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ajaxWrite のCEOは mp3.com/Lindows(Linspire)のマイケル・ロバートソンだった

ajaxWrite 登場に関する速報のエントリを書いたあとさらに調べていると、非常に面白いことがわかった。 ajaxWrite がどうやってできたか、について書いているこのブログのオーナーは、Michael Robert […]

ajaxWrite 登場に関する速報のエントリを書いたあとさらに調べていると、非常に面白いことがわかった。

ajaxWrite がどうやってできたか、について書いているこのブログのオーナーは、Michael Robertson。

代表的な仕事は

– mp3 のオンラインサービス mp3.com の創立者 (参考)
– Windows 互換のデスクトップLinux を目指した Lindows(後に改名して Linspire)の CEO (参考)
– 無料IP電話の SIPphone (参考)

など、先駆的な製品/サービスを出し続けている人物。( mp3.com でレコード業界と、Lindows でマイクロソフトと法廷闘争を繰り広げた人物でもある ) (本人による略歴はこちら)

じつは、ajaxWrite はこのマイケルロバートソンの新事業だったのだ。

また、ajaxWrite のサイトに、いくつか色違いのハテナマークが並んでいるが、これにも意味があった。

彼のブログによれば、ajaxWrite はデスクトップのアプリケーションを置き換えていくシリーズの第一弾に過ぎず、

「これから毎週水曜日12時(米国西海岸時刻)に洗練されたソフトウェアを ajaxlaunch.com にて公開していく」

ということ。毎週だよ? おそらくかなりのアプリケーションが完成に近い状態でお披露目を待っているのだろう。

前のエントリで、「オンラインサービスでのワードプロセッサは、共有にこそ意義があると思っているため、このままでは特に先がないように思う。」と書いた。

Web2.0 的なユーザ間での情報共有が無いことを問題にしたつもりだったが、ロバートソンの説明を読んでいくと、これは Web2.0 や Ajax という文脈で評価すべきサービスでは無い。

ブラウザ上のアプリケーションで現在のデスクトップ上のアプリケーションを置き換えられる、という技術を彼に持ち込んできた技術者の話は、そもそも Web2.0 や Ajax という言葉が無かったときから始まっているようだし、ロバートソンは Lindows でアプリケーションの配布やアップデートをサブスクリプションモデルで販売した実績もある。

ということは、彼はあくまで過去にやっていたことの延長で、デスクトップの Microsoft Office やその他のアプリケーションを、ブラウザアプリで置き換えていくつもりらしいのだ。考えていたプランを進めているうちに、Web2.0 や Ajax が登場してきたため、せっかくなのでバズワードである ajax を名前に入れた、ということではないか。

もちろん、ユーザをたくさん集めて広告で稼ぐとか、サービスを Yahoo などに売りつけるという「今風」のビジネスモデルでは無いのだろう。アプリケーションとしての完成度が高くなっていけば、パッケージ製品クライアントアプリケーションの代替として課金していくものと思われる。

当分、毎週水曜日(日本は木曜)のサービス公開に注目が必要だ。

[参考]

slashdot のインタビュー翻訳。アプリケーションの配布についても語っている。