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2005年09月30日
Ajax オフィスツール
スラッシュドットでも Ajax によるオフィスツールについての議論が行われた。
そこで Ajax オフィスツールとして紹介されているのは以下のようなサイト
Ajax プレゼンテーションとして挙げられている S5 は、べつに Ajax 使ってないけどね。僕は半年ぐらい前から、プレゼンはこの S5 で作っていて、軽快に動くものが手軽に作れるしお薦めではあるけども。
それで台所はキレイになるのかい? というジョークが同案多発したが、それはおいといて、Ajax 懸念派の反応としては
- (Javascript による)プライバシー侵害についての不安
- ネットワークが切れたら使えない
- ローカルのオフィスのほうが多機能で早い
- 新たな UI に慣れることの大変さ
などを指摘している。
今は、次々出てくる Ajax アプリケーションに対して「おお!」とか「うわ!」とか言っていれば楽しいが、UI の統一性についてはいずれ大きな問題になるだろうと僕も思う。
Java Applet や Java Web Start が普及しない理由についても語られていて、プラットフォーム互換性の不完全さや Sun の戦略ミスである、という斬り方もあったが、僕はそこが一番の問題だとは思っていない。
これまでのブラウザ上のアプリケーションのどこが優れているかといえば、それは「一つ覚えればすべてのアプリケーションの操作ができるようになる」ところにあるのではないだろうか。HTML Form という(非力ではあるが)統一された枠の上で作られたからこそ、どこのショッピングサイトに行っても同じ操作で買い物をすることができるようになったわけだ。
Ajax という道具を手に入れると、クライアントアプリ(代表的なものはやはり Microsoft Office だろう)の UI を真似てみたくなる。しかし、ほとんどすべての UI を真似ない限り、Office に慣れたユーザにとっては、「Office っぽく使えると思ったら、ところどころでひっかかる」というアプリケーションになってしまう。
この、「思ったことが思ったとおりに動かないイライラ」こそが、Java Applet や Flash による Web アプリケーションを使いにくくし、そこそこの普及にとどめた原因ではないだろうか。
そういうことを考えると、Ajax は、あくまで既存の Web UI のお約束を壊さずに、補助的に利用するのが最もよい使い方なのではないかなあと思う。
参考
秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlog: Ajax によるブラウザ上のオフィスツール AjaxOffice
秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlog: Ajax ワード Writely
秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlog: Ajax アプリケーショントップ10
秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlog: Ajax で WYSIWYG ウェブページ編
集
2005年09月29日
WYSIWYG Wiki の先駆者 Jotspot がネットサービス版 "Live" をリリース
Jotspot といえば、"WYSISYG な Wiki を作るよ" といって昨年末に業界の話題をさらったベンチャー企業だ。Web 向けロータスノーツ、なんて取り上げられかたもしている。
そのときは僕もベータテスターの申し込みをしたが、残念ながら選に漏れ、その後はすっかり存在を忘れていた。
そしたら今日、Jotspot Live という新サービスが登場したことを知る。
利用量に応じて料金が変わり、最低限のお試しなら無料、という料金体系は、37Signals の Backpack なんかと同じ。
というか、企業向け ASP として始めたが、後発で軽いサービスが続々現れ、コンシューマーからユーザ数を増やしているのを見て、対抗策として出してきたサービスのように見える。
フォントや文字の見た目などを変えられるが、全体としてとてもシンプルな範囲に収まっているな、というのが第一印象。
しかし、畑を招待して二人で共有ページをいじっていると、畑の書き換えた内容が即座に僕のブラウザ上で書き換わったのだ。
ブラウザベースでリアルタイムに更新を共有? そんなばかな、どうやってんだ!? と思ったが、その後サービス自体が非常に重くなり、共有がまともに動かなくなってしまった。その後は、更新が伝えられないどころか、更新した内容が消えてしまったりと散々。(しまいには Firefox ごと落ちてしまった。まあこれは何が原因かわからないけど)
偶然リロードのタイミングがあっただけなのかなあ。
投稿者 秋元 : 01:06 | コメント (2) | トラックバック
2005年09月28日
次なる Web 2.0 マッシュアップを予測する
Web 2.0 Mashup Matrix では、mashed-up で作られた Web 2.0 サービスの表。
二つのネットサービスの交点に丸印があるところへマウスカーソルを載せると、その二つを組み合わせた実在のサービスへのリンクが表示される。
こうやってみると、Google Maps API の活用のされかたは群を抜いている。世の中の多くのサービスから地図という情報は要求されていて、その地図サービスは元のサービスと競合しないように入り込んでいけるということだろう。
このマトリックスで空いてないところについて検討してみたり、今は列記されていない他分野のサービスを追加して、リミックスを考えてみたりすることで、新しいマッシュアップを思いつくこともできるかもしれない。
マッシュアップ(Mashup) は、複数のネットサービスからのデータを混ぜ合わせて新しいサービスを作ること。Web Remix とも。
2005年09月27日
Ajax で WYSIWYG ウェブページ編集
今のところ IE でしか動かないが、またすごい Ajax アプリケーションが出てきた。inetWord がそれ。ウェブブラウザの上でうごくホームページビルダーのようなアプリケーションだ。
ページ全体はフレームで区切り、編集フレームの中を Ajax で操作させるわけだが、表も自由に作成できるし、画像には普通のクライアントアプリでおなじみの8方向のつまみが出て、拡大縮小やドラッグによる配置換えもできる。また、リンクやフォームの編集もできる。
アカウントを作れば作成したページを保存でき、他人と共有して共同編集をすることもできる。作ったページをそのままネット上の公開ページにすることもできるらしい。最初から用意されたサンプルテンプレートも豊富。
Wiki のような共同編集システムを、一般のユーザに使わせられるとすればこんな形なのかな。しかし、Ajax 流行りとはいえ、よくこんなもの作るなあ。やってることの複雑さを考えただけでげんなりしてしまう。
2005年09月26日
ダン ギルモア氏出版記念講演 at Apple Store 銀座
9連休明けの最初の投稿は、Dan Gilmore 氏の来日講演について
銀座のアップルストアの 3F にて、今聴いているところ。Wireless が使えるようなのでリアルタイムでメモを残してみる。チェックしてないのでスペルがめちゃくちゃだと思うがご容赦。
- resigned SJ Mercury Jan, 2005
- now doing two things
- FT freelance column fortnightly
- journalism
- glassroots inc. status
- bayosphere site
- some other things
- former blog
lots of trolls
required valid e-mail address
not like ohmynews(korea), which involves professional team editors
bayosphere does not touch the posts to avoid us law
civil journalists have to sign a certain agreement
Q political activities permissions are different between US and
Japan, what can be applied described in We The Media for US
Q what is needed for blog becomes journalism
not all do not have to be.
