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超伝導ダンス – あなたの研究を踊ってみてコンテスト優勝作品

第11回 あなたの博士課程を踊ろう! コンテストの最優秀賞というのが公開されています。

こちら、超伝導理論を研究するカナダ・アルバータ大学のプラモド・ヤパ氏(Pramodh Yapa
)とその仲間たちが6週間掛けて製作したという、超伝導理論を説明するミュージカルダンス

一人一人のダンサーを電子に見立てて踊っています。超伝導状態で二つの電子がクーパー対を形成するというところが、二人組でのダンスに。

説明を聴いても言ってることは難しいですが…

第11回、ということで11年やってるコンテストだそうですが、今年はなんと50個もの応募があったそうです。

最優秀賞の他に、3つの優秀賞も選出されています。

生物学部門から、「脳の意識」

化学部門から、「浸透理論 – 導電プラスティック」

社会学部門から、「物理学を学ぶためのドアとしてのムーブメント」

大学院の専門となると一般の人に話してもなかなか理解されないことも多いと思いますが、自分の研究を紹介してみよう、という気にさせるコンテスト、面白いですね。

via Science Magazine via Winning Science's annual 'Dance Your Ph.D.' contest, physicist depicts electrons swinging on superconducting wires | EurekAlert! Science News

子供のスマートフォン利用に業界母が課した試練とは

これは意識高そう…

うちの子供が新しいアプリをダウンロードしたい時は、創業者・会社の歴史・ビジネスモデルを一枚のレポートにまとめて提出させます。そうすることで彼女はアプリがどのような利益を彼女から得ているか理解できるのです。

母親がテック業界で働いてるとこういうこともあります。

お子さんはもうすぐ13歳だそうです。

リプライでこんなのも

いいんじゃない。うちの子がゲームのサブスクリプションを欲しがった時は、なぜ私が買ってあげないといけないかをプレゼンするスライドを作らせました。プレゼン後にはフィードバックを与えて再提出。これが人生の試練というもの。

元ツイートには多数の大人からの反応が集まっていますが、(特に無料で)遊べるアプリには作って配る人にも動機があって、そのことを子ども自身にわからせることは必要だ、と考えている人が多そうでした。

運営者がはっきりしないアプリや何で儲けてるのかわからないアプリには要注意、というのは、大人であっても良い判断の基準になりそうですね。

イギリスは「九九」じゃない。12×12までの掛け算を暗記する意味ってあるの?

小学校で習う「九九」、一桁同士の計算の結果表をそのまま暗記しておくことで、計算速度を早くする技術。説明するならそんな感じかなと思います。日本では9×9 まで覚えればいいことになってますが、この上限は国によって違うみたいですね。

イギリスや旧英植民地では、9×9 じゃなくて 12×12 までの掛け算表を小学生に覚えさせたりしているようです。「九九」的に言うなら「十二十二」ですね。イギリスの場合は9歳までに 12×12 までを覚えることとされているよう。また、インドでは 20×20 まで覚えさせられた、という話も見つかります。

掛け算の表を暗記すると、計算の時にどれだけ有利になるか

Wolfram Alpha の12×12 の掛け算テーブルを覚える意味はあるの?というブログが、大きな数の掛け算の答えを暗記する教育に対して、数式を使った効果検証をしています。

ブログでは、掛け算の答えを暗記しておくことの利点を3つ挙げています。

  1. 日常の役に立つ (でも、12×12 を覚えて 13×13 や 39×39 を覚えない根拠は?)
  2. 筆算の役に立つ (その場合、11と12の桁は役に立たないのでは?)
  3. 概算の役に立つ

1,2については、上記のように「12まで覚える」理由が無さそうだ、ということで、筆者は、3について考察を続けています。

7203 x 6892 という計算の結果を大体の概算で求める時、九九の 7×7 を覚えていれば、

7000 x 7000 = 49000000

だいたい4900万、と出せて、これは本当の結果 49643076 との乖離が 1.2% となります。

もし、72×72 までのテーブルを暗記していたら、

7200 x 6900 = 49680000

がわかるので、乖離は 0.07% 。72×72 まで覚えてる人は、概算での間違い方が 1.2% → 0.07% に改善できるということになります。

このような乖離率を、多数の掛け算について機械的に求めることで、どこまで暗記しておけば、どれだけ概算が正確になるか、求めたものがこちらのグラフ。

7×7 ぐらいまで覚えていると、概算の正確さはグングン上がりますが、その後は乖離率はなかなか下がっていきません。

ブログ記事では、さらに、一つ多くの数字まで覚えた場合に覚えなければならない答えの数の増え方が大きいことを踏まえて、覚える答えの数に対する改善率を求めていますが、これだとさらに、たいへんな苦労をして11以上の表を暗記しても、概算の正確さはさほど上がらない、というのが見て取れます。

また、実用上ということで言えば、11の桁、12の桁を覚えるよりも、15や25との掛け算の結果を覚えたり、掛けて100や100前後になるような組み合わせを覚えたほうが、少ない記憶で概算の正確さが上がるよ、ということも述べています。

