カテゴリー
技術

Google Glassを、監視カメラからプライバシーを守るために使うWatch Your Privacy

本日(日付上は昨日)アメリカでのみ一般販売して、もう売り切れたらしいグーグルのメガネ型情報機器グーグルグラス。

目で見ているものを全部撮影・録画できる能力から、トイレやレストランなどのカメラが常時写したりすることを想定していない場所で密かに使えてしまうことや、自分たちが写されてネットに公開されることを嫌がる人たちからの批判も多いようです。

そのようなプライバシーの問題を提起されているGoogle Glassですが、反対にプライバシーを守るために使うアイデアを考えて制作しているのが、オランダのサンダー・ベーンホフ(Sander Veenhof)さん

彼のWatch Your Privacyプロジェクトでは、Google Glassを掛けて街中に出ると、監視カメラのある場所、監視カメラが撮影していそうな範囲を、実際の景色の上に重ねる、いわゆるオーグメンテッド・リアリティ(Argumented Reality, AR)の手法で表示してくれます。

privacy-camera-ar

上の写真。写真中央左のポールの上に、監視カメラがあるんですね。

privacy-camera-ar-2

こちらの画像は、この仕組みをオンにした時とオフにした時の見え方の違いを説明しています。

データはARアプリLayarに与えるデータの形で提供されていますが、その監視カメラの位置情報などはオープンデータとして公開されているものを使っています。

イギリスでは監視カメラがたいへんな数配置されているそうで、このようなカメラに映らないように外出するのはかなり難しいと聞きます。

監視カメラが有ったことで事件などが解決するケースもあるため、監視カメラを全部無くせばいいというものでもないかもしれませんが、監視カメラがそのような良いことだけでなく悪いこと(罪の無い人の監視など)に使われないことがシステム的に保証されないと、不安に思ったり自衛しようとする人が出るのも避けられないでしょうね。

このアプリ、オマケとして他のGoogle Glass装用者がいたらそれもARで指摘してくれるようです。Google Glass自身が自分の場所を公開しているということなんですね(たぶん、オフにはできるのでしょうが)。Google Glassの人に写されたくないのでGoogle Glassを掛ける、みたいな変な話も起こりそうです。

via prosthetic knowledge

カテゴリー
技術

OrCam – 視覚障害者のためのGlassデバイス

イスラエルのオアカム社が販売を始めた同名のメガネ型デバイス OrCam は、視覚障害を持つ人をターゲットとした新ガジェットです。

orcam

メガネに取り付けられたカメラと、そこに有線で接続された小さなコンピューターを使い、カメラが映した画像や文字を読み上げることによって、視覚障害者の生活を補助する、というものです。

オアカム社の社員で、先天性の視力障害を持つ社員Liatさんが、街中やカフェ、スーパーマーケットで実際に OrCam を使っている動画が公開されています。

OrCamは、学習無しに簡単に使い始められることを目指していて、カメラに映っている前方を指で指すだけで各機能が起動するようです。

orcam-signboard

看板を指したら、看板の文字を読み上げます。

orcam-signal

指した先に信号があれば、現在の状態を読み上げます。信号が赤から青に変わった時にも音声で教えてくれるようです。

orcam-cafe

カフェのメニューを指したら、名前や値段を読み上げます。

orcam-magazine

雑誌や新聞を読むことも。

orcam-cereal-package

スーパーマーケットで、シリアルの箱を読ませています。一箱目は途中で文字認識に失敗したようで、隣の別の箱でも試しています。

http://www.youtube.com/watch?v=ykDDxWbt5Nw

友人の顔や、特定の場所、認識できなかった食品のパッケージを撮影し、名前を教えることで、それらが認識できるように学習させることもできるようです。こちらも、映っている品物を左右に振るとか、その場所で手を振るとかの簡単な指示で起動します。

指で指す、という指示方式から、初期は全盲者より弱視者(見る力が弱いが完全に見えないわけではない人)をメインターゲットとして販売する意向ということですが、全盲でも使うことはできるそうです。

話題の Google Glass は、広く一般に使われることを想定して開発されていますが、OrCam は利用者を視覚障害者に限定し、そこで必要となりそうな機能に特化して提供することを目指しているのですね。

撮影した画像の中のテキストを読み上げたり、翻訳したりというサービスやスマートフォンアプリは続々登場してきていますが、メガネという形で自然に使えることや、使いたい時にいつでも起動できることなども、実用上重要そうな気がします。

サイトで売りに出された OrCam の最初の100台の価格は$2,500(27万5000円)。小さいとはいえコンピューターの箱を別途持ち歩く必要はありますし、開発者向けGoogle Glassの$1,500(16万5000円) よりは高いですが、必要性の高い人が入手できる価格ではないでしょうか。

サイトでは、視覚障害者の他、失読症や記憶障害者にとっても助けとなる可能性があると言っていますし、子供や老眼、非識字者や外国人などにも役立つケースはあるかと思います。

今後の量産化や英語以外の言語対応が期待されます。また、Google Glassなどの汎用グラスデバイスの値段がこなれてきたら、そちらのソフトウェアとして同様の機能が実現されるというのも考えられますね。

via Israeli Start-Up Gives Visually Impaired a Way to Read – NYTimes.com

カテゴリー
fun

Google Glassでプロポーズ

絶対やる人でるだろうなとは思いましたが、思ったより早かった。

Googleグラスを掛けたままのプロポーズの様子が、プロポーズしたBreon Nagyさん本人の手でYouTubeに公開されました。

http://www.youtube.com/watch?v=wfh8z-3fSGw

指輪を持ったまま2日迷って、リーズ城(イギリス ケント州。自称「世界一ラブリーな城」)で決断したのだと。

「僕と結婚してくれますか」の前に言ってるせりふは、「もし君が僕の女王だったら、城なんて千個でも買ってあげるよ」

どうしてこのせりふになったかというと、この動画の前に、彼女が彼に「私にお城を(一つ)買ってくれるかしら?」と言ってたんだそうです。

via Man Proposes To Girlfriend, Captures With Google Glass | Geekologie