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検索結果は誰のものか

kozoru という検索エンジンベンチャーがある。一年以上前からあり、けっこうな資金を集めているが、その「画期的なサーチエンジン」は一般公開されていない。 漏れ聞こえてくるところでは、Google や Yahoo などの […]

kozoru という検索エンジンベンチャーがある。一年以上前からあり、けっこうな資金を集めているが、その「画期的なサーチエンジン」は一般公開されていない。

漏れ聞こえてくるところでは、Google や Yahoo などの検索結果を再利用して、より賢い、少数に絞った結果を返してくれる検索サービスだという。

この kozoru の創業者が、ちょっと前に Google などの大手検索サービス会社を相手に kozoru サービスのデモをし、Google とその後何度か話し合いをしたが、ある日ぷっつり連絡が来なくなった、電話をかけてもメールしても相手が捕まらない、といった顛末をブログに書き、そのこともいくつかのブログで取り上げられていた。

kozoru という名前自体が日本語から取られているらしいとか、創業者のブログ名が「THE LONE RONIN(孤高の浪人)」だったり、親日派なんだろうかというのは余談。

今回のブログでは、Google が kozoru からのアクセスを遮断した、と書かれている。他にもたくさん Google の検索結果を再利用しているサービスがあるのに、とも。

ブログへのコメントでは、「しかたないね。Alexa の新 API 使うんだね」みたいな反応が多い。まあ、お金を払って保証されたサービスを使うというのはやり方として正しいので、それはそれで正論だが。

Google が、ウェブ検索や Google News などの結果の再利用に対して、アクセス数が多いと制限をかけたりするのはよくあること。サーバリソースの問題もあるので、誰かがプログラムで短時間に大量取得しようとするなら、それを止めるのは仕方がない。しかし kozoru のサービスは公開すらされてない。Google の面子の前でデモしただけだ。

しかし、もしアクセス遮断の理由が「うちよりよい結果を出すから」とか「検索結果は Google の財産だから」ということだと、なんとなくしっくりこないところはある。というのも、検索やニュース検索の結果自体は、Google で作ったものではなく他から集めてきたものだからだ。情報の再利用で飯を食ってる Google が、自分のところの再利用は制限する、という形になる。

もちろん、関連性の高いものをスパム等を排除して並べることには多大な努力が払われているし、単なる Google のコピーサイトを作るような相手なら遮断していいだろう。今回もそういう風に判断したのかもしれない。まったく返答が無いということなら理由もわからないだろうが。

kozoru の創業者が書いたように、Google の結果を使っているサービスなんていくらでもあるが、協力的な相手とそうでない相手でデータの提供方針を変えてこられるとしたら、ちょっと嫌な感じだ。

# kozoru のほうが怪しいベーパーウェア企業で、注目を惹くためにこの騒動を起こしてるってことはあるのかなあ。

「検索結果は誰のものか」への4件の返信

kozoruの考えている「新ロジック」とgoogleの「次期ロジック」が似通っていたので、NDAもしくは盗作といわれないために連絡を絶ったりしたのでわと妄想。

あと検索遮断ロジックは結構すぐに発動するっていうことと、そのトリガーはgoogleのものなので、トリガーレベルが全体的にあがっただけなのかもしれません。

なるほど、どちらの理由も思いついてませんでした。

前者について、連絡を絶つことを連絡するのもできないんでしょうかね?

もし仮に前者である場合も、
kozoruのロジックの秘密や
どれくらいかぶってたかとか状況によって
変わってくると思うので、想像しても
あまり意味ないかもしれませんが、

一般的に、万が一かぶっていた際に
「かぶっているかもしれないので今後連絡できません」
とかいっちゃうとkozoru側は「パクったな」とかやぶ蛇発生に
なったりするのが難しいんじゃないでしょうか。

いや、かぶってるかもしれない、とかの理由は言わずに「当方都合によりやりとりを打ち切らせていただきます」とかなんかだけでも出せないかなあと思って。

相手がこうやって返事の来ないことを blogsphere に広めてるので、単に没交渉にするのもリスクでは。

内情のわからないことをあまり想像しても意味無いのは、おっしゃるとおりですけどね。続報を見守りたいと思います。

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