Q what do you think about the potential of blog journalism?
great
could be equal to the mainstream journalism
bloggers will be able to file things which mas media can not find or take
Q will blog media overhelm magazines industry?
do not think so
most blogs' value are for thier 15 close family and friends
magazines are very big industry supported by advertisement
Q what is going to happen on mainstream journalism by emerging individual journalism by blogs?
hope not diminishing
promlems is that their business models are under attack from new net services
newspaper depended on classified advertising
ebay, craigslist, judysbook(seattle), monster.com are erasing classifieds from newspapaer
Q are we able to have public journalism in Japan?
- better ask Japanese audience. raise your hand if you think yes.
(audience) not many raised for "yes"
why?
- press club closeness
DG- i do not have a press badge, but still I can write
Q what is the definition of journalism?
- it's hazy. not clear to tell in short
- critics about existing news
- news, forming people
even writing about cerebrities
- jeff jervis(sp?)
children ballet news for small local community
this is journalism
- in wide, if you record something, that is journalism
Q will blog be profitable enough to feed journalists?
- i do not think that it would cover many.
- in the long run, some will earn, some not
- vast majority will not, but some may establish their authority by blog
-
Q how about lemming effect by people jumping to the wrong information?
- everyone feels confortable when reading something affirm you believe
- comments are challenges
- may make you feel angry
出版社の方による、本の宣伝
朝日新聞社から、We the Media の日本語訳「ブログ」が 8 月に出版された。
今回の訪日は宣伝もあるが、本人が日本の読者と話したいという強い要望によるもの
お開き。あとは場所を変えて懇親会へ。
2005年09月16日
夏休みなんで更新はお休み
3連休2連発ということで、真ん中に夏休みを入れて今日から9連休。(サイボウズには有給とは別に、日にちを自由に決められる3日間の夏休みがある)
ということで夏休み中は更新はお休み。好き放題やってるこのブログもいちおー企業ブログなんで、休みはあくまで休んでみよう。
# そのわりに土日もこのブログ更新してたりすることもあるが
休んでなかったら取り上げたであろうネタ。
第二回世界ブログマーケッター週間 (Global PR Blog Week 2.0)
ブログによる PR についてオンラインで行なわれる無料有志カンファレンス。
企業ブログ、社長ブログ、ブログマーケティングにかかわる人は見てみると面白いかも。
JUnit4 の変更点
IBM developerWorks で、An early look at JUnit 4 で、JUnit の Java 5 対応版 JUnit 4 がどんな風になるかが紹介されていた。
- テストメソッドはアノテーションにより判別されるため、テストクラスの継承や test* というメソッド名の制約は無くなる
- setUp や tearDown もアノテーション。テストセット全体にかかる初期化や終了にもアノテーションが用意される
- 例外のテストがアノテーションで指定できる
- テストのコメントアウトができる(テストを飛ばしたことはちゃんと記録される)
- テストのタイムアウトを指定できる
- 配列を比べる assertion の追加
これらの変更を踏まえてテストクラスを書いてみると、これまでの JUnit テストケースに比べて格段に楽になってると思う。メソッドの名前付けについては必要とされなくてもこれまでのコンベンションを続けてもいいような気はするが。
現時点で開発中の JUnit 4 は CVS からチェックアウトして試すことができる。
del.icio.us の populicio.us 遮断と Web2.0 リミックスの限界
del.icio.us でブックマークされた中から人気のある URL を抽出して見せてくれていた populicio.us がサービス終了した。
Right now Del.icio.us doesn't show all the bookmarked links in the homepage so there is no way I can generate real statistics.
