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太陽光と砂漠を3Dプリンターに変えてガラス状の立体物を作るSolar Sinter

Solarsinterglassbowl
マーカス・カイザーさんがサハラ砂漠で実験してみせたのは、太陽光を使って砂漠の砂を焼結させ、ガラス状の器を作るSolar Sinter(sinter = 焼結)
エネルギー供給への不安と原材料不足という二つの問題に対する回答となるこのプロジェクトでは、その両方がふんだんに存在する砂漠で、砂という原材料と太陽光というエネルギーを使って、三次元のガラス状の物体を作るというのを実演してみせています。
この機械の台の上に砂を巻き、その上をレンズで集められた太陽光が動いていくと、その部分が固まります。
Solarsinsterworking
さらに砂を重ねて、別の層を別の形に固めます。これを繰り返して、最後に固まっていない砂を取り除くと、オブジェクトが出来上がっています。
Solarsinsterworking2
機械を設置したり、砂を撒いたり取り去ったり、できあがった器を別の場所に移したりというのは、今回はカイザーさんが人力でやっているわけですけれども、ここのところをロボットで(もちろん太陽光発電で)動かすことができ、装置も大きくできるなら、いずれは砂漠の中で勝手に増殖していく建造物も作れたりするのではないでしょうか。
さすがにこれで人が住むような家やビルは作れないかもしれませんが、テトラポット的なものが作れて、日陰や水分が溜まるところなんかも作れるなら、ただ砂漠のままというよりは緑化等もしやすいのではと思ったりもします。
以下動画です。ちょっと長いですが砂から物体が浮かび上がってくるのはなんとも驚きますね。

Markus Kayser – Solar Sinter Project from Markus Kayser on Vimeo.

via Solar Sinter by Markus Kayser « MakerBot Industries

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N12 bikini – 世界初の3Dプリンターで打ち出されたビキニ

これが、世界ではじめて、立体物を印刷できる3Dプリンターを使って作られて市販されるビキニの水着だそうです。
N123dprintedbikini1
ナイロン12という素材を使って3Dプリンターで打ち出したこの水着は、一番薄い部分で7ミリメートル。バネのような部分や糸のような部分を作ることもできて、縫い合わせる必要もなく一体成型されています。
N123dprintedbikini2
これまでも実験的なものはあったそうですが、着心地も考慮されて、複数のサイズも用意された上で市販するのはこれが最初だとか。
N123dprintedbikini3
小さな円形を組み合わせて大きな水着を作る設計図。
N123dprintedbikini4
将来的には、着る人の体型をスキャンして、その体型にぴったりとフィットする形の衣類をその場で計算し、3Dプリンターで作成するということまで考えているそうです。
こちらが解説ビデオ。ビキニのいろんなところを折り曲げたりしてみせてくれます。3Dプリンターで作ったにしては柔軟に曲がりますね。

N12.bikini – Intro Video from Continuum Fashion on Vimeo.

一つ一つのパーツをどのように隣のパーツとつなげるかで、曲がりやすいところ、曲がりにくいところを作っているということ。
この技術が進んでいけば、新しいデザインの服を作っても、それを配送する必要が無くなりますね。3Dプリンターのあるところに設計図を送るだけで、世界のどこでもその服が手に入るわけです。プリンターのインクにあたる原料さえ補充すれば、同じものを複数出したり、色違いを出したりも。家庭用3Dプリンターが実用的な値段で買えるようになったら、店舗に行く必要すらありません。
via Continuum Fashion : N12 and N12 3D Printed Bikini via Gizmag