歩き回る、という結果となったのでした。

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なお、ConsumeristがDHLに問い合わせたところ、この広告はDHLが承認したものではないということです。DHLと取引している広告会社が社内のコンペ用に作ったもので、一般向けに公開する予定もなかった、と答えているとか。であれば、動画の場所がドイツなのにパッケージの文言が英語であるのも多少説明がつきます。

このイタズラを面白いと取るか、DHLのような企業が仕掛けるのはやり過ぎと取るか、両方の意見があるようですが、動画の閲覧数は100万回を超えて伸び続けているようです。

なお、動画の最後に出ていますが、他社の配送員の中にはうまく対応していた人もいるようです。この人は表彰ものでしょうね。

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via Agency's Ice-Cold Prank Turns DHL's Rivals Into DHL Advertisers | Adweek