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ZeroVer – ゼロベース・バージョニング

ZeroVer は、決してバージョン1に到達しないバージョンつけ規則を提唱しています。

「ソフトウェアのリリース数が史上最高を迎える現在も、皆が一致する方法は見つかっていません。メジャーバージョンはもう古い。ならばソフトウェア・バージョンの過去・現在・将来はいかなるものか? ゼロバー0.0.1へようこそ!」

ZeroVer: 0-based Versioning — zer0ver

ゼロバー(ZeroVer, 0verとも)では、メジャーバージョンは最初にして最も重要な数値である0を超えることは決してありません。

0ver サイトでは、著名なオープンソースのプロジェクトの多くが 0. で始まるゼロ・バージョニングを採用していることを、巨大な表を使って見せてくれています。

React Native 0.65.0-rc.2 や axios 0.21.1 、hugo 0.85.0 など、GitHub でスターを数万以上も集める有名なオープンソースプロジェクトがいくつも、プロジェクト開始から何年も経過しているにも関わらずバージョン0 を維持し続けています。

Wikipedia でバージョンが0.から始まっているソフトウェアプロジェクトを検索するための WikiData のクエリも公開されています。

サイトではゼロ・バージョニングを実施している優れたプロジェクトを募集しており、条件に合致すればリストへ追加してもらえるそうです。条件は

  • ゼロ・バージョン(0.*)を採用していたり、長期にわたるゼロ・バージョンの利用があること

そして、以下のいずれかを満たすこと

  • GitHub でスターが1000個以上ついているなど広く知られていること
  • 商用製品やサービスのプロモーション
  • 完成度が高く、インフラを支えていること

バージョン0.*から決して上がらないソフトウェアをお持ちの方は申請してみるのもいいかもしれません。

今までこのゼロ・バージョニングの概念についてはうかつにも知らなかったのですが、サイトのリリース日を見ると2018年の4月1日にはもう公開されていたんですね。

via Hacker News

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ネットのマーケティング

Rent-a-Minority 多様性のためにマイノリティを貸し出すサービス

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Rent-a-Minority(マイノリティ貸します)は、会社のサイト/パンフレットやイベントのパネリストが白人男性ばかりになってしまい困っている人のために、マイノリティを派遣してくれるという新サービスです。

構造的な不平等を解消しようとして何かしら意味のある活動をするのは大変です。それよりもレント・ア・マイノリティーを使いませんか?

Actually doing something meaningful to disrupt institutional inequality would be way too much work; so why not just Rent-A-Minority instead?

トップページでは3人のマイノリティがフィーチャーされています。イスラムの女性(ISISをサポートしてない)、快活な有色人種の女性、知的な黒人男性の3名。

rent-a-minority-featured

シェアリング・エコノミーは、あらゆることをマネタイズできるという新たな世界を開きました。私たちはあなたの肌の色、ジェンダー、性的指向、宗教を活用しようと思います。

With the sharing economy opening up a whole new world in which everything can be monetized, we’d like to put your skin colour/gender/sexuality/religion to work!

派遣されるマイノリティーは、「黒人過ぎる」「イスラム教過ぎる」「フェミニスト成分が強すぎる」などといったことが無いように吟味されているため、気まずい思いをしなくて済むでしょう。

サイトへの「賞賛の声」では、セシル・ローズ氏ルディー・キプリング氏のコメントが寄せられています。

と、ここまで読めば気づくと思いますが、このサイト自体がジョークであり、ウェブサイトやイベント、重役会などで表面だけマイノリティを混ぜて多様性があるように見せようとしている企業への皮肉となっています。

近年では、会社サイトのトップや経営陣紹介が白人男性だらけにならないように、女性や非白人を混ぜ込むことに気を配る企業が増えていますが、そこは本質ではないでしょう、と。

Rent-a-Minorityの提案する本質的な改善案は、一朝一夕に達成できるものではないですが、以下のようなものです。

  1. 問題が存在することに注目する
  2. インターンは有給で雇う。無給インターンに参加できるのはお金に余裕がある人だけ
  3. 仲良しクラブの輪の外から才能のある人を探せるようにする
  4. 才能のある社員のキャリア形成を、人種/性別/宗教に関わらず支援できているかチェックする
  5. 探し方を学ぶ

関連

がいこくじんレンタル解説 (英語)

via Hacker News

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ネットの事件

GetPrsm.com – アメリカ政府/NSAの新しいソーシャルネットワークPRISMに入ろう

アメリカ国家安全保障局(NSA)がグーグルやフェイスブックなど大手web企業のサーバー内を通るメールやメッセージを盗聴監視していたというPRISM計画は、エドワード・スノーデン氏の告発によって明らかになり、アメリカ発のwebサービスを使うことに対する信頼性を大きく損なうこととなりました。

今回出てきた getprsm.com は、そんなPRISM計画がもしも新登場のソーシャルネットワークだったら? というアイデアで作られた、きわめて今風のwebスタートアップのwebサイトです。

getprism-1

まずトップは、「すべてを共有するためのまったく新しい方法をご紹介します(Introducing a brand new way to share everything.)」

そりゃ「すべてを共有」する計画でしょうけど。本当の新興ソーシャルネットワークでも、同じ文句を使いそうですね。

getprism-2

「広告なし – 何にも邪魔されずに、あなたのコンテンツを共有できます」

「無限の容量 – 世界最大のデータセンターで、無制限に共有」

「3億2千万人の強み – あなたが知りあいすべてがみつかります。おばあちゃんでさえも」

3億2千万人っていうのはアメリカの人口でしょうね。実際はアメリカ国外もじゃんじゃん監視してるらしいですが。

getprism-3

「どこに行っても、どのデバイスでも」

どんなデバイスにも対応してるんですね~ 今の時代、スマートフォンやタブレット対応は重要でしょう。

getprsm

主要取引先。誇らしげです。

これはすごいソーシャルネットワークだ、と登録しようとしたのですが、

getprism-5

「おっと、どうもあなたやあなたのデバイスは既に登録されているようですよ」というエラーになってしまいました。登録した覚えはないのですが、いつのまにか登録されてデータを共有していたようです。

via What If The NSA's PRISM Was A Social Network