ブックマークの統計データを作るために必要だったデータが部分的にしか取れないように、del.icio.us 側でアクセス遮断が始まったためらしい。
proxy かますとかも無くはないだろうけど、del.icio.us 側が遮断の意思を示した以上、いたちごっこになるとしてすっぱりサービス継続は断念したのだろうと思う。
Web 2.0 API リスト フォーエバー で紹介したマトリックスには両社とも存在しないが、タグ付きブックマーク情報のサイロである del.icio.us が、アグリゲータになろうとした populicio.us を快く思わず、アグリゲータの機能も自分で提供しようとした、という構図だ。
del.icio.us のメリットは、populicio.us を見ていたユーザが del.icio.us 自身の提供する人気ランキングを直接見に来てくれること。
デメリットは、populicio.us を通じて del.icio.us に親しんでいたユーザが他所のサービスに移る危険性や、今後 del.icio.us データをリミックスしてくれる(del.icio.us をサイロとした生態系を広げてくれる)新サービス登場の芽を摘んだことか。僕としては del.icio.us 自体の普及はまだまだだと思っているので、こちらの影響は良くはないように思うのだが。
横断検索サービスなどもそうだが、他サイトのデータに依存したサービス提供者は、対等な口を聞けるだけのユーザベースを確保する速度が重要なんだろう。(または、無視されるぐらい細々としたサービスとか)
Web 2.0 API リスト フォーエバー
Web 2.0 API リスト リターンズで紹介した、Web2.0 に役立つウェブサービスリストだが、分野と機能ごとにわかれたマトリックス版が出てきた。
サイトの機能面な分類は以下のような感じ。
サイトのカテゴリー、ジャンル分類については簡単に理解できると思う。
この表を使ってできることといえば、
- 一覧から、次に狙うべきカテゴリーと機能を検討する
- 日本版を作ってみる
といったところかな。日本版は面白そうだ。
# タイトルに深い意味はない。次に表(マトリックス)が出てくると知っていれば、2つ目は「リターンズ」じゃなくて「リローデッド」にしておくんだった。
2005年09月15日
Google Blog Search、手抜きじゃないみたい
Google のブログ検索がベータとして公開されて、いろいろなところで紹介されている。
Google はもともとすべての公開されているページをインデックスしてるんだから、対象をブログだけに絞った検索を作るのはそれほど難しくないはず。
ひょっとして、全検索からブログっぽい検索結果をフィルタしてるだけなんじゃないの? とか思って、普通の Google 検索で
サイボウズ inurl:blog OR trackback OR コメント
みたいな検索をしてみたが(かなりイイカゲンなオプションで申し訳ない。あくまで軽い実験なので)、Blog 検索で出てくる結果
Google Blog Search: サイボウズ
とはぜんぜん結果が違う。
やっぱりまじめにブログ検索専用のインデックスを作ってるのかなあ。
あと、検索結果の比較から気づくブログ検索の特徴は、
ブログ全体のタイトルと記事のタイトルを区別している
結果の青いリンクは記事のタイトル。下の緑のリンクはブログ全体のタイトルになっている。
普通の検索では、ページのタイトルをそのまま表示しているので、「ブログ名 - エントリのタイトル」のような結果が多いが、これを別々に把握している模様。
一ドメインから何件でも結果が出てくる。
普通の検索では、一サブドメインから最大 2 URL しか結果に出てこなかったのが、ドメインと無関係にいくらでも出てくる。
同じドメインで大量のユーザをホストしている、無料ブログサービスなどでは、何を書いてもなかなか Google で検索結果に出てこない、という不満があったと思うが、もしブログはブログ検索で探す、というのが定着すれば(ここ重要)、そういうユーザの不満は減るのかな。
スクリプトの exe ファイル化ツールとそのマーケティング的意義
RubyScript2Exe という、Ruby スクリプトを Windows の .exe ファイルにするツールが出ていたのを見つけた。(Linux や MacOSX の実行ファイルにもできる)
この手のラッパーとしては、Java でも Exe4J, NativeJ, JexePack などいろいろある。JSmooth などは以前試したことがあるが、無料のわりに便利に使うことができたという印象がある。
この手のツールは、要するに、作成したアプリケーションと一緒に、アプリケーションを実行するためのインタプリタも一緒に配ってしまおう、というラッパー作成ツールだ。
たとえば、Ruby インタプリタや JRE などを zip ファイルとして同梱し、「任意の場所に展開して、○○.bat を実行してください」でも同じことは達成できるんだが、この「zip を展開し」とか「○○.bat を実行し」という手順の合間で、ぼろぼろとアプリを使ってくれる人は減っていく。
zip を展開したりバッチファイルを実行したりするぐらい、ソース持ってきてパッチを当てたり make を走らせたりするプログラマーという人種から見れば、ほとんど無きに等しい所作だが、アプリケーション、特に商用アプリケーションを作るのであれば、一般ユーザの視点に立って、アプリケーション起動までのステップ数をいかに減らすか設計していくことが重要だと思う。
簡単インストールに命をかけるサイボウズ製品も、あくまで .exe インストールやインストール後の自動起動にこだわっている。また、ウェブサーバがなければ同梱したウェブサーバを入れてしまうし、DBサーバについても、同梱(Garoon2)だったり内蔵(その他)だったりと、完結した「一つのアプリケーション」としか見えないように工夫を凝らしている。
JSmooth + Jetty + HSQLDB とか、 RubyScript2Exe + Lighttpd + SQLite とかをうまく組み合わせると、製品をより簡単に多くの人に届けることができるかもしれない。
# Ruby でかかれた DBMS ってあるんでしょうか? > Rubyist な方
追記:
国産のExerbは? と奥のほうから指摘をもらいました。日本で同様の製品がありましたね。不勉強でした。
