« phpspotの件のまとめ | メイン | ビデオ情報革命 information R/evolution »

2007年10月23日

BitTorrent Conference 2007へ行ってきた

BitTorrent Japanというのが設立されていたようで、BitTorrentのクライアント網をビジネス向けコンテンツ配信に使うというエンタープライズ向けのビジネスを日本で開始しているようだ。

そのBitTorrent Japanが、プロトコル設計&実装者のBram Cohen氏も呼んで説明会をする、という話が知り合いから来たので、聴きに行ってきた。

BitTorrent Conference 2007

新聞社やオンラインメディアの記者さんたちがたくさんいたので、ニュースでも出ているとは思う。

何をどうやってビジネスにするのか、自分でも疑問だったので、理解した範囲でまとめると、

  • BitTorrentのネットワークは、BitTorrentユーザのPCや帯域を集めて、コンテンツをユーザの近くにキャッシュでき、その結果巨大なファイルの配布が高速になる。コストも安い
  • BitTorrentユーザに便利な、BitTorrentクライアント内蔵のルータやNASを周辺機器メーカに作ってもらう(展示で各社出していた)
  • 動画や音声などサイズの大きなコンテンツを売るコンテンツベンダーに使ってもらう

ということ。米国などではユーザ数が多くてネットワークも大きいのだけれど、日本ではWinnyとWinny事件の影響(メディアや一般の人のP2P嫌い)があるとも。そのへんは遵法のトラッカーサイトを作ったりして普及に努めるそうだ。

P2Pによる分散ネットワークは、技術的にも面白いし、Skypeのように競合他社に対して優位性を実際に出している実例もある。現在のP2Pアレルギーは残念だが、P2P技術自体に問題があるわけではないし、これはこれで、あってもいいサービスだなと感じた。

懇親会で、Bram Cohenさんと一緒に写真撮ってもらって、サインも貰った(ミーハーだ)。なんといっても、技術で世界を変えようとしている一人だもんな。

あと、カレンの四家さんに会場で紹介いただいた、BitTorrent Japanの戦略顧問の古株さんという方がすごいパワフルな人だった。パワフルさはなかなか伝えにくいけど、あとで四家さんと古株さんの対談のリンクをもらったのでご紹介しておく。

カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ | MarkeZineでJストリーム古株均さんと対談しました。

ストリーミングのサーバ側の裏事情や歴史ってほとんど知らなかったので、長いけど面白かった。3回目の広告モデルの話とか、これだけ長年いろいろとやってきている人がニコニコ動画を絶賛したりとか。本当に面白いものが好きな人なんだなあ、と。

[追記] カンファレンスを受けて出たこの解説記事が面白かった。

早熟の天才プログラマ、ブラム・コーヘン
BitTorrent、立ち上がる商業P2Pネットワーク(前編)

投稿者 秋元 : 2007年10月23日 10:43

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://labs.cybozu.co.jp/cgi-bin/mt-admin/mt-tbp.cgi/1610

 
mg src="http://img.awasete.com/image.phtml?u=http%3A%2F%2Flabs.cybozu.co.jp%2Fblog%2Fakky%2F" width="160" height="140" alt="あわせて読みたい" border="0">

著書

PHPxWebServiceAPIConnections.jpg

プロフィール

週三日勤務で、残りは個人で活動しています