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ネットのサービス

新型コロナウイルス以降の米スタートアップのレイオフ情報をまとめた Layoffs.fyi

Layoffs.fyi は、Tech Layoff Tracker 「テック(企業)のレイオフ追跡」を名乗る通り、技術系スタートアップの一時解雇(レイオフ)情報をまとめているwebサイトです。

データの収集は新型コロナウイルスの世界的感染が始まった頃から。パンデミックによる経済活動の停滞・縮小予想とそれを受けてのレイオフを記録し始めたものでしょう。

データ元は各企業からの公式発表で、スタートアップの社員や元社員からの情報をフォームで受け付けて反映される、手動のデータベースサイトのようです。

いろいろな切り口から集計した表やチャートも貼られています。新型コロナ以来の大口のレイオフは、ホテル予約の Booking.com の 4375 人、Uber の 3700 人、IT不動産ローンの Better の 3000人、など。

一旦大きなレイオフをしたが、その後資金調達や買収などで大きく採用し復活した10企業など、データを使った分析ブログも面白いです。レイオフの時のニュースは大騒ぎになることが多いですが、1年でそこから立て直して再雇用や新規雇用をできているスタートアップの存在は心強いものがあります。

アメリカの話ではありますが、全体のレイオフ数を見ても、新型コロナウイルスの感染初期の2000年夏頃に大きくレイオフの波があったものの、最近は落ち着いているようですね。

via reddit

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ネットの事件

Snapchatがジオフィルタ機能を使ってアプリ上で競合他社の社員を勧誘

見たら消えてしまう写真を友達に送れるカメラアプリ Snapchat 、世界中の利用者数が一億人を超えたスマートフォンの人気アプリですが、2011年に出来た若い会社でもあり、会社も急拡大で人材を欲しているのでしょう。アプリの機能を使って競合他社の社員を勧誘していたのが判明しました。

その機能とはジオフィルタ。こちらのブログに詳しい解説がありますが、特定の場所で写真を撮り、その写真に適用するフィルタを選ぼうとすると、その場所だけで使える特別なフィルタが出てくることがある、というもの。2014年の7月に追加された機能のようです。

公式デモ動画では、ディズニーランドで”Disneyland”というロゴを写真に載せられるフィルタが出てくる様子などが描かれています。

最近になって見つかったのが、有名IT企業のオフィスで Snapchat を使った時にだけ出てくるジオフィルタ。

Pinterest のオフィスで出てくるジオフィルタを見つけたのがこちらの人。

“Feeling pinned down?”(縛り付けられてる気がする?) は、interest(興味のある)ことをpin(ピンで留める)する Pinterest の社名に掛けて、会社に不満があったら Snapchat に転職しない? と言ってるのでしょうね。

AirBnB のオフィスでは

“Not sleeping well?”(良く眠れない?)。寝る場所の貸し借りをマッチングする AirBnB のサービスに掛けて、「仕事が忙しくて眠れないんじゃないの?(だったらうちにきなよ)」と言いたいのかも。

Twitterではこんなフィルタが出たそうです

https://twitter.com/jonah/status/588774143018962945

“Fly Higher!”(もっと高く飛ぼう!) は、小鳥マークのツイッターに引っ掛けての「飛ぶ」でしょうか。

Facebook本社ではメッセージはないものの通せんぼ。

https://twitter.com/torbahax/status/588882727048499200

オフィスじゃなくてアップルストアですが、

https://twitter.com/MatthewSantoro/status/589985068308889601

Apple Watchらしきイラストに”Time to move on”(次へ行く時間だ)も、アップル社員への勧誘のつもりかもしれません。

Business Insiderの記者は、他のフィルタを捜そうとサンフランシスコ市内の有名IT企業のオフィスを歩き回ったそうですが、Slack, Yahoo, Dropbox, Heroku, Zynga, Adobeなどのオフィス付近ではこのフィルタは出てこなかったとのこと。

自社のサービス上でこういう勧誘をするのは、やり過ぎな気がするのですが大丈夫なのでしょうか。例えば、LinkedIn 上で所属する会社を登録したら LinkedIn 自身から転職の勧誘を受けた、とかだとまずい気がしますし、Gmail でメールの署名を見てグーグルから勧誘が来ても問題になると思います。Snapchat がお遊びのアプリだから洒落で済む、のかどうか。

シリコンバレーの景気の良さと、それに伴う人材不足が背景にあるのでしょうね。

via Forbes and LA Times

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アメリカ

海外webサービス企業のエンジニア男女比を可視化したチャート

ソフトウェア技術者に女性が少ないのは海外でも同じようです。エンジニアの人数やその男女の内訳が公開されているIT企業のデータを集めて、グラフにしてみせているのがこちらのページ

it-engineer-gender-chart-1

グーグルやフェイスブックといった大企業はデータが無いのか載っておらず、今のところ一番大きいところでモジラ財団(女性43人:男性457人)が載っています。

あと大きなところでは、最近日本進出したYelp(17:189)、最近スター女性エンジニアが性差別を告発して退職したGitHub(10:150)、日本でも人気のDropbox(9:134)やFoursquare(6:79)など著名企業のエンジニア男女比がわかります。

全体の平均は18%ということなので、アメリカのITスタートアップのエンジニア部門では5,6人に一人は女性ということのようですね。

もちろん、平均から大きく離れた企業も見つかります。小さなスタートアップでは、女性エンジニアの方が多かったり、女性エンジニアしかいない企業(Kabinet, Spitfire Athlete, Tog+Porter)というのもありますね。どれも全社で2人、とか1人という規模ですが。

it-engineer-gender-chart-2.png

逆に、それなりに大きな規模なのにエンジニアが男性ばかりという企業もあります。37signals(0:20)、StackExchange(0:20)、前出のGitHubやDropBoxも男性比率が高いところです。Etsy(19:130)なんかはユーザーにものづくりの得意な女性が多いと思うのですが、エンジニア部門は特に女性が多いわけでも無いんですね。

女性が少ないから差別、と簡単に言えるわけでもないでしょうが、無意識のうちに女性を落としたり、女性エンジニアを検討から外した結果比率が悪いところもあるのかもしれません。

元データはtriketoraさんがGitHubで収集・更新しているものを使っているようです。Wiki的なデータの集め方というか。上でアメリカのIT企業、と書きましたが、pull requestを出せば日本の会社の情報でも載せられると思います。

via Hacker News