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ネットの事件

HTTPie が GitHub 上の誤操作で54000スターを喪失

オープンソースの人気HTTP CLIツール HTTPie公式ブログで、我々はいかにして5万4千個のスターを失ったか(How we lost 54k GitHub stars)という体験談が公開され、話題を呼んでいます。

公開から10年を経て、5万4000個ものスターを獲得するに至った HTTPie は、人間が読みやすい出力を差別化ポイントとしているツールということ。

そんな人気ツールのGitHub スター(Watches も)が0個にリセットされてしまった原因は結局のところ操作ミスです。

直接の原因は HTTPie のコマンド本体のリポジトリをプライベートにしてしまったこと。プライベートrepository にすると、watches も starts もすべて失われてしまいます。しかし、中の人は HTTPie コマンドのリポジトリではなく、プロジェクト組織ページのトップの httpie/.github をプライベート化するつもりだったよう。

すぐに失敗に気づいてリポジトリをパブリックに戻そうとしたようですが、30分ほども次のコマンドは受け付けられなかったと。内部的には多くのスターの削除処理などが終わっていなかったのだろうということ。

バックアップを持っているであろう GitHub サポートに以前の状態に復元する依頼もされたようですが、作業にかかる費用を払うとしても受けられないと拒絶されたそう。自社のクライアントアプリで同じ失敗をしたときはバックアップから戻したことがあるそうですが、まあ立場も違いますからね。

ブログでは、削除の確認のUIが良くない、という指摘に続きます。「スターや watches がすべて消えます」だけではなく、「54,000 スターが消えます」という警告なら間違って進めなかった、という主張で、確かに一理あります。削除など復元が無理な指示をする際に、削除対象が大事そうなものか、そうでないものかというのはある程度対象の内容から推測できるので、その重大性が警告に含まれるといいでしょうね。

「削除がソフトデリートで、簡単に復元できるといいのに」という提言もされてますが、今からそんな箇所の作りを変える動機が GitHub にあるかな。

まあ、他にできることもないのでこのブログを書かれたのでしょうけれど、この体験談が Hacker News のトップに掲載されたことで、3500ほどのスターは戻ってきています。HTTPie を Watch してた方は、ぜひ Re-watch してあげてください。

via Hacker News