# Ruby で書かれた DB は、Java/HSQL との対象性を考えて思いついただけで、実用上は SQLite とかで問題ないと思います。
投稿者 秋元 : 11:51 | コメント (2) | トラックバック
2005年09月14日
アップルの動画配信サービス - iTunes 5 に隠された動画販売メニューから
iTunes Image Files Suggest Video Store で、iTunes 5 のバイナリを解析したところ、「ビデオを購入する」「ビデオをプレゼントする」「ビデオを追加する」というボタン名が、「保護された MPEG-4 ビデオファイル」と関連づいた状態で見つかったそうだ。
iTunes では 4.8 から動画再生機能が追加されているため、音楽に加えてビデオも販売するのではないか、という噂は流れていた。実際、音楽のおまけという形でフリーのビデオがいくつか提供されているらしい。
そして、音楽会社と音楽だけでなくミュージックビデオについての契約を進めているとの噂。
また、iPod によっては、内蔵のチップ自体が動画再生機能を持っているという話も(iPod 用とは確定してないが動画再生機能のあるチップを購入という噂, 別の会社のチップ購入に関する噂)。
あわてて iPod nano の仕様を確認したら、iPod nano の液晶は小さい(1.5 inch)ながらもちゃんとカラー液晶だった。
ファームウェアのアップグレードにより、将来的に他のオーディオフォーマットにも対応可能
とも書いてあるし。(ここにあるのは「オーディオ」フォーマット、だけど)
以上から、
- iTunes 5 のアップデートで動画購入メニューが on になる可能性
- iTunes Music Store で動画が販売される可能性
- 購入した動画が一部の iPod で見られるようなファームウェアのアップデータが出る可能性
が考えられるのではないか。それはつまり、iPod 向けの動画配信サービス開始、ということだ。
「iPodの仕組みを動画に応用できた者が勝つ!」と言ってる間に、もう動画配信は始まろうとしているのかもしれない。
投稿者 秋元 : 12:23 | コメント (3) | トラックバック
2005年09月13日
Ruby Tシャツ
Rails の流行もあってなんだか勢いのある Ruby だが、RubyStuff という Ruby グッズのオンラインショップが、かなり挑戦的な Ruby Tシャツを売っているのを発見。
こんなんとか、
こんなんとか、
こんなんとか。
ま、面白くていいけど。
Java ファン(最近触ってないけど)としては、あえて Java 禁止シャツを着るというのも洒落てていいかもしらん。
Web 2.0 API リスト リターンズ
Web 2.0 API リスト で、Web 2.0 API というリスト を紹介したが、同種のものでカテゴリわけまでされているのが出てきたので紹介する。
The Wiki for Finding Web Service and Open APIs (ウェブサービスとオープン API を探すための Wiki) では、オープンなウェブサービスの API が 104個 (09/22/2005 時点)紹介されている。
各サービスについて、商用利用は大丈夫か、どんな制限があるか、利用条件へのリンク、お金がかかる場合の費用、といった情報も併記されている。
"Examples of sites using APIs" ということで、それらのオープン API を実際に使っているサイトの情報も併記されているため、各ウェブサービスの提供している機能がどんなものか、掴みやすいのではないだろうか。
カテゴリ別にわかれた中から、今回ブラウズして発見したのは urltrends 。URL を与えると、各検索エンジンでのバックリンク数などを教えてくれる SEO 向けサービスのようだ。これでサイトごとのデータを持ってきてリミックスすると、なにか面白い新サービスとか作れるかもしれない。
マイクロソフトがグーグルに勝てない理由(2)
マイクロソフトが Google に勝てない理由 で、「ZDNet Japan にすぐ翻訳が出てくるだろうから中身の紹介は略」と書いたが、この Phil Wainewrite のブログは ZDNet Japan での翻訳の対象では無いようで、日本語訳が出てくる感じが無い。
その後も、この記事について言及する英語ブログは多かったので、元記事の内容を軽く紹介しておきたい。
Phil Wainewrite はこのブログで、「Google Desktop の新版や Google Talk は、(多くのアナリスト達が分析したような)デスクトップ市場への侵攻ではなく、インターネットにつながるデバイスの一つとして手を伸ばしているにすぎない」と主張する。
Google's turf is the Internet. It's not interested in devices that don't connect to it — Microsoft is welcome to that market. It simply wants to extend its reach to any device that does go online.
Phil は、マイクロソフトの主戦場であるデスクトップが過去の市場となりつつあることを、5つの理由をあげて説明している。
マイクロソフト グーグル リッチなデスクトップ体験を提供する リッチなインターネット体験を提供する ユーザが2,3年ごとにパソコンを買い換えることにビジネスを依存している ユーザが毎日何か新機能が増えて無いか探検しにくることにビジネスを依存している 世界を「デスクトップ+インターネット」と見ている 世界を「インターネット+すべてのデバイス」と見ている コンピュータを使って、個人が楽をできるようにする コンピュータを使って、皆と情報共有できるようにする 数年後に、まだ机で仕事をしてる人っているのかい?
Tim O'Reilly がこれを受けて書いたブログで、Tim は、Phil があげた中でも「2,3年置きの PC 買い替えに依存するマイクロソフト」という問題点について強く賛成している。
In the Web 2.0 era, software isn't an artifact that someone buys, it's a relationship between a customer and the provider of a service.
