Wikiscanner - Wikipedia+なかのひと検索

via O'Reilly Rader

Wikiscanner(ウィキスキャナー)は、Wikipedia上の情報の書き換えをした人のIPアドレス記録と、企業や政府機関などのIPアドレスのつきあわせを行なってくれる検索サービスだ。日本語版も出た

wikiscanner.png

組織名や地名、またはIPアドレスの範囲などを入れることで、特定の組織から行なわれたWikipediaへの変更を列挙して得ることができる。

トップページ右側には、アメリカ政府の主要機関や、電子投票関連で悪評の出ているディーボルド社、フリーソフトウェア財団やアルジャジーラ、ヴァチカンなど面白そうな組織の検索がプリセットされている。

第三者を装って自社や自社に関係する記述を書き換えたりという問題がたまに出ているが、実際にその現場を掴むのはなかなか大変な作業だった。しかし、このサービスではそれがかなり簡単にされてしまっている。

IPアドレスと組織を結びつけるという意味では、なかのひと.jpと似た発想と言えるかもしれない。

サイトは、現在、アクセス集中でいくつかの機能が止められていたり、SQLのエラーが表示されたりする。紹介されたばかりなので、そのうちアクセスは落ち着くのではないか。

企業データ(これは申請で追加できるし、IPアドレスの範囲で指定することも可能)についても、Wikipediaのデータについても、アメリカ/英語のものしか対応していないかもしれない。日本語のページの更新情報を検索で出してみることができなかった。

Wikipediaのデータは手元にダウンロードできるので、日本語データについても同じことはやろうと思えばできるはずだ。隠されていたデータではなく、公開されているデータを組み合わせて興味深い結果を導くツールを作るという点で、秀逸なマッシュアップと言えるのではないだろうか。

# ちなみに僕の身長は176cm

[2007.08.15 追記]

さっそく、Fox News(保守的といわれるアメリカのテレビネットワーク)によるWikipediaの編集履歴を深く追跡するブロガーが出てきた。

[2007.08.17 追記]

ITMediaがAP電の翻訳を掲載

[2007.08.30 追記]

日本語版の紹介記事へのリンクを追加。

日本語版を使った人たちがいろんなところで大騒ぎしてるようだけど、会社のアドレスから編集したからって会社ぐるみとは限らないし、社員が編集したからって編集内容が間違ってるとも限らないんだけどね。なんか極端に走ってる気もする。