« 2008年11月 | メイン | 2009年01月 »
2008年12月26日
金沢で新年オフ会 1/3(土)
今年も仕事納めとなりました。
私事ですが、帰省にあわせて北陸のIT/ウェブ業界の人と会ってみたいと思いまして、同僚の天野さん(id:amachang)とオフ会を企画しています。
北陸の方、帰省で北陸に帰ってる方、もし3日空いてたらどうでしょうか。詳しくは天野さんのはてなダイアリーで。僕のメールアドレスはこのページの右上に書いてあります。
# あくまで私事のイベントなので、会社説明とか勧誘とかはしませんよ。だけど、もしサイボウズやサイボウズ・ラボについて質問したい方がいたらわかる範囲で答えます。
では、みなさまよいお年を
Zak Greantさんに会った
Forum PHP 2008 Parisで、Mozilla FoundationのZak Greantさんと一時間ぐらいお話する機会があった。なんでも首突っ込んでみるものである。
フランスのPHPカンファレンスではあるが、6つのセッションは英語で行なわれるということで、Mozillaから二人のスピーカーが呼ばれていたようだ。(もう一人はMozilla自身のウェブサイトのスケーリングを解説されていた)
これが彼のプレゼンなのだけど、プログラミングとかPHPとかよりもかなーーり前から話が始まっている。ほとんど人類や文字、道具、宗教の歴史だ。おもしろいけど。
ちゃんとフランス人向けにフランスのネタがいろいろと仕込んである。これは日本の技術セミナーではなかなか見ないような内容だなあ、と思った。でも最後はちゃんとオープンソースの意義とかに帰着している。
プレゼンテーションの様子は動画でも見ることが出来る。
2008年12月24日
赤鼻のトナカイルドルフ
日本人のクォーターで日本語や日本文化についてのブログを書いているコウイチさんのTofuguというブログがあるのだけれど、そこで赤鼻のトナカイが日本語になったときに、どう文化の違いが反映されたか、という興味深い話がされていた。
赤鼻のトナカイの名前はルドルフというらしい。
英語の歌詞だと以下のあたりが日本語の歌と微妙に違っている。
Then one foggy Christmas Eve / ところがある霧で見えないクリスマス・イブにThen all the reindeer loved him / そうしたらトナカイはみんな彼を好きになって
you'll go down in history! / きっと歴史に名を残すよ
原詩だと、ある年のクリスマス・イブの霧が深くて困った、という問題があって、はじめてルドルフの個性が長所として認められているけど、日本語では暗ければいつでも役立つみたいな感じになっている。
アメリカだと「笑いもの」が実は役に立つ個性だったとわかって逆に「人気者」になったけど、日本では人気者になったかどうかは不明。どちらかというとルドルフ本人が喜んだことが重要。グループの中でマイナスだったのが役に立てて嬉しい、といったところか。
だけど、アメリカではルドルフ本人の心情はまったく出てこなくて、クリスマス(にプレゼントを配って回るという一大イベント)を救ったこと、みんなに好かれるようになったことや、歴史に名を刻むことが重要、みたいな話に。
全体的には同じエピソードを同じように語っているので、直訳の歌詞といってもいいと思ってたけど、細かく見ると微妙に違うところが面白い。
書評: Trac入門 ソフトウェア開発・プロジェクト管理活用ガイド
献本いただいたもの。
Trac入門 ――ソフトウェア開発・プロジェクト管理活用ガイド
著者/訳者:菅野 裕 今田 忠博 近藤 正裕 杉本 琢磨
出版社:技術評論社( 2008-09-18 )
定価:¥ 3,024
Trac入門 ソフトウェア開発・プロジェクト管理活用ガイド
僕は、Tracに限らず世の中の多くのバグ管理システムはエンジニア以外には非常に使いづらいのではないかと思っているけど、それがエンジニアには十分問題なく使えていたりする。結局、誰の手にもぴったり合うようなツールって無理なのかなあ、とも思うけど。これはこの本には直接は関係ないかな。
1章では、課題管理システム(Issue/Bug Tracking/Management System)がどうして必要か、を、短編漫画も入れての説明。バグ管理システムの類は、一人のプログラマとしてはけっこう優秀なのに、チーム開発の経験不足とか過去に参加したチームがこういうリリース管理をしてなかったからとかいう理由で有用性を知らなかったり、理解できなかったりする人がいたりするので、この導入部分は大事だと思う。
3章はTracを実際に使ったときの業務の流れを解説。4,5章の実プロジェクトへの導入やSubVersionとの連携についても、丁寧でわかりやすい。