「Web 2.0 時代のソフトウェアは artifact (工芸品)ではなく、サービス提供者と利用者の間の関係性のことである。」と。
あるいは、彼自身が執筆中の Web 2.0 本での言い回しからいうと、「ユーザとのインタラクションを通して毎日でも変化していく、永遠のベータ版(the perpetual beta)である」と。
2005年09月12日
Atom Publishing Protocol の用途と将来
2006 年のネット開発に向けて覚えるべき技術 のコメントで、Atom PP が何に嬉しい技術なのかいまいち掴めていないため、自信のない書き込みをしたところ、kwmr さんから Yoshimatsu さんの面白いブログのエントリを紹介いただいた。
バックエンド側からの情報注入の口として Atom Publishing Protocol は重要になるだろう、という話。
個々の企業から情報を提供させて、それらをまとめて提供する「場」を作ることで生計を立てているネットサービスというのがある。Yoshimatsu さんが言及されている Amazon はもちろんそうだし、Kakaku.com , ぐるなび, Home's なんかもそう、 Vector とかも提供者に個人が多いが同様ではないか。
これらの情報集積型ネットサービスは、当初は運営者が手作業で情報を入力したり営業をかけていたものが、情報量の増加とそれによるユーザ数の増加に伴って力関係が逆転し、今では情報提供側がお願いして/料金を払ってでも載せてもらうという形になってきている。これらのサービスで検索されないということは、ネット経由で探しているユーザ達にとっては世に存在しないも同様だからである。
当然、これらのサービス運営者達が情報を提供させるためのフォーマットやインタフェースを整備しているのは間違いないだろう。PC ショップはともかく、町の不動産屋やレストランのオーナーに CSV だの XML だのを直接書かせられるはずもない。実際にどうやっているのか知らないが、整備されたデータ更新専用のウェブサイトなり独自の PC クライアントなりが提供されているはず。
では、そういった情報注入側のインタフェースに関して、Atom PP 対応が進むか、と聞かれると、サービス側にあまりメリットが無いのではないか。新しく作る際に、都合のよいライブラリが揃ってるから、という理由で Atom PP を採択することはあるだろうけど、もし既存の独自プロトコルを使っているなら、それを Atom PP に置き換える意味までは無いように思う。
サービス提供側にしてみれば、同じデータを競合のところに簡単に持っていかれては困るわけで、たとえば Kakaku.com に価格情報を登録するインタフェースが Atom PP としてオープンになっていたら、Kakaku.com の競合サイトは「Kakaku.com と ○○ と △△ に一括登録できるクライアントツール」みたいなのをより簡単に作って配れてしまうのでは。ま、もちろん、クローズトなプロトコルであっても同様のツールは作れるだろうので、それだけで参入障壁とはいえなくても。
投稿者 秋元 : 11:37 | コメント (5) | トラックバック
地球の反対側ってどこ?
Google Maps API を使った小ネタ。
If I dig a very deep hole, where I go to stop? (もし地面をどんどん掘り続けていったら、どこに出る?)
おなじみの Google Map が貼り付けられているので、好きな地点をクリック。 吹き出しに出てくる "Dig Here" をクリックすると、最初の地点からちょうど地球の裏側になる地点を表示してくれる。
ニュージーランドの裏はスペインだ、と聞かされると、おおそうか、ぐらいには思うけど、東京の裏側は大西洋みたいなんで、ちょっとつまらないなあ。
投稿者 秋元 : 00:01 | コメント (2) | トラックバック
2005年09月11日
オープンソース電話セールス撃退システム
The Telecrapper 2000 (広告ポップアップが出るのでそちらは押さずに閉じるのがいいだろう) は、電話セールス業界に反撃を喰らわすべく開発されたオープンソースシステム。
アメリカにいたとき、家の固定電話には一日5件はダイレクトセールスの電話がかかってきていた。僕の場合、固定電話は DSL 用でしかなかったのですべて留守電にまかせっぱなしだったのだが、それでもかなり迷惑だった。いちおう、Do-not-call-list という「うちはセールス電話一切お断り」という政府の仕組みがあって、そこに登録したらセールス電話はかかってこないことになっているはずなんだが、あまり効果はなかった。
この TC2K は、セールス電話に対して適当な合いの手を打ち続けるシステム。その動作は以下のようになっている。
- 発信者番号(Caller ID)を取れるようにして、このシステムを電話につなげておく
- 電話セールスをかけてくる番号リストを設定
- リストにある番号からかかってきたら、ワンコールでこのシステムが電話を受け取る
- 音声が途切れるまで(相手が話し終わるまで)待って、何か適当な返事を返す
- あとはひたすら、相手の話した後にあらかじめ用意しておいた応答を再生し続ける
このサイトでは、実際にこのシステムを使って電話セールスと「遊ぶ」様子がいくつか音声ファイルとして公開されている。一つはフラッシュにもなっていて、これがかなり笑える。
電話セールス撃退の実例フラッシュ (988Kbytes。 音が出ます)
電話セールスレディと TC2K の会話はこんな感じ。
TC2K: もしもし?
セールス: こんにちは。○○さんはいらっしゃいますか
TC2K: すいません? 誰ですって?
セールス: ○○さんとお話したいんです。
TC2K: なるほど。やっとわかりました。まずはメモを取らせてください。
あなたは非常に礼儀正しい物腰で電話をされる方だ、と。
セールス: ありがとうございます。
TC2K: もし電話をかけてくる人がみんなあなたのようであれば、
電話を取るのはたいへん楽しくなるだろう。
セールス: どういたしまして。そうあるように努力いたします。
TC2K: ああ、すいません話の腰を折ってしまい。どうぞ続けてください。
セールス: ○○さんとお話がしたいのです。
TC2K: 尻が痛い
セールス: は? なんですって? あなたは○○さんなのですか?
