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[冬至・夏至] あなたの近所のストーンヘンジ的道路がわかる地図

Solstice Streets (冬至・夏至の通り) は、夏至や冬至の日に太陽が昇ったり沈んだりする方角に向いた道路を見つけるための、特殊な地図です。

イギリスの古代遺跡ストーンヘンジでは、夏至の日や冬至の日にたくさんの人が集まるお祭りがあるそうです。

Stonehenge Sunrise
Mark Grant – Creative Commons Attribution 2.5 Generic

これは一年のうち夏至の日にだけ、ストーンヘンジの北東から中心部にかけて日の出の光が差し込む様子を見るためのお祭りということ。

ストーンヘンジ以外のスコットランドやアイルランドの古代遺跡にも、方角に関して同様の配置が見られるそう。昔の人たちが、昼の長さの変化が逆転する冬至や夏至の日とその時の太陽の方角に何らかの特別な意味を見出していた証拠かもしれません。

Solstice Streets の作者 Demeter Sztanko さんは、その方角という痕跡を、道路にもあるのではという仮説のもと作成した地図になります。

世界の主要都市について、Open Street Maps を使って、冬至と夏至に日の出・日没が見られる方角を向いた道路を表示させることができます。

東京版の地図がこちら

夏至の日の出・冬至の日の入りとなる方角を向いている道路は赤い線、冬至の日の出・夏至の日の入りとなる方角を向いています。

画面左側の分布チャートを見る限りでは、東京の道路は東西や南北に走るものが他より多く、ストーンヘンジ的な方向の道路は特に多くは無いようです。オレンジ色に引かれた道路の中に明治神宮の表参道があったので、Google Earth で冬至の日の日の出が本当にこの方向で出てくるのかを確認してみました。

方角は確かにあっているようですね。明日の冬至の日の出も、表参道では通りの奥に実際に見えるのでしょう。

夏至の日の入りを同じ表参道から表示するとこんな感じに。

東京が比較的新しい街だからかと思い、京都(大阪)版も見てみましたが、

考えてみれば京都こそ東西南北の方角ばかりの碁盤目状の街でしたね。

西大橋という橋が赤い線の向きでしたが、これはたまたまそういう向きなだけかもしれません。

日本の主要都市ということで14か所が見られるようになっています。札幌熊本に方角が揃っている道路が固まっている場所はあったのですが、それも本数がそれ以外の方角に比べて多いというわけでもないので、建設時に偶然そうなっただけなのかなと思います。まあ、イギリス周辺の古墳にある特徴というだけなので、日本の都市にそんな仕掛けがあったら驚きでしょう。

日本では古代のロマン的発見はなさそうですが、近所に「偶然ストーンヘンジ的な方角の道路」があれば、冬至の日に散歩にでも行って日の出・日の入りを見てみるのもいいかもしれません。

via Maps Mania

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12 Sunsets – とある道路の1960年代から2007年までの風景を見られるサイト

Googleストリートビューは世界の多くの道路の景色を見ることができます。しかし、当然のことながらGoogleカーが走り回って撮影した以前の昔の光景を見ることはできません。

車に全周囲カメラを積んで撮影してまわる、という発想が新しいのだから、それより前のデータが無いのは当たり前ですね。ストリートビュー的なものを時代を遡って作るのは不可能に思えます。

しかし、カメラでアメリカの特定の道路から見える風景を撮り続けている人がいれば話は別。この道路に限定されてはいますが、アメリカ、ロサンゼルスのサンセット大通りからみた風景をストリートビュー的に再現する 12 Sunsets はそんなサイトです。

サイトは1965年から2010年までサンセット大通りを撮り続けた芸術家エド・ルシェ(Ed Ruscha)氏の写真をGetty社がまとめたものです。

サンセット大通りは全長35kmある、ロサンゼルスを象徴する道路だそうです。35kmもあると、残っている写真といっても何から何まであるわけではなく、時代によって景色のある個所無い箇所は穴あき状態になっています。

それでも、同じ場所の複数の写真を並べてみられる箇所もあり、変化が面白いです。建物は10年ぐらいではそれほど変わっていなくても、店の業種や看板が変わっていたり、走っている車の形も多少は違いますね。

集めて分類して配置する作業はたいへんだと思いますが、もしかしたら昭和の東京などでも、これに近いものが作れたりするのかもしれません。もしあればぜひ遊んでみたくなります。

逆に考えれば、Googleはサービス開始からの画像を持っているでしょうから、これから先はこのような暦年の光景がいつでも見られるようになるということでしょうね。

via Maps Mania

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データ可視化

都市の道路が向いてる方角を調べられるインタラクティブ地図

Road Orientations Interactive Mapは、都市の道路の方角を円形のヒストグラムにまとめたインタラクティブ地図です。

360度を64分割し、それぞれの方角を向いた道路の長さをカウントしていくと、表示中の都市がどの方角に向いた道路をどれぐらい持っているか、が右上に表示されます。

東京都心部を表示すると、こんな分布に。どの方角にも同じぐらいの長さの道路が存在する、つまり、特に方角など気にせず、ランダムに近い方角に道路が伸びているというのがわかります。

対して、京都を表示してみるとこんな結果に。ほとんどの道路は東西・南北に向いていて、それ以外の方角に向いた道は非常に少なそう。

こちらは札幌。札幌も碁盤目の街という印象でしたが、こちらは京都と違って東西南北の向きには向いてないのですね。また、場所によって四方の方角が異なっていて、集計結果としては多い方角は8つ出てくるのがわかります。

右下の検索ボックスで、世界中のどの場所でも表示できるのがいいですね。

この地図、OpenStreetMap のデータを使ったMapboxのサービスを使って描画されています。表示されている地図の範囲の道路データから方角と距離を取り出し、集計するのはコンパクトな JavaScript で済んでいます。

# 作者はMapboxの中の人のようです

作者のウラディミール・アガフォンキンさん(Vladimir Agafonkin)は、アメリカの主要都市について同様の円形ヒストグラムをまとめたVizual Statistix の記事を見て、「地図の任意の都市について簡単に同じように調べられたらいいな」と思って今回の開発を思い立ったということ。