また、6章の逆引きは、Tracでやりたいけど設定をどうしたらよいかわからない、というありそうな項目多数について、手順が示されていてこれも役に立つ。
なんとなく使えているTracだけれど、この本を読んでいると使ってない機能や可能なカスタマイズがとても多くあることに驚く。こういう本として一冊にまとまっていると、はじめてIssue管理システムに触れる人やIssue管理をさせる人たちにも説明が簡単に済んでいいのではと感じた。
[書評に関する注意書き]
- 貰って書いた本についてはその旨記述する
- このブログはサイボウズ・ラボの社員ブログなので、秋元個人に献本いただいても、何でも自由に書けるわけではない。
- もちろん、書評以外の他のブログエントリもそうだが、社員ブログではあってもサイボウズ・ラボ全社やサイボウズ・グループの意見を代弁してるわけではない。
- 献本いただいても必ず読めるわけでも、ご紹介できるわけでもない。読書の速度は遅いので、発売前や発売直後に送っていただいても、ご紹介が半年後になるようなこともある
2008年12月22日
フランス「10万人起業家」主催のシリコンバレー企業家に学べイベント
Le Web '08の翌朝にも一つイベントが。Le Web公式ブロガーの肩書きを使わせてもらい潜り込んできた。
100000entrepreneuers(企業家10万人)というフランスのNPOが主催するイベントで、Le Webの主催者Loic Le Meir氏、Le Web '08では最後のパネルで「ヨーロッパ人は成功したければもっと働け」発言で物議をかもしたTechCrunchのMichael Arrignton氏、起業家へのアドバイザとして知られる500 HatsのDave McClure氏の三名が、「シリコンバレーと起業精神」についてフランスの学生達と話し合う、というもの。
場所はパリのアメリカ大使館。警戒厳重でノートパソコンまで取り上げられ、写真撮影は禁止というものものしい会場。「公式カメラマンが撮ってますので(、みなさんが撮影する必要はありません)」と。
通訳つき、と聞いていたのだけど落とし穴があって、通訳はArrignton氏とMcClure氏に通訳するだけで、会場にはそれが聞こえないんだよね。なので、司会とかフランス人学生の質問は全部フランス語のみでまったくわからず、英語での回答だけを聞いて質問を推測する、みたいになってしまった。
学生からの質問は、推測と後から聞いた情報から、起業のアイデアはどうやって得るのか、資金の集め方は、人材の集め方は、といったものなど。Loicさんは2年前にフランスからシリコンバレーへ移住している。あとの二人はアメリカ人、ということで、なぜ成功したIT企業のほとんどはヨーロッパじゃなくてアメリカに、特にシリコンバレーにあるのか、とか、フランスからシリコンバレーに行かないといけなかった理由は何か、とか、フランスから世界的企業になるにはどうしたらいいと思うか、みたいな質問(推測だけど)が多数された。
アメリカの起業家からのアドバイス、としては、好きなことを楽しんで、しかし一所懸命にやろう、というようなものと、Le Web '08でもさんざん語られた話ではあるけど、もっとリスクを取ろうよ、楽観的に行こうよ、というようなもの。
途中、Arrignton氏がLoicさんのシリコンバレーでのお屋敷がいかに豪華か、みたいな話をしはじめて、Loicさんがちょっとムッとしていた。やはり、アメリカと違ってフランスではどんな豪華な家に住んでいようと車を何台持っていようと、そんなのはわざわざ他人に言うようなことではないのだろうな、と。アメリカでも言わない人もいるだろうけど、成功者が形に出る成功をより隠さない、というのも日本やヨーロッパにないアメリカっぽいところかなと思った。
終わったあと、正門前に出てきた学生たちの写真。
なお、Dave McClare氏とはLe Web '08でもこの100000entrepreneursでも挨拶できなかったのだけれど、翌週日本に戻ってきたら来日されていて、とある忘年会でお会いし、話すことができたのは不思議だった。東京でのセミナー等のために来られていたということだ。
「踊るマット」がVisaのCMに採用
世界中の国々で同じ(言っちゃなんだけど相当ヘンな)踊り、そのビデオがYouTubeで人気動画になったマット・ハーディングさんが、Visaの南アジアでのテレビコマーシャルにも出演することになったようだ。
2008年版のWhere the Hell is Matt?はこちら。こっちもすごいことになっている。
via YouTube Star Dancing for Visa Currency Cards - digital inspiration
参考 On Off and Beyond: YouTubeでコマーシャル:Where the Hell is Matt?