TC2K: もうしわけない。じつはここ数日というもの物覚えが悪くなっていて、
こんなことを認めるのもお恥ずかしいのだが。
どうしてあなたに電話をしているのかすら思い出せないんだ。。。
セールス: いえ、電話したのは私のほうで。。。
TC2K: ちょっとしたヒントをもらえるかな? もしかしたら「20の質問」がいいかもしれない。
では最初の質問、、、、
このあと、延々と相手にどうでもいいような質問を続けていく。最後には好きな色を聞く質問で相手を引きずり回す。最後までおかしく聞けることと思う。
こうやって、毎回毎回のセールス電話にコストをかけさせることができれば、電話セールスも少しは収まる。。。。かなぁ?
なお、このシステム、公開されているライブラリやツールに、Perl のスクリプトと自作音声カプラでできているようだ。モデムを使ってソフトウェアだけで動かすバージョンも検討中ということらしい。
[追記] Asteriskでこの「営業電話たらいまわし」をするスクリプトがいくつも公開されているのを見つけた。これとかこれ。
投稿者 秋元 : 01:48 | コメント (4) | トラックバック
2005年09月10日
マイクロソフトが Google に勝てない理由
ZDNet の記事。Why Microsoft can't best Google。
ZDNet Japan にすぐ翻訳が出てくるだろうから中身の紹介は略。
両者をいくつかの観点から比較しているのを読みつつ、MS がやってることで Google がやりそうにもないことって何だろう、とふと思う。ゲームかな?
Google からゲームって出てこないね。Google Maps を作れるんだし、大規模ネットワークサービスは得意なんだから、オンラインゲームのすごいやつとか作れそうなんだけどな。あれだけいろいろベータサービスを出してきているけど、ゲームは見たことがない。
何か方針あってのことなのか。あるいは、Google の開発者達にとっては新しいサービスを考えて作り、普及させること自体が最も楽しいゲームで、いわゆるコンピュータゲームに興味は無い(自分に興味が無いものにはがんばれない)とか。
[参考]
Googleは本気でMicrosoftを殺す気でいる、たぶん。
2005年09月09日
2006 年のネット開発に向けて覚えるべき技術
Anil Dash 氏のブログ記事 Web Development Trend for 2006 では、2006 年にネットサービス開発で主流になる技術をピックアップして紹介している。Web 2.0 に対応したい人が注目すべき技術群だということだ。
以下各項目について最小限のまとめと、僕の感想を括弧で。
Dampening (なだらかな画面変更)
Ajax による部分的な画面書き換えで、変化した部分を一時的に黄色く書き換える Yellow Fade テクニックを代表例に、ユーザをむやみに驚かせない UI デザインのトレンドとして Dampening というキーワードを挙げている。
(最近は Ajax といえばこの手の効果が入ってる。それを揶揄するようなブログもあるが。ちなみに、この記事はこの記事で非常に面白い。要は適切な使いどころだと思う。)
ECMAScript E4X
Flash や Firefox 1.1 ではサポート済という、XML を扱いやすくした Javascript の拡張。
(IE は? 彼の書いている E4X のすごさが今ひとつ実感できない)
JSON
Javascript フレンドリなデータ交換形式。
(どうせ Javascript で操作するんだから Javascript が使いやすい形式で流通させよう、というのは利に叶ってると思う)
XHTML と CSS の更なる推進
企業サイトでも CSS 対応してないのは依然として多い。CSS への移行が進む。よりよくマークアップされたコンテンツがデータの利用を進める。
(Web リミックス親和性の高いサイトが、データをより多く引用され、結果的にネットでの存在感が大きくなるということか)
バッファリング
Ajax を代表に、ユーザの待ち時間を減らすためのバッファリング技術がさらに進化する。
(いわゆる8秒ルール、は、どんどん短くなっていき、サービス開発者はバッファリングの改善技術が必須となりそう)
Atom API
フィードではなく出版プロトコルのほう。多くのブログアプリケーションが対応済である。活用がされていく。
(一番活用してるのはスパマーだったりするのが頭の痛いところか。検索エンジン各社の対策に期待するしか)
Ruby の伸張
国際化、スケーラビリティ、他言語との相互運用など解決すべき問題は多い。皆が一斉に注目しだした今、それらで先手を打てれば多くの機会が得られるだろう。
(国際化? Ruby のじゃないとしたら、フレームワーク/アプリケーションの国際化かな?)
マーケティング
技術を知っていることや技術を組み合わせること自体ではなく、一般人にプロモートできることが重要。技術のエキスパートとなると共に技術の価値を説明できる人になる必要がある。
(いやまったくその通り)
結論
仕事を探したいなら、景気やアウトソーシングに文句をたれず、上記のような技術をチェックし、サンプルを作ってブログにどんどん書いていくべき。そうすれば企業のほうであなたのブログを探し出して勝手に雇ってくれるだろう。
(サイボウズラボの視点からみたら、そういうブログを書いてる人を探すべき、ってことだな)
投稿者 秋元 : 12:42 | コメント (4) | トラックバック
2005年09月08日
37Signals の創業者 Jason Fried インタビュー
37Signals の創業者にして、Ruby on Rails/Basecamp の産みの親である Jason Fried (ジェイソン フリード)のインタビュー記事
37Signals 成功の理由、製品開発の方向性、どんなマーケティングをしたのか、時間管理のコツ、など興味深い質問が並んでいる。
Software shouldn't be something you feel like you are forced to use, it should be something you want to use. You should be passionate about the tools you use to get your job done. Our anti-bloat stance can be summed up in our "Less Software" approach.
