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ネットの事件

GetPrsm.com – アメリカ政府/NSAの新しいソーシャルネットワークPRISMに入ろう

アメリカ国家安全保障局(NSA)がグーグルやフェイスブックなど大手web企業のサーバー内を通るメールやメッセージを盗聴監視していたというPRISM計画は、エドワード・スノーデン氏の告発によって明らかになり、アメリカ発のwebサービスを使うことに対する信頼性を大きく損なうこととなりました。

今回出てきた getprsm.com は、そんなPRISM計画がもしも新登場のソーシャルネットワークだったら? というアイデアで作られた、きわめて今風のwebスタートアップのwebサイトです。

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まずトップは、「すべてを共有するためのまったく新しい方法をご紹介します(Introducing a brand new way to share everything.)」

そりゃ「すべてを共有」する計画でしょうけど。本当の新興ソーシャルネットワークでも、同じ文句を使いそうですね。

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「広告なし – 何にも邪魔されずに、あなたのコンテンツを共有できます」

「無限の容量 – 世界最大のデータセンターで、無制限に共有」

「3億2千万人の強み – あなたが知りあいすべてがみつかります。おばあちゃんでさえも」

3億2千万人っていうのはアメリカの人口でしょうね。実際はアメリカ国外もじゃんじゃん監視してるらしいですが。

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「どこに行っても、どのデバイスでも」

どんなデバイスにも対応してるんですね~ 今の時代、スマートフォンやタブレット対応は重要でしょう。

getprsm

主要取引先。誇らしげです。

これはすごいソーシャルネットワークだ、と登録しようとしたのですが、

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「おっと、どうもあなたやあなたのデバイスは既に登録されているようですよ」というエラーになってしまいました。登録した覚えはないのですが、いつのまにか登録されてデータを共有していたようです。

via What If The NSA's PRISM Was A Social Network

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ネットのマーケティング

Google/Facebook等の政府盗聴疑惑で流出したNSAのプレゼンファイルに添削が入る

大手ネットサービスの利用者がアメリカ政府によって多数監視されているのではないか、という米国家安全保障局(NSA)のPRISM計画のニュースが連日続いていますが、英ガーディアンと米ワシントンポストが疑惑の証拠として出してきたNSAのパワーポイントの出来があまりにhideous(趣味が悪い)と、改良版を作った人が出てきました。

たとえばオリジナルのこれ。

prism-timeline-original

2013と入ってるから今年の制作なんでしょうが、年や最近のwebサービスのロゴが入ってなければ、1990年代のスライドと言われても不思議じゃないですね。

こんな風にしたらどうか、と提案しています。

prism-timeline

流行のフラットデザインですね。

prism-pentagram-original

これも、

prism-pentagram

こんな風にしては、と。

Dear NSA, let me take care of your slides. from Emiland

どこの国でも、政府が作る資料って昔風のものが多くなるんでしょうかね。

「政府の機関でなくても、次はちゃんとしたプレゼンテーション資料を作りたいと思う人がいたら相談してください」だそうです。Slideshareに公開した履歴書プレゼンで転職を成功させたこともあるらしいEmilandさんの他のプレゼンテーションは、彼のサイトで見ることができます。

via @Pogue

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アメリカ ネットの事件

HttpsとTorで守れるデータ、守れないデータ – 電子フロンティア財団(EFF)の作成した図の読み方

電子フロンティア財団が作った、HTTPSとTorを使った時に通信の何が守られるのかを表すダイナミック・チャートがよくできています。

図の登場人物に日本語の訳をつけてみましたが、リンク先で実際に左上の「HTTPS」と「Tor」をオン・オフしてみて、httpsやTorでwebサービスにアクセスすることで、インターネットの途中の通信路にアクセスできる第三者に対して、あるいはアクセス先のwebサービスのサーバにアクセスできる人に対して、何を隠すことができるのか、を見ることができます。

eff-privacy-with-tor-and-https-diagram-with-japanese

ユーザー名/パスワード(USER/PW)と通信内容(DATA)については、図の中の項目は分かれていますが、実際のところ、どちらか一方が読まれてしまう場合にはもう一方も読まれてしまうことがわかります。HTTPSを使うことにより、途中の経路でそれらが盗聴される心配はなくなりますが、末端のwebサービス側では、それらを監視することは可能なので、もしwebサービスの運営者・管理者が弁護士や警察とデータを共有(datasharing)しているのであれば、そこではデータは隠せないということになります。

ちょうど今、アメリカ政府/NSA(国家安全保障局)がGoogleやFacebookなどの主要サービス事業者のサーバーに自由にアクセスできるPRISMという秘密プロジェクトを実施している、という内部告発が英ガーディアン紙などからリークされGoogleFacebookのトップは大急ぎでそれを否定する声明を出しています。

これが事実なら(アメリカ政府は否定する声明を出しています。)、オバマ大統領の弾劾にもつながるのでは、というぐらい大きなニュースですが、この告発では、右下の黒いSite.comに対して、アメリカ政府が自由にアクセスできるようになっていた、と主張しているわけですね。この場合は、Tor+HTTPSの両方をオンにしていても、エンドユーザーの接続元以外はすべて知られてしまっているということになります。

通信路や通信元を隠すことができるHTTPSやTorという技術に対して、何ができて何ができないのかを知るのに、とても良い図ではないかと思いました。

via HackerNews