炎上したコンチネンタル機からの第一報は脱出者のtwitterだった
こりゃすごいなあ。
事故はこれのようだ。昨日アメリカのデンバー空港で、離陸に失敗して炎上し、全員が奇跡的に脱出したとか。
asahi.com(朝日新聞社):離陸失敗し炎上、38人重軽傷 米でコンチネンタル機 - 国際
twitter名2drinksbehindことMike Wilsonさんの第一報はこれ。「なんてこった。クラッシュした飛行機に乗ってたんだzえ俺!」
http://labs.cybozu.co.jp/blog/akky/twitter-reports-denver-crash.png">
このマイケル・ウィルソンさんは、脱出の際にメガネを落とし、事故処理を撮影してアップロードし、脱出後2時間以上たってもコンチネンタルのラウンジに「飲み物も出されず」拘束されていると愚痴をこぼしたりしている。
その後、他の乗客から聞いた話とかを足しつつ、機内から事故がどう見えたかとか離陸中の飛行機が高速で横流れしていく様子、クラッシュの後右側のエンジンが熱くなっていくのを感じて左側の脱出口を開けて翼の上を渡って脱出したこと、など細かく書かれている。(今の時点では2ページ目) ちなみに彼のMacは「飛行機と一緒に溶けたんじゃないか」ということ。
このひと、一晩寝たあと、また空港に行ってコンチネンタルの代替便に乗り、ヒューストンまで飛んだみたいなんだけど。すごいな。
via Mashable
2008年12月16日
Le Web '08前夜祭
世界中から参加者が集まるLe Webイベントでは、二日間の本編以外にも夜のイベントや前夜のイベントなど、参加者のネットワーキングを助けるさまざまなイベントが開催されていた。
前にも書いたけれど、二日間のセッション自体は全部ustreamで中継されてしまうので、セッションをきちんと全部聞くことよりも、集まった人たちに会って知り合いになることが重要なのだろう。
開催前日の夜は、スピーカーだけが参加するスピーカーイベントと、それとは別にOpenCoffee Clubという団体の主催で希望者が参加する前夜祭が行なわれた。
前夜祭の場所はパリ市内北東部にあるサン・マルタン運河沿いのバー。僕は見てないけど映画「アメリ」でよく登場する運河らしい。
会場内の様子。
参加者は400名ほど。Le Web全体で1600名ということなので、4人に一人、実際はLe Web本編と無関係に自由に入れるイベントなので、本編は参加できないけどという地元の起業家やウェブビジネス関係者も多かったようだ。
いわゆる「ネットワーキング」は苦手とするところなんだけど、せっかく13時間もかけて来たんだし、2時間ほどいろいろな人に話しかけてみた。
前夜祭に限らず、サイボウズを知ってる人はほぼ居ないわけで、会社の説明から話は始まる。
会って話した人
KonoLiveのCEO Yossi Danさん (グループウェアだ)。イスラエルから
メールで送った画像からギャラリーを作る2Padの創業者Philippe LumbrosoさんとAaron Boublilさん。彼らもイスラエルから
出納帳とカレンダーを結び付けたようなサービスpocketsmithの創業者Francois Bondiguelさん
フランスの重役向けヘッドハンター
ウェブ経理サービスを開発中のMawuneさん
フランスのブロガーJean-Christophe Camusさん(文豪の親戚ではないらしい)
フランスのブログサービスプロバイダEklaBlogのGodefroy de Compreignacさん
同じくフランスのブログサービスプロバイダSukiWebのCEO、Kevin Chanteclairさん
イタリアはナポリのブロガーDario Salvelliさん
ニュージーランドの物々交換サイトTradeMeの人
コーチング関連で起業準備中のChrystelle Chinonさん
2008年12月13日
フランスのPHPイベントForum PHP Paris 2008に参加してきた
12月8日、パリ市内で開催されたForum PHP Paris 2008に参加してきた。
