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ネットのサービス

住所から、その近くのYouTube動画を検索する

YouTube の API では、動画に関連した座標情報が取得できるようですね。YouTube 本体の検索ではどうやるか見つけられなかったので、API でだけアクセスできる情報なんでしょうか。

Google 自身による API 利用サンプルのデモとして、geoサーチサービスが公開されているのを知りました。座標や住所を入れると、その近くの動画を列挙してくれます。

こちらが、「東京都中央区日本橋」で検索した結果

youtube-geo-search-screenshot

これ、最初見たときはアップロードした動画の中にある情報を使ってるのかと思って驚きましたが、さすがに本人が知らないのに住所と関連づけられたりはしていないでしょう。東京の真ん中で検索してもあまり密度濃く出てこないですし。

YouTube の動画管理ページの方に、位置情報を入れるフィールドがあり、そこで明示的に座標を入れている動画が出てくるようです。

自分で「場所を出しても良い」と判断している投稿者の動画だけがあるなら、まあそんなに危険はないんでしょう。旅行先での動画とか、お店の宣伝動画とかは、むしろ積極的に位置情報を入れていくのが良さそうですね。たまに個人 YouTuber が家で撮ってるような動画も出てくるのはわかりませんが。

YouTube上で東京都中央区日本橋という言葉で検索した場合とは、明らかに異なる結果です。こちらは、住所「名」で検索したら、当然ながらタイトルに「日本橋」とか入っている動画がたくさんでてきます。

Google 自身によるサンプルのデモサイトなので、ソースコードも入手できます。ソース中でなぜか車のメーカーの名前をフィルタしたりしてるんですが、取り除かないと車名が入った動画がたくさん出てくるんでしょうか。

via Hacker News

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ネットの事件

世界と日本の2015年YouTubeトップ10の傾向

グーグルが、2015年に最も観られた動画のランキングを発表しています。(世界日本)

ワシントンポストが、「普通のユーチューバーが公開して大ヒットした動画は10本中3本だけ」という記事を公開しています。

世界のトップトレンド10の内訳を見ると、7本は以下のように、プロが作った動画でした。

テレビ番組のオフィシャルな転載: 4本 (アメリカ3本、イギリス1本)
広告: 2本
公共広告: 1本

一般人が作って公開した動画は3本。

イギリスのドーバー警察が公開した、パトカーに乗ってる警官がテイラースウィフトのShake if Off を歌う様子に本物の歌をミックスした Dover Police DashCam Confessional (Shake it Off)

大きな風船にくるまれて、破裂した瞬間をスローモーション撮影した 6ft Man in 6ft Giant Water Balloon – 4K – The Slow Mo Guys

4歳児がSilentóのWatch Meに合わせてダンスする動画 Silento- Watch Me (Whip/Nae Nae)

これが10本中のトップではありますが。

初期の頃と違い、ここ数年のトップ10は、このようにテレビ発のものやプロが製作した動画が優勢な傾向のようです。素人動画3本についても、そのうちの2本は有名音楽を使ったものですね。

日本

ワシントンポストにならって、日本のトップ10についても分類すると、

吉本興業所属のユニットのダンス: 5本
動画ニュースサイト: 1本
いわゆるYouTuber: 4本 (2組)

ということでした。

アメリカではテレビのトークショーから面白い部分を公式がネットに公開していますが、これは日本ではあまりやっていないので、その分まだ個人製作のものが入ってくる感じでしょうか。

グローバルと日本の共通点としては、どちらも一番観られた動画がダンス動画だったところとなるでしょうか。

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ネットのサービス

プール監視員になって溺れる子供を見つけるブラウザゲーム

Spotthedrowingchild.com は、「溺れる子供を指せ」という名前が示すとおり、プール監視員になったつもりで溺れている子供をいち早く発見するという体験ができるwebサイトです。

[2023 追記] 今見ると、溺れる子供の YouTube 動画が再生だけになっていて、公開当時のクイズゲーム機能は動かなくなっていますね。

ページを開くとプールの動画が再生され、どこかで子供が溺れ始めるので、それを見つけたらマウスでクリックします。

spot-the-drowing-child

溺れている子供のクリックが当たりだったら、その発見が監視員に比べて何秒間早かったか、あるいは遅かったかが表示されます。

一通り動画が再生し終わったら、子供が溺れていた場面を拡大してリプレイしてくれるので、うまく見つけられなかった時もどんな風に子供が溺れていたのかを再確認できます。

spot-the-drowing-child-game

再生が終わったら出てくる解説の後ろの「Play Again」リンクをクリックすれば、また別の動画が始まります。

開発の経緯

作者のFrancisco Saldañaさんは、2010年のブログ記事溺れている人は溺れているようには見えない(Drowning Doesn’t Look Like Drowning)をピックアップしたHacker Newsのコメントにヒントを得てこのゲームを作成されたそうです。

ゲームに使われる動画は、YouTubeからプールで実際に子供が溺れている動画を探してきて使っています。こちらのツールを使うと、見つけてきた新たな動画から、子供の溺れている場所やタイミングを設定して追加データを作成することもできます。

サイトはHTML と JavaScript のみでコンパクトに作られていて、全ソースが公開されています。今のところ動画は6本あるようですね。

「溺れている人は溺れているようには見えない」

サイトでも後から表示されますし、サービスの発想の元となった記事でも紹介していますが、テレビやドラマなどで出てくる「溺れている人」の様子と、本当に溺れている人の様子は(例外はもちろんあるにしても)大きく異なるそうです。

  • ほとんどの場合、溺れている人は声をあげて助けを求めたりはできない。息をするので精一杯
  • 溺れている人には余裕はない。体を持ち上げて息をしようと手足は勝手に動くだけ。手を振ったり、救助者や救命用具の方へ近づいたりすることはできない。
  • 溺れている状態では人は棒立ちになりバタ足もうまく効かない。そこから沈みだすまでの時間は20秒から60秒しかない。

(ソース: Coast Guard’s On Scene Magazine の Pia博士の記事から”Instinctive Drowning Response”(溺れる人の本能的な反応)。抄訳)

これはこのゲームをプレイしてみてもよくわかります。子供が溺れているのか、もぐって遊んでいるだけなのかは非常に判別がしにくい。そしていつのまにか監視員が飛び込んで助けに行くのを見て、やっと溺れている子供に気づくという按配です。

このゲームではいつかかならず誰かが溺れることはわかっているので、まだなんとか集中も維持できますが、実際に長時間プールを監視している監視員はたいへんだなあ、とつくづく感じさせられます。

僕は知りませんでしたが、「溺れる人はドラマのようには溺れない」という知識はとても大事ではないかと思います。それを実体験できるこのwebゲームを遊ぶ人が増えれば、もしかしたら将来の水難事故を減らすことがあるかもしれないですね。

via Hacker News