また彼は、シンプルにそぎ落とした機能セットと気の利いた Ajax 適用によって人気となった 3 サービスについて、Less Software アプローチの利点を説いている。
We are eyeing a few categories and working on three new products right now. One deals with writing, one deals with conversations, and one aims to redefine the stale "CRM" market, although we'd never call what we're building a CRM tool.
37Signals の今後の新サービスとして、2006年1月に「書くこと」、「会話を扱うこと」、「CRM を再定義したもの(だが、CRM とは呼ばない)」の3つをリリースすべく開発中という重要情報も書かれていた。
お勧めの本は? の質問については、彼は ユーザー・インタフェースの設計―使いやすい対話型システムへの指針 と
逆風野郎 ダイソン成功物語 をあげている。
インタビューの締めとして、「他者の真似でなく、独自であろうとすること。好きなことやってみること。今なら最小のコストで試せるからどんどん試すこと」という助言があり、いい感じ。
There really is no excuse not to give it a shot today. Fixed costs are near zero. The only thing you need is an idea, passion, time, and skill.
37Signals のブログやサービスが気になっている人は、読んでみてはどうだろうか。
コメント欄では Jason 本人に質問できるようになっており、今なら本人から回答をもらうことできる。何か聞いてみたいことがある人は質問してみるのも面白いかも。
投稿者 秋元 : 11:56 | コメント (2) | トラックバック
Ajax アプリケーショントップ10
ベンチャーキャピタリストによる、現時点での有力無料 Ajax アプリケーション10個の紹介。
- Kiko ウェブカレンダー。エレガントなインタフェースとデザイン。API 公開予定。
- Backbase RSS リーダー 現時点ではデモのみ。フィードを追加することはできないが、それでも良くできている。
- Backpack ToDo リスト+簡単なプロジェクト管理。メールとモバイルリマインダーも持つ。
- Writely オンラインワードプロセッサ
- Amazon Zuggest Francis Shanahan 氏による Amazon 版 Google Suggest
- TimeTracker 個人向け時間管理ツール
- Del.icio.us Director del.icio.us リンク管理のリッチ UI
- Backbase’s Information Portal 非常にインタラクティブな情報集約ページ
- Protopage 上とは別のアイデアによる情報ポータル
- Periodic Table of the Elements 高校生は化学の勉強にこれを使うべき
記事では、これら10個以外にも候補にあがったサービスがあげられている。
投稿者 秋元 : 10:11 | コメント (4) | トラックバック
サンプルコード検索サイト再び
雑誌のサンプルコードを集積して検索できるサイトを紹介したが、オープンソースコードに対して同様のコード検索を提供しているサイトを発見。
JExamples は、Java のオープンソースコードを集め、クラス名やメソッド名で検索すると利用箇所の前後が出てくるようになっている。
他にも無いか探してみた。 Snippets はさまざまなプログラミング言語について、ちょっとした小さなコード片(Snippets)を集めている。検索は Google によるものだが。
Koders はかなり規模が大きそう。プログラミング言語の対応もすごいが、単純な文字列検索のようなので、Java でクラス名を検索したら、import 文のところばかり出てきたりもする。
でも、すでにネット上にあるソースコードを探すのであれば、Google への訊き方ひとつでそれなりに行けてしまうようには思うんだが。たとえば、Java のソースコードに特定のシンボルが出てくるものを探したければ、
"DateFormat java import class function"
とか。PHP だったら
"HtmlParser php function require_once"
みたいなかんじで。拡張子で絞るなら"filetype:php"をつけてもいいけど、公開されているソースはテキスト化されていたり HTML 化されていたりして、拡張子が php だったらソースが見えずに実行されるのが普通だと思う。
ようは、その言語のソースコードじゃないと出ないような予約語を混ぜたりして検索すればいい。何言語だと何を入れれば効果的、とかいうのは調べていないけど。
一通りまとめて、言語のセレクションでそれらの特徴的なキーワードを Google へ渡すラッパーをかけば、手抜きだけどソースコード検索エンジンになるんじゃないかな。とか思った。
投稿者 秋元 : 09:21 | コメント (2) | トラックバック
2005年09月07日
iPod に iGuy
iPod 用アクセサリ iGuy
ドーモ君の親戚か?
