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ネットのマーケティング

英文メールの結び方、Sincerely より返事が来やすいのは何か?

英文メールの末尾につける結び、みなさんは何をよく使われるでしょう。僕はだいたい “Best Regards”, “Best”、相手によっては “Cheers”なんかも気分で使い分けています。

電子メールの生産性改善ツールを提供する Boomerang 社の公式ブログで返答が得られやすい(英文)メールの結びかたを紹介しています。

20個のメーリングリストで流れた35万通のメールのやりとりを解析して、アドバイスや助言を求めているメールに対して、どのような結びの時にどれぐらい応答メールがあったかという割合を取得し、ランク付けしています。

全メールでの返答率が 47.5% 、つまり半分も返事をしてくれる人がいないのが普通という中で、トップの “thanks in advance” は 65.7% 、3分の2ほどの返答率を誇るということです。”thanks in advance” はまあ、直訳ではありませんが「よろしくお願いします」みたいなものですよね。

他にも、”thanks”, “thank you”など感謝を示す系の反応が高いということ。まだ回答はもらえていない状態でも、先に謝意を示すと返事が来やすくなる、と言えるのでしょう。

Boomerang's most effective email closing
反応の良かった英文メールの結び方ランキング by Boomerang社

Jupyter Notebook による解析コードも公開されているので、自分が参加しているメーリングリストのデータで確かめることもできるでしょう。ランキング上位として出た以外の結びの言葉のバリエーションも取れていて、あまり使われない変わった結語を探すのも面白いかもしれません。

20個のメーリングリストをざっと見ると、どれもIT技術系のメーリングリストだったので、一般的なメーリングリストや別のジャンルのメーリングリストでは、結語によって応答の良さは変わってきたりするのかもしれないですね。

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技術

初回で当てる。Wordle必勝法? on Kaggle

英単語当てクイズゲーム Wordle のブームは、プログラマ中心に止むことなく、様々なバリエーションの Wordle クローンパロディ最善手を求める解析やソルバーなどが毎日のように発表されています。

今回出てきたのは「Wordle を初手で解く」方法

ゲームの性質上、とんでもない偶然でもなければ初手で解けるはずはありません。つまり何かしらズルをしているのです。

Wordle の棋譜(途中経過)は⬛🟨🟩のブロックを使って表され、解いた後にツイッターで自分の結果を共有することができます。というか、このSNSでの共有機能こそが Wordle の大ブームを起こしたわけです。

この共有棋譜は、もちろんアルファベットの情報は載せず、試行錯誤の跡だけが見えるようになっています。

しかし、多くの人が試行錯誤した経路の情報が十分多くあれば、そこから正答を推測できるのではないか、というのがこのプロジェクトの考え方。

結果報告は上から下に向けて🟩(アルファベットの場所も種類も合致)、🟨(アルファベットの存在は合うが位置が違う)、⬛(外れ)が少なくなるのが普通です。一番下の段は正解なので🟩🟩🟩🟩🟩になります。

正解の一つ前の段は🟩や🟨多めになっているわけですが、どの段もWordle が扱う5文字の英単語ではあるはずです。

あらかじめソルバーをぶん回して得ておいた、間違った単語から正解の単語へたどり着く際に良く起こる単語→単語の現れる割合のデータを元に、⬛🟨🟩のパターンに当てはまりそうな英単語を探すことで、いろいろな人がツイッターで発表した⬛🟨🟩の形の分布だけから、その日の正解の単語を当てることができるということです。

ログではこのプロジェクトを始めた第210回からの予想が出ていますが、14回連続で一発で正答を当てていますね。

「正答は隠すけれど苦闘の過程はみんなに共有したい」という仕組みに対し、「隠されたものを大量に集めれば傾向から全体の答えがわかる」という過程が面白いですね。

ウェブ上にはWordleの正答だけでなく色々な「ぼかして書いた」情報が流れていると思いますが、こんな考え方を適用することでぼかされていたものをプログラムでひそかに当てる、ということもできそうです。

via Hacker News

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データ可視化

世界各国の一番多い「生まれ月」を表示した世界地図

日本の月別の出生数で一番多いのは、年度によっても違いますが7-9月だそうです、これは出産に40週間かかることと、クリスマスや年末年始近辺に子供を作る人が多いことの組み合わせなんでしょうね。

しかし、何月生まれの人が一番多いかというのは国によって違っているそうです。国連が国別・月別の出生数のデータを公開していて、最長で50年ぐらい前からのデータを入手することができます。

The Most Common Birth Months (もっとも一般的な出産月)は、Vivid Maps の手になる、各国で一番出生数が多い月はいつかで世界地図を塗り分けた地図です。

日本の色がいきなり間違ってる(5月になってるが、データを見ると5月がトップの年度はない)のですが、緯度による傾向が見て取れます。

北半球の高緯度から南極近くまで、緯度ごとに国と出生数をプロットしたヒートマップを見ると、北半球ではほとんどの国は7-9月がトップの国がほとんどだが、赤道近くの熱帯に降りていくと10-12月が増え、南半球では3-5月が多くなっています。

地図で特に興味深いのは韓国で、ここだけ他のどの国とも違い1月が最も人数が多いのですが、Reddit のコメント によるとこれは両親が子供が12月生まれになるのを忌避し、(計画的に妊娠しているのか、出産を遅らせているのか、届出を遅らせているのかまではわかりませんが)1月生まれにずらしたがるからだそうです。

なぜ1月が良いかというと、数え年がまだまだ使われているからということ。数え年だと、もしも12月31日に生まれたら翌1月1日の時点で2歳になるわけですが、これを避けるために1月生まれを望んでいるらしいです。ある研究では、同じ数え年の子が同じ学年になるため、脳や体の成長が遅れたまま学校が始まることを避けて1月にしたがるのが原因の一つではということでした。