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不条理な(Absurd)トロッコ問題

不条理なトロッコ問題(Absurd Trolley Problems)は、トロッコ問題の派生形に対してみんな答えるwebサービスです。

Absurd Trolley Problems のトップページ

一問目は基本といえる、オリジナルのトロッコ問題。放置する(Do nothing)とそのままレールを直進するトロッコは、5人の人を轢いてしまいます。しかし、レバーを引く(Pull the lever)ことによってトロッコは軌道をそれ、別の線路の1人の人を轢く代わりに、もともと犠牲になるはずだった5人は助かります。

能動的に介入すれば犠牲者を減らせますが、一人救うために介入することは果たして良い事なのか? という答えの出ない難しい問題として有名です。

どちらを選んでも、それを選んだ側の割合、反対側を選んだ人の割合が表示されます。サイトを訪れた他の人たちの選択に自分の考えは近いか、外れているか、がその場でわかるというわけです。

そして、この基本問題以外に数多くのバリエーションが続きます。犠牲者の数が違ったら? 年齢が違ったら? 自分が含まれていたら? 近い親戚だったら? 自分と利害関係があったら? 横になっている人が希望していたら? 他の動物、クローンやロボット、などなど、真面目にありそうな問題から完全にふざけてるような問題まで。現時点で30問弱あります。

すべて答えると、あなたの選択によって犠牲になった人の人数もカウントしてくれます。僕の結果は55でした…

人の死をゲームにするという不謹慎さはあるのですが、それを言うとオリジナルのトロッコ問題もそうなんですよね。思考実験として極端な選択肢を提示しているし、それがショッキングだからこそ広まったのでしょうけど。

イラストが脱力感溢れているのが、問題の重さを軽くしてくれているかもしれません。

via Hacker News

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情報共有ツール

indieblog.page – Dokuwiki作者による、個人ブログアグリゲーションサイト

indieblog.page は、個人ブログのページを集約したアグリゲーション、サイトそしてサーバツールです。

インディーウェブ運動は、独自ドメイン、セルフホスト、非集中管理の個人ブログ等を、著者がコンテンツの所有権を自ら保持したまま連携させることで集権型の SNS に対抗しようとする運動です。

運動自体は2012頃に一番盛り上がっていたようで、その後ツイッターの代替を個人サーバの集合体で実現しようとした Mastodon の登場が2016 年、今もインディーウェブの運動は続いているようです。

アンドレアス・ゴアさん(Andreas Gohr)は、Wikiツールの一つとして有名な DokuWiki を2004年から開発している有名人ですが、このゴアさんが新たに公開したのが indieblog.page

indieblog page's top
indieblog.page のトップページ

サイトはシンプルな作りで、中央の青い”Open Random Blog Post”ボタンをクリックすると、登録されている様々な個人ブログ記事にランダムで飛びます。それだけ。

自分もインディーブロガーだと思う人は誰でも、あるいは他のインディーブログを推薦したいときも、RSSフィードが提供されている個人ブログの登録を提案してよいことになっています。

indieblog に戻ってボタンを押しても、次はまた別のブログ記事にジャンプします。今も個人ブログを続けている人たちの間で、新たな個人ブログの発見を手助けするwebサービスと言えますね。

ソースコードも公開されていて、indieblog.page と同じようなサイトを自分でホストすることもできます。Dokuwiki はファイルベースだけでデータを記録していて、当初はそれが管理も楽で広まったのだと思いますが、この新ツールは SQLite を使っています。

ゴアさんのオリジナルは「個人ブログならなんでも」でしたが、特定のジャンルで募ってジャンル内のブログを集約するようなサイトも立てられますね。

via Hacker News

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工作

Nettleマジック・プロジェクト – トランプにつけた見えない印でデッキのカードを全部当てる

ポール・ネトルさん(@nettlep, Paul Nettle)が公開した Nettle Magic Project は、オープンソースのトランプ・イカサマ支援ツールです。

イカサマ、というと実際に悪用するみたいですが、あくまで「こんなことができる」という実験ですね。

トランプの側面に、それぞれのカードに固有の模様をインクでつけて、そのインクを読み取ることで、デッキの上から下までどのカードが並んでいるかを読み取ってしまいます。

インクの押されたトランプデッキ
側面にスタンプを押されたトランプ(説明のために見えるインクを使っている)

実際には赤外線でないと見えないインクを使うため、仕掛けをしていないトランプとの区別はつきません

読み取りは Raspberry Pi に NoIR カメラを付けたデバイスで行います。

iPadクライアントによるトランプ読み取り結果
iPadアプリAbraで読み取り結果を表示した様子

作者自身によるiPad アプリで、撮影した見えないインクの並びからトランプの並びを表示しています。52枚重なった状態でどれだけ正確にわかるのかなと思いましたが、この写真だと読み取りの信頼度は99(/100)ということです。

カメラに映ったデッキからカードの方向を正しく読んだり、全カードのマークからビット情報を読み取ったり、ビットの並びからエラー訂正で確からしいスート/数字を取り出したり、読み取った横のラインの重なり具合からカードとカードの境界を推定したり、動画から切り出した複数の画像から取り込んだ結果を時系列で追ったり、といった処理を経て、どれぐらい読み取れているかを判定しているそう。細かくは読めませんでしたが興味のある人にはとても詳細な説明が提供されています。

Hacker Newsのコメントによると、2016年開催のDefcon 24の「ジェームス・ボンドのようにポーカーでイカサマをする」というセッションで同じようなトランプの読み取りがデモされていたそうです。

自分の用意したトランプを使えることが前提なので、この仕組みを実際的な使い道はカジノとかではなく、プロジェクト名が示すようにマジックの種としてでしょう。

ここでは専用のIRカメラ、専用のアプリケーションを用意し、読み取りが容易な環境で行っていますが、今後ますます家やオフィスに複数のカメラが常時稼働するようになったり、またカメラが他の目的もあってIRやUVにも対応したりしていくかもしれません。そうするとソフトウェアの工夫次第で普通ならわからないような情報の読み取りができたりするかもしれないですね。

via Hacker News

images copyright are by Paul Nettle