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ネットのマーケティング

米HPがパソコン購入者に電子書籍リーダーNOOKを無料プレゼント

アメリカは一年で一番ものが売れるショッピングシーズンの真っ最中ですが、パソコン大手のHPが、パソコン購入者に電子書籍リーダーのNOOK Simple Touchを無料プレゼントというキャンペーンを始めたそうです。

一番安いデスクトップパソコンが$299(3万2890円)(2万5000円(227ドル))、ノートパソコンが(3万3000円(300ドル))で、NOOK Simple Touchは$99(1万890円)(8200円(75ドル))ですから、本体の1/3-1/4の価値のオマケということになります。

NOOKは日本で売ってないので知らない人もいるでしょうけれど、大手書店チェーンのバーンズ&ノーブルが売っている電子書籍端末で、アメリカでのアマゾンKindleの対抗馬と言えます。

日本でも、各社がじりじりと端末の値段を下げてきたり、楽天が(お金を使いそうな)楽天カード会員に予告なくKobo端末を無料でプレゼントしたり、端末自体で利益を得るのではなく、自社のプラットフォームに会員を取り込むことが重要、と考えて端末自体は赤字でもいいと考えている雰囲気が見られますね。

考えてみれば、電子書籍端末だけ買っても何も読めないわけで、相当な数の電子書籍を買うまでは、紙の書籍を買ったほうがトータルで安い、という状態ですよね。言ってみれば、高価な電子書籍端末というのは、入るだけで入場料が取られる本屋、みたいなものかもしれません。プラットフォーム側が本をいっぱい買って欲しいと思っているのであれば、本屋には気軽に入れないとだめなのかなと。

バーンズ&ノーブルだけでなく、他の競合も端末代はどんどん下げていき、やがては端末は無料、とか、さらには端末にオマケで電子書籍の購入権が何千ポイントついてくる、みたいなことになるんではないですかね。どこかのプラットフォームが独占的な状態になれば、また話は別ですが。

via Good deal: HP offers a free Nook with every PC | The Verge