前提となる「概算の役に立つから九九(やそれ以上の結果を)丸暗記する」というのに同意するかどうか、という点はあるものの、「結果がどれだけ良くなるか、で、どれぐらい努力するかを決める」というのは合理的で、考え方としていいのではと思いました。このブログ記事の組み立てに説得されてしまったわけですが、別に 11の段とか12の段とか、無理して覚えなくてもいいんじゃないかな、という気がします。

教育用ロボット Ozobot の体験教室へ行ってきました

Ozobot という教育用ロボットの体験会があり、夏休みに子供を連れて参加してきました。

紙にペンで線を引くと、線の上を走ってくれるという小型ロボットで、これ以上ないぐらい直観的なので小学校低学年に興味を持たせるにはいいかと。実際にも食いつきはすごく良かったです。

自由に線路を描いて走らせたら、次は丸い色のシールを線路に貼って、動作を変えることができます。

いくつかの命令を並べて紹介した紙。これを見ながら色シールを線路の脇に貼り、走行速度を変えてみたり、隣のレーンへ移動させたりしていました。あらかじめこちらの指示した通りに動かす、という意味では、これも立派なプログラミングかと。

45分という短い枠でしたが、かなり楽しめた様子。(幼児もいたので子供によってはこれぐらいの時間でも限界なのかも)

一番安い Ozobot bit が $54(5940円) 、bluetooth 対応でスマートフォンアプリと繋がったりする Evo が $99(1万890円) ということ。国内では保証の効く代理店や、各種オンラインショップでの並行輸入品などがあり、値段はさまざまなようです。

Scratch 風のプログラミング環境もあるようなので、「サインペンと色シール」に飽きたらさらにその先に進めさせることができるのもいいですね。

バーチャル内臓見せTシャツ&アプリ The Virtuali-Tee

Curiscope が開発した Virtuali-Tee (virtuality = virtual reality = 仮想現実、と Tee = T-shirts = Tシャツ)は、独特の模様が描かれたTシャツと、その模様をとある物に置き換えて見せる無料スマートフォンアプリのセットです。

置き換えるのは、Tシャツの下、の皮膚のさらに下、にある人間の内部。

VirtualiTee_Hero

もちろん、本物を透視しているわけではなく、Tシャツの位置にあわせて、用意してある内臓の映像を被せています。

Virtuali-Tee

このどうみてもグロいアプリの目的なんですが、教育用ということですね。子供が使うことで、人間の内部構造なんかをリアルに学ぶことができる、と。

VirtualiTee_Kids

理科室の人体模型よりは勉強になるかもしれません。トラウマにならなければ…

プロジェクトは Kickstarter での寄付を呼び掛けています。ビジネスとしては、Tシャツを有料で販売し、アプリは無料で配布するという形式。Tシャツが1枚貰えるパッケージは18英ポンドから。

via Architechnologist

シリコンバレーでは女子中学生のダンスもコードの話になる

codecracker

パロアルトにある女子中高一貫校カスティエーハの8年生(中学2年生相当)がダンスの授業で発表したのは、ナットクラッカー(くるみ割り人形)ならぬコードクラッカー(コード割り人形)。

codecracker-1

クリスマスのプレゼントとしてプログラミングできるくるみ割り人形を貰ったクレア。しかしねずみの王に率いられたネズミたちにパソコンを奪われそうになります。

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個人情報を盗んだねずみの王を、クレアがバブルソートを使って撃退しようとするシーン

Re/code のカーラ・スィッシャー氏が言うように「シリコンバレーでしかありそうにない」出し物でしょうね。

via Re/code

Kudoso – 宿題やお手伝いをするとWiFiが使える家庭用ルーター

Kaiserの調査では、アメリカの子供は一日7.5時間、電子デバイス(含むテレビ)を使っているそうです。

Kudosoは、そんな子供のネット利用を制限するルーターですが、単にアクセス制限をするだけではなく、アプリケーションとセットで、親が決めたアクティビティをこなすことでアクセス可能な時間を延ばしたりできるシステムとなっています。

こちらがお手伝いなどに対する報酬の調整画面。

kudoso-chore-list

歯磨きしたら10点、九九を練習して20点、外で遊んだら20点、など、やった事に応じてポイントが与えられ、その分数だけネットがつながるそうです。

外との通信を全部見ているわけなので、親はどのサービスがどれぐらいアクセスされたかといった統計も確認できます。

kudoso-prioritize-web-services

たとえば、ネットフリックスは必要ポイントを高くして、ナショナルジオグラフィックスは低くすることで、子供が同じだけ手伝いや勉強をしても、ナショナルジオグラフィックスを視聴する方が長く遊べる、というように調整することも可能です。

