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米アニメエキスポで評判を呼んだ「俺の嫁(Waifu)自動販売機」

Waifu Labs は、一点もののアニメ風の少女イラストを機械学習によって生成してくれるという webサービスです。

内部の生成の仕組み自体は、Gwern さんのThis Waifu Does Not Exist (解説) を流用しているもので、StyleGAN による自動生成された「存在しない(=既存作品等に無い新規の)アニメイラスト」画像です。

今回のサイトは、完全なランダムで一枚を生成するというオリジナルとは違い、生成の段階で16種類提示される「最初の好み」「色の傾向」「細部」「ポーズ」を選んでいくことで、自分が選択した好みのオリジナルのイラストが得られる、というものになります。

生成された一点画像は、枕やポスターとして購入できる、というのがサイトの狙っているビジネスモデルでしょうか。

作者チームはこのシステムをアメリカ・ロスアンゼルスの Anime Expo に持ち込み、ブースを設けてカスタムのイラストを販売(英語圏でいうところの commission)し、希望者の長蛇の列を作ったのだと、ブログで裏話が公開されています。

ツイッター等のソーシャルメディアでアイコンをこういったアニメ絵にしてる人が特に日本語圏では多く、既存の作品から切り取ったものを使ってる場合は著作権や利用権について突っ込みが入ることも多いと思います。こんな風に自分の希望から他にないイラストが自動生成できてしまうのですから、こういったものを使えばその問題も解消しますね。

また、これぐらいのイラストが数分で無料で手に入ってしまうとなると、ちょっとしたカットを描くような仕事にも影響がでるかもしれませんね。

それから、著作権やオリジナリティという意味では、こういった自動生成のデータを大量に公開し続けておくと、後から人力で描かれたイラストと非常に似たものも存在し、「先行公開していた」と主張することだってできるかもしれません。機械的な自動生成が簡単に使えるようになることで、いったい著作権って何だ、というような騒動が起き、仕組みの対応も迫られる近未来があるかも。