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UIデザイン

88×31 コレクション – 太古のウェブで多用されたサイズの懐かしバナーを収集

The 88×31 GIF Collection は、名前の通り、横88ピクセル x 縦31ピクセルのウェブバナーを収集して公開しているサイトです。

88×31 サイズのバナーが広まったのは、1994年にスタートし当初のインターネット・ウェブ空間の一大勢力となった無料ホームページ公開サービス ジオシティ(Geocities)。1996年のジオシティのトップページには、サイドバーに7つの 88×31 バナーが掲載されています。

ジオシティは各ユーザーに対し、ジオシティへのバナーリンクを設置することを推奨したということで、ジオシティで個人サイトを作ったユーザーらがまずジオシティの88×31バナーを置き、次いでお互いの個人サイトをリンクする時にも同じ88×31 バナーを作っては配布した、というのが普及の原動力ではないかということです。

ジオシティがなぜ88×31 サイズのボタンを採用したか、については、さらに遡って1995年のwebブラウザ Netscapt Navigator のバージョン2.0 のバナーをまねたのではないかということ。このバナーも88×31 ピクセルです。

Netscape Navigator のプロモーションの一環で、Netscape Now というキャンペーンがあり、Netscape がこの 88×31 サイズのバナーを配り、サイト制作者に設置することを求めていました。(via 88×31)

このボタンが、今のところ最も古い 88×31 バナーのようです。コレクションの3ページ目には、この最古のバナーを含めた Netscape 社の多数のバナーのバリエーションが保存されています。

なぜNetscape のデザイナーがこの 88×31 サイズのバナーを作ったかについては、文献が見つかりませんでした。日本のYahoo!知恵袋で一つ推論が披露されているのですが、ちょっと無理がある(黄金比をカットした「余白の」サイズが88×31に近いと言っている)ように思います。

このバナーがあまりに広く普及したため、88×31サイズは後追いでウェブ広告の業界団体Interactive Advertising Bureau(IAB)標準バナーの一つに”micro banner”サイズとして指定されています。

via Hacker News