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機械学習で3塁コーチの盗塁サインを見破る

実験工作系有名YouTuberのマーク・ローバーさんの新作は、実用的で面白く、機械学習がどんなものかを野球ファンに強く印象づけるような動画です。野球のコーチが出すブロックサインを、機械学習を使って当ててしまおうという企画 […]

実験工作系有名YouTuberのマーク・ローバーさんの新作は、実用的で面白く、機械学習がどんなものかを野球ファンに強く印象づけるような動画です。野球のコーチが出すブロックサインを、機械学習を使って当ててしまおうという企画。

まずは子供の野球を使って単純なサインを当てるのですが(02:00)、これはサインと盗塁したかどうかを3通り入力しただけで当てられるようになってしまいます。この時点では、帽子と左耳を連続で触った時だけが盗塁の指示でした。

動画は04:00 あたりから機械学習の簡単な紹介をし、06:00 からは、50人の草コーチに尋ねたブロックサインの作り方を説明します。

ほとんどのコーチが、あらかじめ決めておいた場所=インディケーターを触った後にどこを触るかで、盗塁を伝えていることから、機械学習を使うまでもなく、90%の盗塁サインは見破れるとなりました。

残りの10% を見破るものとして、ニューラルネットワークを適用します。

正しいデータの入力は、まだ泥臭い方法を使っています。3塁ベースコーチの様子をカメラを設置して撮影し(11:40)、学習結果を用意しておきます。

そして、スターバックスの空のカップに隠した GoPro で映したコーチをスマートフォンで見ながら、すべての動作をアプリ上で入力すると… アプリが盗塁か否かをたちどころに教えてくれます。

今は動画で撮影したコーチの膨大なサインから、一挙手ごとに正解データを入力しているのでたいへんでしょう

ローバー氏は動画の終わりに、「各リーグにはそれぞれ、こういった機械を使ったサイン破りを禁ずるルールがあるはず」「決してルール破りを奨励するものではありません」と(12:40)。

実際にプロの試合でこんなものを使ってしまっては、野球の面白さが無くなってしまいますからね。個人的にはもう、コーチもバッテリーもハンドサインじゃなくて無線で連絡しちゃってもいいのではと思いますが。試合時間短縮にもつながるでしょうし。

野球とサインという日常的でわかりやすい事例(北米と日本だけかもしれませんけど)で、機械学習の活用法やその仕組みをおもしろく解説しているよい動画だと思いました。