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2006年03月22日

SEO の目的は何? 目的と手段を混同しない

japan.internet.com 併載コラム

SEO の最終的な目標は、検索エンジンで上位表示させることではない。検索エンジンのユーザーを自社のページに引っ張ってきて結果(売り上げとか申し込み)につなげることだ。

必ずしも絶対的な順位が必要なわけではなく、ライバルに勝てれば目的は達成される場合も多い。

1位~3位が同じ言葉でも自社の商売と無関係なサイトや個人の日記で、4位が競合他社の Web サイトだったとしたら、4位に取って代わることは重要だが、1位になることはそれほど重要ではない。

たとえば、自転車を売るサイトを運営しているとして、「自転車」での検索結果が

1. 自転車旅行の Blog(個人のページ)
2. 自転車の修理の仕方(個人のページ)
3. 自転車レースの結果(大会運営者のページ)
4. 自転車のオンライン販売(自社のサイト)
5. 自転車のオンライン販売(競合他社のサイト)
6. 自転車のオンライン販売(競合他社のサイト)

のようになっていたとしたら、キーワード「自転車」についてはこれはこれで OK だろう。自転車を買おうとしている検索ユーザーは、買い物と無関係なサイトは無視してくれるからだ。

もちろん5位や6位の競合サイトに抜かれないように継続して注意する必要はあるが、無理に1位にするために不自然な手段、SEO 対策としてすぐに無効になりそうなグレーゾーンの手法などを使ったりはしないほうがいい。

1位になるにこしたことはないけれど、なんのために SEO 対策をかけてるのかを忘れて単純な順位に一喜一憂してもしかたがない。

(SEO とは無関係だが、この例の場合1~3位のサイトに広告を置けるならそれはそれで別の集客手段としての意味があるかもしれない)

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もう一つよくある間違いは、業者の言うままのキーワードで対策させること。

「こんどの SEO 対策では『東京のおいしいレストラン』でいきましょう」などと、長い日本語のフレーズで提案を受けたとしたら注意したほうがいい。

Yahoo!や Google で、文章の一部を切り出したような検索をすると、まず検索結果の数が非常に少なくなるし、まったく同じ言い回しを持ったページが簡単に1位になったりする。

このような長文で検索結果の順位が良かったとしても、ちょっと文章を変えて、

-『東京でおいしいレストラン』
-『東京 レストラン おいしい』
-『東京でうまいレストラン』

などで検索されるともう駄目だ。簡単に圏外の順位に落ちてしまう。検索キーワードが長くなれば長くなるほど、そのキーワードでの検索件数が減り、ライバルも減るから、順位が上がるのは当たり前。

もちろん、「東京」で1ページ目とか、「レストラン」で1ページ目にしろ、というような注文はかなり無茶なものだが、あまりにも対象を絞りすぎる対策では効果も小さい。

こういう業者の提案には、思い切って重要なキーワードだけを取り出して、「『東京 レストラン』では対策できないの?」と訊いてみるとよい。

対策の結果を出すために目標を引き下げてしまっては意味がないのだ。

投稿者 秋元 : 2006年03月22日 09:13

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