feedpath と Fresh Reader
さきほど、本社の新ネットサービス feedpath が公開されたらしい。
フィード(RSS)界隈では、先週、Fresh Reader というパッケージ製品が公開され、話題を呼んでいる。じつは、feedpath と Fresh Reader には、浅からぬ因縁があるのだ。
- feedpath は、これまで主に企業向けのパッケージ製品をダウンロード方式で販売してきたサイボウズ本社による、本格的な一般向けネットサービスになる。
- Fresh Reader は、ブロガーなど一般向けへのネットサービスを多数運営してきたサイドフィード社による、初の企業向け(個人でも使える。特にブロガーは無料だとか)パッケージ製品となる。
Fresh Reader については、一昨日の PHP 勉強会でも発表者の方が「要注目」と薦めていた。
- サイボウズという会社は、グループウェアなどのパッケージ製品を、簡単インストールや管理の
を売りとして、過去8年間で急成長を遂げてきた。そのサイボウズは、もっと多くのユーザに自社のソフトウェアを使ってもらおうと、ネットサービスに打って出ようとしている。ネットサービスに進出するにあたっては、ネットサービスに詳しい、Web2.0 エヴァンジェリストとして知られる小川浩氏を招聘している。 - サイドフィード社は、去年の7月にサイボウズを退職した赤松洋介さんが設立した会社で、これまで、MyRSS.jp などウェブサイトオーナーやブロガー向けの便利なサービスを矢継ぎばやに投入してきている。赤松さんはサイボウズ在籍中は Cybozu AG などの製品の指揮を執ってきた、パッケージ製品のダウンロード販売を知り尽くした人だ。
本社のサービスと、元サイボウズ社員のパッケージ製品が、同じ RSS リーダーという土俵でほぼ同時に公開されたというのが興味深い。それぞれが、これまで得意と思われてきた分野ではない反対側の領域に進出しようとしているというところも、どういう思考過程でそのようになったのか訊いてみたいところだ。
二つの製品は、直接の競合はしない。feedpath が、無料ブログスペースや SNS などを利用してきたライトユーザのためのものであるとすれば、Fresh Reader は、自分でスクリプトのインストールができるぐらいの詳しいユーザのためのものだろう。
残念ながら、サイドフィード社にはサイボウズとは「元社員」という以外の関係はない(会社として出資関係とかは無いようだ。円満退社ではあるようだが)と聞くので、Fresh Reader が成功してもサイボウズとしては特にいいこともないわけだが、日本の RSS 界隈のさらなる盛り上がりや一般化に向けて、どちらもうまくいってほしいものだと個人的に思う。