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首都からの距離で世界を分けたボロノイ図

首都からの距離をボロノイ図で表した世界地図です。もしも首都に一番近いエリアがその国だったら、と仮定すると、今ある国境とは違った景色が見えてきます。

アメリカ合衆国の西部がメキシコシティにより近いのは、歴史的経緯からも不思議ではない感じ。

日本(東京からが最短)を見ると、

カムチャッカどころかアラスカにまで食い込んでます。アラスカの西端ってオタワより東京の方が近いんですね。九州地方は完全にソウルの方が近い。

同様に、アメリカ合衆国の50州について州都からの距離で作ったボロノイ図もあります。

こちらは人工的に線引きされた州境も多いのであんまり違和感は出ないかな。アメリカの場合、州都は必ずしも大都市ではない、というのもありますね。

日本の都道府県でやっても面白そうだなと思いましたが、検索したら既に作ってる方がいました。

隣県の県庁所在地の方が近いし遊びに行く、みたいな地域も多そうですね。

via Hacker News

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格子間の移動距離をGoogleマップに聞くことで作られた等時間地図 Route Times

Route Timesは、ある地点から同じ時間で行けるところを表示する、いわゆる等時間地図のサービスです。

とはいっても、どこに対しても求められるわけではなくて、あらかじめデータが用意されている5つの都市の特定の地点だけが出発点として選べるようになっています。5つの中には東京の新宿都庁(ただ”Tokyo”で検索するとここがでてきますね)が選択肢にあるので、これを選ぶとこんな感じで出てきます。

中央高速道路やアクアライン沿いだと、60分以内で相当遠くまで行けますね。手動でGoogle Mapsで検索すると、都庁から中央道の談合坂サービスエリアまで60分掛からないようなのですが、これはAPIを呼んだ日時に渋滞があったか、グリッドのところだけを計測しているところからうまく最長になりそうな地点が選ばれなかったか、のどちらかではないかと思います。

GitHub にて関連するプロジェクトであるShinyTravelTime のソースコードが公開されていて、これを自分で走らせるか、こちらのデモサイトに「自分の」Google Maps API key を与えれば、自己責任でGoogle Map に多数の問い合わせをかけ、自分が緯度経度で指定した好きな地点からの等時間地図を描くことも可能です。

Google Maps API の呼び出し回数には上限があるので、ルートを求める格子の数を増やすほど、無料でできる広さは限定されてしまいますね。有料版APIの契約をすれば、自宅や職場を中心とした、ある程度細かい等時間地図を作ることも可能そうです。引っ越し先を検討したりするのに役立つかもしれません。ただ、東京の場合はこのツールのような車での移動時間ではなく、公共交通機関で求めた結果の方が役に立つかもしれません

via Maps Mania

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ヨーロッパの主要都市から「何時間でどこまで行けるか」を示した Isochrone Maps of Europe

ある地点から同じ所要時間で到達できる地点を線で結んだ地図のことを等時線図(アイソクローン地図)と呼びます。

ウィーン大学博士課程のピーター・カルペジェブ( Peter Kerpedjiev )さん作ったのは、ヨーロッパの主要都市から、鉄道に乗って何時間でどこまで行けるかを示す等時線図。

train-isochrone-map-from-paris-by-emptypipes

2時間ごとに色分けされていて、22時間以内では辿り着けないところが白です。パリから電車に乗ると、22時間でスコットランド(本土)の北端、ポルトガル中央部、ポーランド東端、イタリア(本土)南端からシチリア島、ぐらいまで行けることがわかります。

isochrone_madrid

スペインの首都マドリードからだとこう。イベリア半島を出るだけで6時間掛かるため、一日では東欧やローマにも行けません。

isochrone-berlin

こちらはドイツのベルリンから。

作者ブログでは、主要25都市からの等時線図を見ることができます。なお、鉄道を降りてからは5分間で1キロメートル歩けるとして徒歩移動も含まれています。1キロメートル/5分は時速12キロメートルになるので、元気に歩く、どころの速度ではなくどちらかというとランニングではないかと思います。

鉄道の整備や接続が不便でも高速バスが速いというところもあるでしょうし、LCCで飛行機に乗れば鉄道より早く安く飛ぶことができる都市も多いでしょう。「鉄道だけ」という縛りはあまり実用的ではないかもしれませんが、ヨーロッパの鉄道の整備状況やその速度などを感覚的に掴める点では面白い地図かと思います。

これらの所要時間のデータは、スイスの公共交通機関APIを使って集めたものを基にしているそうです。時刻表データがオープンに公開されていてAPIでアクセスできるのはいいですね。

日本では、今年の4月にヤフージャパンが発表した、東京駅からの到達所要時間ビジュアライゼーションマップがあり、話題になっていました。「ある一箇所から」の等時線図を作るのと「任意の場所から」の等時線図を作るのはまったく手間が違う話ですが、いずれはそういう地図を日常的に使えるようになると嬉しいですね。

via The Guardian