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データ可視化

Map the Impact – アメリカ各地域の移民率や納税額、起業数を見られるインタラクティブ地図

ウェブサイト New American Economy (アメリカ新経済)Map the Impact は、アメリカ合衆国の各州・各下院選挙区における移民の数や、移民がその地域の経済に与えている影響を記したインタラクティブな地図です。

たとえばシリコンバレー北側の地域14を選んだ状態がこちら。

Immigrants(移民)って、アメリカに住む人はほとんど移民じゃないの、という話もありますが、この地図においてはアメリカで生まれた人と、生まれた後でアメリカに来た人、という分類をしているようです。そして、移民の割合、移民が収めた納税額の合計、移民の経済消費規模、移民の起業家数、全区の中で移民の率が高い方から何位になるか、が表示されます。

シリコンバレー周辺のように、1/3から半分近くの人が海外生まれ、という地域もあれば、2-3%しか海外生まれがいない地域も中南部には大きく広がっています。

「アメリカに(行ったが|住んだが)こうだった」「差別に(あった|あわなかった)」という体験談一つとっても、行った州や地域によってその状況は様々でしょう。この Map the Impact の移民という切り口も、地域によって様々である政治指向や移民への姿勢を知るための一つの資料となるかと思います。

via Maps Mania

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ネットのサービス

シリコンバレー起業を体験できるブラウザゲーム The Founder

The Founder(創業者)は、アメリカでのIT起業を2001年に遡って追体験できるブラウザゲームです。Francis Tsengさんにより、Kickstarter で寄付を集めて作成され、公開されました。

社名、業界(ハードウェアかソフトウェアか)、製品の種類、などを決めて、まずは人を雇わないといけません。

人を雇うこと一つとっても、口コミや知人づての紹介、リスティングサービスやエージェントなど多数の方法が有ります。もちろんコストや応募者の質も違います。

応募者に対して、相手を見て「今なら業界トップになれる!」とか「世界を動かそう」とか響きそうな口説き文句を選び、正しく選ぶと給与が少なくても入ってくれる確率が増えたりします。

そして、コーヒーサーバー、ビールサーバー、卓球台などのPerkの購入。社員のモチベーションを見ながら、オフィスも増強しないといけません。

定期的に、マーケットでの争いが入ってきます。これはマーケットを表したボードゲーム上で、自分の製品を示すコマを動かし、実入りの大きな地点やインフルエンサーを獲得しつつ、競合とも戦ってシェアを増やしていきます。

獲得したシェアに応じて次期の収入が決まります。その収入を使ってまた人を増やし、設備を増やし、開発できるジャンルを増やし、プロモーションを企画し、と様々な手を打つ必要があります。

規模を拡大して製品やプロモーションを強くしないと、次々登場してくるライバルに負け、収入が伸び悩んだり、悪くすると減ってしまいます。負のスパイラルに入るとじり貧で、解雇や設備の縮小、新製品の開発に人が回せなくなったりもします。

サーバーが攻撃を受けて、秘匿情報が流出してしたり。急いでサーバーのセキュリティ改善に人を割り当てないと。

数年目には投資家からのパフォーマンスチェックが始まります。

やらなきゃいけないことが山積みで、次々とトラブルが起きて対処するところなど、創業ベンチャーを良く表しているのかもしれません。

ゲーム自体は決してシリコンバレーの起業文化を礼賛したという感じではなく、すべてをうまくこなして巨大な成功を収めるためには、あくどい手段や人の切り捨てなども必要になりそうです。実現性の低い分野でのフカしや、ロビー活動を通しての政治力の行使といったオプションもあるそうです。

シリコンバレー起業文化への批評的な皮肉も溢れていますが、ゲームを体験することで起業環境やそれを取り巻くさまざまな要素に関する知識を得られるという効果もありそうです。

via Co.Design

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ネットのサービス

イベント情報サービスのUpcoming創業者がYahooからドメインを返還され、もう一回やりなおしを宣言

upcoming-org-teaser

かつて、Upcoming.orgというイベント告知サービスがありました。2003年に開設されたUpcomingは、Web2.0ブームの中で他のイベント情報サービスMeetup.com やEventbrite らと競争しつつ成長し、2005年にはYahoo!に買収されました。

Upcomings創業者のアンディ・バイオ氏は、2007年にはYahoo!を退社したのですが、その後もYahoo!の元でのUpcoming が成長することはなく、昨年2013年にサービスは閉鎖されています。、

ちなみに、2007年のスクリーンショットはこんな感じ。

(credit: Wikipedia)
(credit: Wikipedia)

結果的に、del.icio.us や MyBlogLog らと同様、米Yahoo! が買ったサービスをうまく生かせなかった事例の一つ、ということになってしまいました。

ただ、どうしてかはわからないのですが、今回の閉鎖に関してYahoo! はかなり気前の良いところを見せました。閉鎖した Upcoming.org ドメインを、元創業者のバイオ氏に最低限の値段(ドメイン代?)にて引き渡す提案をしたのです。

バイオ氏はこれを受け入れ、ドメインを取り戻しました。そして今回の Kickstarter による再始動プロジェクトが始まったというわけです。

今回のプロジェクトの大きな違いの一つは、ソーシャルの活用です。Upcoming の初期には、TwitterやFoursquare どころか、Flickrすらも存在しませんでした。新バージョンのUpcoming では、これらソーシャルなサービスとの連動を行い、外部サービスでできることはそちらに任せるように作るということです。

新サイトでは、オープンなAPIの提供やオープンな標準の採用、自分が投稿したデータは自分のものであり続ける、といった方針が維持される予定。そして今回もう一つの大きな約束が、

I won’t sell it again.

「もう二度とUpcomingを売ることはない」との宣言です。

Kickstarterでは$30000(330万円)の呼びかけに対して3倍以上の10万ドル(1100万円)が集まり、バイオ氏はフルタイムで新生Upcoming の開発ができることになりました。来年2015年の公開が予定されているそうです。

via Upcoming, The Social Events Database, Is Planning Its Rise From The Dead – ReadWrite