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Linen – SlackやDiscordの会話をウェブ検索可能な公開状態へ変換するサービス

Linenは、Slack や Discord で行われた議論をwebサイトの形で再構築し、Googleなどの検索エンジンで見つかる形にしてくれるという新サービスです。

Linenのトップページ

SlackやDiscordのチャットを使って議論をしている場合に、昔やった議論の検索性が問題となることがあります。もともと、チャットで流れていく文章はストックとフローで言えばフローの性格が強いものですが、それでも「なんかこの問題について議論したことがあったな」というところからサービス内で検索をかけても、なかなか目的の議論が見つからないということもあるでしょう。

また、ツールやサービスのサポートの場所としてこれらのチャットサービスを使っている場合でも、次々とユーザーがやってきて同じ質問を何度も繰り返すという場合もあるでしょう。これも過去の検索が使いやすければ減らせそうです。

Slackの場合、無料プランで使っていればさらに無料枠の上限がありますので、上限を超えた古い議論は(有料プランに変えなければ)検索どころか参照することもできません。

Linen を使うと、SlackやDiscord の公開チャンネルの書き込みを、webフォーラムのような形式でサイト化してくれます。無料で使えますが、独自ドメインにホストしたい場合などは有料というフリーミアムになっています。

サイト上では20個ぐらいの既に Linen を使っているコミュニティが実例として出ています。たとえばプログラミング言語 Kotlin のSlackチャットが、こちらで Linen 化されて公開されています

# と思いましたが、この Kotlin チャットログ、公式サイトのサブドメインにはなっていますが、Google検索に見えるようには設定されていないですね。評価中とかでしょうか。

検索エンジンに見える形にしてしまうことから、元のチャットが広く公開されているか、チャット参加者が書き込みのウェブ公開に同意している場合しか使えないでしょう。オープンソース・プロジェクトのチャンネルなどであればここは問題ないと思います。元の Slack/Discord へ行けばその議論は見えてしまうのですから。

また、個々のユーザーのプロフィール等を匿名化する機能もあるようなので、「そこまで後になって読まれると思っていなかった」「検索にずっと残るのは嫌だ」というコミュニティであれば、発言者が誰かはわからなくして議論のみを残すこともできるということ。

利用者にしてみれば(無料版なら)使ってみても損はなさそうですが、ログを取られる方のサービス、特にSlackについては有料プランへ変更する動機を減じてしまうところはありますね。サービスがブロックされたりするリスクはあるかもしれません。

Hacker News