# という例を見るに、ネットフリックス上の番組よりも、ナショナルジオグラフィックスの方が教育上いい、という意識があるのでしょうね

カーンアカデミーのようなオンライン授業を受けることで、ネットを使ってもポイントが減るのではなく溜まるようにする、といったことも。

バージョン2開発のためのKickstarterでの50000ドル(550万円)の募金呼びかけは、残念ながら30000ドル(330万円)ちょっとで締め切りとなり頓挫してしまったようですが、子供とネット接続について悩んでいる親は世界中にいるでしょうし、サービスをうまく設計すればそこそこ売れるのではないかなと感じました。

via USA Today

漢字をイラストで覚えさせるChineasy

漢字は象形文字で、元々は絵から発展したもの、というのは、東アジア以外の人でも知っている人は多いと思います。2,30字程度のアルファベットですべてを表現する人たちから見たら、数千文字の漢字を操る言語は驚きであり、またなかなか学ぶつもりにまでなれないかもしれません。

Kickstarterで出資成立したChineasy (Chinese + easy = 中国語 + 簡単)は、漢字をその意味を表すイラストとセットで描くことで、漢字とその意味を結びつけて記憶できるようにするという学習法です。

chineasy-letters

台湾出身ロンドン在住、元ベンチャーキャピタリストのシャオランさんが、イギリス生まれの自分の子供たちに中国語を教えようとして、英語ネイティブにとって漢字を覚えることがいかに大変か気付き、漢字を覚える様々な手法を試したあげくに辿りついたのが、自分で作ったこのChineasyだということ。

chineasy-compound-letter

たとえば、ベースとなる「口」に、他の要素を追加した「困」を解説しています。

二文字以上で作られた熟語の説明も。日本語にもある言葉もあれば、中国語にしかないものもありますね。

chineasy-words

漢字や熟語の説明が英語で書かれているので、このカードを使って一緒に勉強することで、お互いに英語と中国語/日本語を覚えたりもできるかもしれません。

chineasy-tatoos

あるいは、子供に漢字と英語を一緒に教えたりするのにも使えるかも。

誤字を振動で伝えるハイテクペンLernstift

クラウドファンディングサイト Kickstarter に登場した Lernstift は、間違ったスペルを書いたら震えてそれを教えてくれるというペンです。

子供が宿題をしていて、気づかずに次々と間違った綴りの単語を書いているのを見た発案者の妻が、「この子には間違えるたびにすぐに教えてくれるペンが必要ね」と思ったのが発端だったとか。

ペンにはモーションセンサーが内蔵され、ペンの動きにあわせて持ち主がどんな字を書いたかを認識します。

lernstift-inside

ペンには、綴りの間違いを指摘してくれる Orthography(正字法)モードと、筆記体の読みやすさを判定してくれる Calligraphy(書道)モードの二つがあります。また、技術的な延長線上には文法をチェックするモードも考えられ、いずれは追加できるだろうということです。

対応言語は、まずドイツ語と英語、続いてヨーロッパの主要諸語が予定されているということですが、文字認識ソフトウェアのトップ企業から40言語以上のデータをライセンスしているということで、より多くの言語に対応したいということです。

フィードバックを早く得ることで、間違いを早めに正してより早く習得することができそうですね。人類があと何年ペンと書き文字を使い続けるかはわかりませんが、移行が済むまでは、子供たちもまだまだ手書きと綴りの技能を練習しないといけないですし、面白い商品ではないでしょうか。

via Lernstift – A pen that reacts to spelling mistakes | Ufunk.net

Codespell – Java言語がそのまま呪文となる教育用3Dゲーム

カリフォルニア大学サン・ディエゴ校の計算機科学者達が開発した Codespell は、一人称視点の3Dゲームなのですが、その一番の特徴は、プレイすることでJavaプログラミングを身につけられるという点です。

Codespellでは、プレイヤーは小動物ノーム(gnome)たちが住む土地にやってきた魔法使いです。ノーム達は過去に魔法を使って生活していたのですが、今は魔法をうまく使えなくなっています。魔法の呪文はJava言語プログラムで、物体を浮遊させるとか火を起こすといった7つの手持ちの呪文を使って、ノーム達を助け、火を消したり川を渡ったりといったクエストを解き、バッヂを獲得するのがゲームの目標です。

ゲームプレイ

3D世界の岩が燃えていますが、

codespell-target

岩オブジェクトというターゲットオブジェクトに対して onFire()メソッドにfalseを渡す、という呪文を呼ぶプログラムを書き、実行することで、

codespell-target-program

燃えていた岩の火が消える、という例がデモ動画で紹介されています。

codespell-target-extinguish

プログラミングの達人を昔からWizard、魔法使い、といいますが、ここでは、プログラムがそのまま魔法であるような仮想空間を作りこんだ、ということですね。

ゲームの教育効果

これを開発した研究者たちが、プログラミング経験がまったく無い10歳から12歳の女子40名にこのゲームを遊ばせたところ、少女たちは一時間もしないうちにJavaの基本的な構造を把握し、自分たちで新しい遊び方をプログラミングしたということです。たとえば、呪文(プログラム)を間違えてターゲットのオブジェクトを空中高く、届かないところに持ち上げてしまったグループは、自身を他のオブジェクトの上からジャンプさせるコードを書いて、ターゲットに次の呪文を掛けることができるようにしたそうです。

入手方法

ゲームはオープンソースで公開され、マック版はバイナリがダウンロードできます。Windows版も近々リリースされるということ。

via UC San Diego Computer Scientists Develop First-person Player Video Game that Teaches How to Program in Java via