2005年09月06日
Web 2.0 API リスト
Web 2.0 API Reference は、Web 2.0 を実現するために使えそうな Open API を列挙したもの。各サービスの API 公開のページへのリンク集だ。
まだ読者からのフィードバックを受けていないようなので、抜け落ちや間違いもあるかもしれないが、こういう観点での一覧は役に立つように思う。
たとえば、どんなプレイヤーがサービスの公開を行なっているのか。
リストにあるようなネットサービスや API 公開について、日本語で同様のサービスはあるか。無いとしたらそれは「まだ」無いだけ(=日本語のサービスにも需要がある)なのか、日本の市場には合わないようなサービスなのか。などなど。
たとえば、聖書の検索 API なんかは、日本語であっても需要は少なそうだ。個人的には、evdb.com みたいなものの日本版はほしいし、あってもいいと思う。
楽天のリンクシェア買収
楽天がリンクシェアを買収、完全子会社化、というニュースが入ってきた。
旅の窓口の時の買収額が 323 億円で、このときも買い物としては大きすぎるのでは、と言う批評もあったが、うまくいっているようで。今回は 464 億 ($425 Million)かー。
2005年09月05日
PHP の snippet を試せる環境
PHP Interactive をサーバ上に置いてアクセスすると、ブラウザから PHP の小さなコードを動かして、その場で結果を確認することができる。
とりあえず入れて試してみた。関数について、ちょっとした実験を簡単にできるので、ローカルサーバに一つあるといいかもしれない。
# PHP のコードをブラウザから自由に実行できるわけだから、公開されているサーバに置くなら認証をしっかりかけること。
円周率検索 - 力技サービス
32億桁分の円周率から、指定した数字列を探し、○桁目にありますよ、と教えてくれる。
電話番号や生年月日などを入れてみては、と書いてある。たとえば、今日の日付 20050905 (年-月-日 の並びは日本式。例に出ているのは北米式だが)を入れると、「それは 5021129 桁目からありますよ」という結果が返ってくる。
「それを知ってどうするんだ」と言われるとそれまでなんだが、「こういうサービスがありますよ」といわれれば、一度は自分の誕生日など試してみたいと思うだろう。一度きりのネタだが一度は人をひきつけられるネタといえないだろうか。
コンピュータを使うことで以前では考えられないような検索を個人レベルで簡単に行なえるようになってきた。膨大なデータを違った用法、違った切り口で考えてみることで登場したサービスも多い。以前は考えもしなかったデータの用途を見つけることが、何か新しいサービスを考えるための一つの方法なのかもしれない。
2005年09月04日
図書館はパソコン禁止なのか
アメリカから帰ってきて一ヶ月経った。まだ家にパソコンデスクが無いし、近くに図書館があるようなので図書館に行って作業しようかなと思い立つ。
図書館は好きだ。本屋も好きだけど図書館は分類がしっかりしているのがいい。
だが、机を見渡すと「パソコンのご利用はご遠慮ください」の張り紙が。むむむ。なんでなんだ。まあどのみち、まじめに勉強している学生さん達でいっぱいで、席の一つも空いてはいなかったけれど。
前に行ってた図書館はどうだったかなあ。パソコン持っては行ったことがないから思い出せないが。どこの図書館でもこうだ、というわけではないのかもしれない。よくわからん。
あれかな、キーボードをかちゃかちゃ叩く音に文句を言う人が多かったのかな。日本の図書館ってめちゃくちゃ静かだもんなあ。電車で携帯かけちゃいけない国だもんなあ。アメリカは両方大丈夫だったんだが。
投稿者 秋元 : 18:01 | コメント (2) | トラックバック
2005年09月02日
Ajax ワード Writely
Ajax Office の可能性の話を書いたばかりだが、誰でも考えることは同じというか。
Writely は、Ajax ベースのブラウザでうごくワードプロセッサ。
ベータ版だがちゃんと動いている。といいたいところだが、申込者多数のため新規申し込みが停止してしまったそうだ。どれだけ動いているものかは確認できず。
ただ、jotspot みたいな WYSIWYG 志向の Wiki サービスがあるので、ワードプロセッサについてはパッケージングの問題という気はする。
# しかし、「一年以内に」どころではないな。誰かが思いついて書いたときには、もうそれをやっている人が多数いる、という。
投稿者 秋元 : 11:27 | コメント (3) | トラックバック
ハードディスク時計
2005年09月01日
Ajax によるブラウザ上のオフィスツール AjaxOffice
AjaxOffice は、Ajax をばりばり使って、マイクロソフトオフィスみたいなのをブラウザ上で使えるように実現したネットのサービスだッ!!!
というのが今出てればすごいんだが、残念ながらこれはまだ実態がないサービス。本人も vaporware (宣伝先行で実在しないソフトウェア)だと言っている。
この AjaxOffice 、最近の Ajax 狂騒を見ていた Paolo さんというブロガーが「1年以内にはブラウザ上で動く Office が登場するに違いない」というエントリを書き、そこからの派生としてプロジェクトとして立ち上がったものだ。
サイトでは、フリーな Javascript ベースの WYSIWYG エディタをはじめとして、Office クライアントで使われている、ツールバーやメニュー、ドラッグ&ドロップなどを実現するための Javascript ライブラリの情報が集積されつつある。
つまり、要素技術は成熟してきたので、これらを組み合わせて Ajax な Office を作ろう、ということ。Gmail が Javascript/DHTML の力でクライアント側の Outlook にかなり近いブラウザアプリケーションを出せたように、Office がブラウザ上で提供されるとしたらそのインパクトは強いんではないだろうか。
# と、ふだんオフィスをほとんど使わない自分が書くのもなんだが
Office の Ajax(ブラウザ)版、という注目を惹くテーマを元に、さまざまな方面から実現のためのアイデアやライブラリ情報が集積しつつあるため、一般的な Ajax ライブラリ/ツール動向を調査するためにも要注目なプロジェクトだといえるのではないだろうか。
投稿者 秋元 : 09:32 | コメント (4) | トラックバック
紙ベース PDA - PocketMod
PocketMod は、紙に印刷して持ち歩く PDA だ。
右上の "Start" から試してほしい。Flash 上で、左側から選んだノートやカレンダー、ToDo などのページを、右側の8つのボックスにはめこんでいく。
配置が終わったら、印刷するだけ。8つ折にできる紙として出てくる。
ま、ただのシステム手帳じゃないか、といえばそれまでなんだけど、自分で自由にレイアウトを作れることや、紙とプリンターがあれば無料で済むところがいい。
8ページと限定することで、必要なときに必要な分だけを持ち歩く、ということにもつながりそうだ。
PC や携帯上の PDA からデータが流し込めるともっと使えそうかな。