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NopeCHA – ブラウザにCAPTCHAを解かせるブラウザ拡張

NopeCHAは、いろいろなウェブサイトであなたが本当に人間ユーザーか確かめるために出てくる CAPTCHA を自動で解いてくれる Chrome 拡張機能です。

NopeCHA Chrome拡張の配布ページ

Google ReCAPTCHA のデモサイトで試してみた様子が以下の動画です。フォームが ReCAPTCHA を持っていると、この拡張機能が勝手にチャレンジを始め、信号やバスが映った画像をクリックしてくれます。

最も有名でどこででも見る ReCAPTCHA だけでなく、hCaptcha, FunCAPTCHA, AWS CAPTCHA, Text CAPTCHA など他社の同様の CAPTCHA にも対応しているようです。

メニューを見たところ、フリーで毎日一定回数が使えて、それを超えて使いたければ有料プランに入る、というビジネスモデルなのですね。

ウェブサイトへの訪問が人間ユーザーなのか、スクリプト等で回ってくるプログラムなのか、を判別するための CAPTCHA ではありますが、この拡張のようにプログラムで解けてしまうとなると、設置するサイト側も、入力を要求されるユーザー側も、誰も得しない状況になってきていますね。

なお、拡張が「すべてのウェブサイトへのアクセス権限」を要求してくるのが心配。CAPTCHAを解くために本当にそこまで必要なのかな、と。前期のように単体でお金を稼ぐ機能がついているので、お金が稼げている時は何も悪さはしないと思いますけれど。拡張をクリックした時だけデータ読み取りをするように変更することはできますが、その時は各種 CAPTCHA を見つけて勝手に解いてはくれなくなります。

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技術

リクルートメールにGPT-3を使って自動返信する

転職エージェントや企業が送ってくる(スパムに近い)スカウトメールに対してOpenAI の GPT-3 API を使って自動応答をさせる方法を教えてくれるマット・ビリューさんのブログ記事がありました。

転職に興味が無いなら無視してもよいでしょうが、ビリューさんは3つの理由から返事はしたいと考えたそうです。

  1. それが礼儀正しいから
  2. 無視しても相手は何度もフォローアップのメールを送ってくるから
  3. いつか求職する時のために関係を維持することには興味があるから

2番はあるあるですね。リクルーター側も自動化されていると思いますが、〇日後、△日後に「先日メールを送りましたが、その後…」みたいなメールを送ってこられることはよくあります。

それで短文の「今は職を探してないけどあなたのことは覚えておくよ」的な返事をするのですが、これも手動は面倒なので、自動化したいと考えたそう。そして、一律の固定文面ではなく相手に応じたパーソナライズをしようとした時に、ルールベースでリクルーターの所属と名前を取り出すよりも、機械学習による処理を考えたと。

Python のソースコードが公開されているのですが、OpenAI の GPT-3 API を使って、相手の文面から企業名と相手の名前を抽出させ、返信のテンプレートにその社名と名前を埋め込んで返答を作っています。

メールがリクルートメールなのかその他の一般のメールなのかの分類はこのスクリプトでは行わず、メールサービスの方の機能で分類しフォルダに分けているようです。サンプルの環境変数ではFastmailの名前がありますね。これを IMAP でアクセスしフォルダ内のメールに自動応答をかけています。

スクリプト中ではサンプルのメール文面から”Apple”社の”Steve”さんを抜き出しています。OpenAI で実際にsummarize させてみると、ちゃんと取れてます。

英語のリクルートメールから送信者の名前と社名を抽出する on OpenAI の Playground

これは楽ですね。日本語だとどうなのかなと、適当な文面を作って(元ネタはいっぱいありますし)食わせると、これも取れるようです。

GPT-3 の話でよく見るのはテキストの自動生成だったので、こういう要素の抽出にも簡単に使えると知れたのは良かったです。

リクルートメールの方もどうせ自動化されまくっているので、この先はお互いが自動生成のメールを送りあって関係性を保つみたいなことになるのでしょうか。

[追記] Hacker Newsのトップにも出ました。

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プライバシー

Consent-O-Matic 「Cookies使ってもいいですね?」等の質問を回答してくれるブラウザ拡張

cavi-au/Consent-O-Matic は、ウェブサイトを初めて訪問した時などに出てくる「Cookies 等を使って閲覧状況を記憶してもいいですか?」系の確認ダイアログを、自動的に回答してくれるブラウザ拡張です。

あるサイトではこんなダイアログが最初に出て、ユーザー追跡しますけどいいですかと確認されます。

Consent-O-Matic を入れていると、同じサイトがいきなりOKを押した状態になります。

どのサイトでも常に「許可」にして進むわけではなく、ブラウザ拡張機能の設定画面であらかじめ自分が決めておいた希望するYes/No を、そのサイトに初めて行った際に自動的に入力してくれるという動作です。

ですので、その時その時で適当に判断して決めるよりも、一貫した返答になるということも有り得ますね。

設定の種類は、「自分の好みを覚えたりするならOK」「性能測定やアクセス解析ならOK」「広告ネットワークに見せるIDならOK」「過去の閲覧内容や閲覧行動を使ったカスタマイズはOK」「過去の広告表示や広告クリック等の情報を使ったカスタマイズはOK」「その他」と分けて指定できるようです。

rules にいくつもルールの定義がありますが、これは Cookies の利用やその利用目的などを明示するダイアログを表示するwebサービスがいくつもあり、大手ニュースサイトなどでもそれらのサービスを利用しているため、サービス毎にルールを作ってメンテナンスしているのだと思われます。

新しいサイトに行くたびにダイアログを見て選択をしている時間をカットできると思えば、仕事効率化のツールとも言えますね。

Consent-O-Matic には、今のところ Chrome拡張Firefox拡張 が存在します。

via Hacker News