RankedVote - 順位付きのアンケートやウェブ投票が作れるサービス
web上でアンケートを取るサービスというと SurveyMonkey が有名ですが、RankedVoteはそれと同じようでありつつも「順位付け投票(Ranked-Choice Voting)」に特化したサービスです。
[caption id="attachment_14187" align="alignnone" width="400"] RankedVote.co のトップページ[/caption]
順位付け投票というのは、選択肢の中から投票をするときに普通のアンケートでは一番のもの一つだけを選ぶところを、複数の選択肢に1位から順位をつけて選ぶものです。優先順位付投票制とも。
[caption id="attachment_14188" align="alignnone" width="400"] Ranked-Choice Vote の投票例 (from Wikimedia GFDLライセンス)[/caption]
選挙の投票方式としても、アメリカのいくつかの州やヨーロッパ各地の議会などでも使われているようです。(厳密に言うと、一度で決めるか候補者を減らして再投票とか、順位付け投票にもいろいろなバリエーションがあるようですけど)
最近見たのだと、メジャーリーグ野球のMVP投票がそうですね。大谷翔平選手が今年も候補の一人ということでニュースになっていますが、30人の記者が10人の候補に1~10位の順位をつけて、上位の方が高くなるようにポイント集計をするようです。
RankedVote を使った投票機能の集計の実例はこちらで見ることができます。
どのファストフード店でパーティーをしたいか、を投票者は順位をつけて選びます。単に最終的な順位を表示するだけでなく、投票の途中経過での集計や、前の段階からの積み上げ票の伸びなどもアニメーションで表示されたりします。動きがあるとやはり面白いですね。
ニューヨーク市の市長選挙でこの順位付き投票が導入されたときには、この順位付き投票を実際に試して知るために RankedVote で「好きなピザのトッピング投票」が行われています。
https://twitter.com/nyslowlife/status/1403013589833760776
ペパロニが圧倒的な強さを見せつけましたが、ラウンド毎に最下位が失格となる設定で2位の座をソーセージとマッシュルームが激しく争ったようすがわかります。
この RankedVote サービスのビジネスモデルはフリーミアムで、一つの投票箱に最大10項目の投票を、ユーザー100人までなら無料で使うことができます。それを超える場合は有料課金。
Poller.io という類似のサービスもあるようで、このRCV方式で投票やアンケートをしたい、という需要はそこそこあるのかもしれませんね。SurveyMonkey のヘルプにも、SurveyMonkey で順位付け投票を作る方法が動画まで使って説明されているので、やればできなくはないのでしょうけど専用ではないので手間は掛かるようです。
via Hacker News