php.netの各国イベント案内ページから、パリで何か行なわれていないか探していて見つけたものだけれど、このForum PHP Paris、結果的にはパリで行なわれるPHPイベントとして一年で最も大きなものだったようだ。
なお、php.netのイベントページは簡単に登録申請できるので、日本のPHPイベントも臆せずにどんどん投げてもいいのかなと思った。英語のほうがよさそうだけど、たとえ日本語でも。ブラジルとか中東とかのイベントも登録されているので、今回僕がパリのイベントに現れたように、たまたま日本に来ているPHP開発者が寄ってくれたりするかもしれないから。
イベントの規模は、登録者が400人で二日間の開催、セッションは一部屋で、うち6件は英語による発表。 (ここでプレゼンの動画が順次公開されていくようだ)
翌日からのLe Web '08と一日被っていたり、午後に別の予定が入っていたので半日しか参加できなかったのだけれど、イベントの運営スタッフの方数人を捕まえてフランスのPHP事情、ウェブ事情などを聞くことができた。
カンファレンスの主催はafup(アフュープ)。フランス語の頭文字を取ったもので、意味は「フランスPHPユーザ会」ということ。2000年に設立されたNPOで、登録会員数は個人と法人をあわせて400。
6年目を迎えたForum PHPは、年に一度の大きな集まりで、二日間開催で参加者数は400人。また、100名ほどを集めての数時間の集まりを年に5,6度開催している。それ以外に、会員で集まっての飲み会もあるということだ。
他国のユーザ会との交流について聞いたところ、同じフランス語圏であるカナダ・ケベック州のユーザ会とは交流が深いそうだ。
ヨーロッパでPHPの大きなカンファレンスといえば、このForum PHP Parisと、PHP Frankfurtだという。 それぞれフランス語、ドイツ語が中心で、言語を越えてヨーロッパ中で交流するようなイベントはPHPという枠では無いということだった。
さてフランスでのPHPの状況だが、他のスクリプト言語に比べてかなり強いらしい。1998年頃から人気のあった無料ホスティングサービスが、最初からPHP3を使えるようにしていたことからPHPが普及したということ。他にはPythonが多少。Javaも企業に人気だけれど、Javaを多用していた企業も最近はPHPの併用が進んでいるのだとか。
PHPのフレームワークについては、Zend Frameworkとsymfonyの二強状態。企業ユースに耐えうるという点でこの二つが使われることが多い、という説明だった。
フランスで人気のあるオープンソースのアプリケーションは、という質問をまわりにいた人たちにしてみたところ、Magento、 WordPress、 Drupal、 Joomlaなどの名前が挙がった。Magentoは知らなかったのだけれど、PHP5版のosCommerceというような感じのイーコマースアプリケーションで、複数の人ができが良いと言及していた。
afupのみなさん、特にたくさんお話を伺ったRomain Bourdonさん(WindowsでPHP, Apache, MySQLを簡単にインストールするパッケージWampServerの作者で、ANASKAというウェブ制作/コンサル会社の共同創業者)や、ZendフランスのGauthier Delamarreさん、興味深いスピーカー(別エントリで後日書きたいと思う)を紹介してくださったEmilyさんに感謝します。ありがとうございました。
2008年12月10日
Le Web '08に参加中
フランスのパリで開催されている欧州最大のウェブカンファレンスLe Web '08に参加している。
初日の午前は、マイクロソフト、Google、MySpaceといったメインスポンサーから、欧州法人の重要人物などを呼んでのプレゼンや主催のLoic Le Muir氏とのトークがメイン。
参加費は20万円を越えるのに、全部のセッションは中継しているというのがすごい。参加者にはセッション以上にネットワーキングの価値があるということだろう。
中継は以下。
2008年12月04日
ブラウザーPong
これはひどい(笑) ブラウザーのポップアップを4つ使ったPongゲーム。
左側の"You"を、カーソルキーの上下で操作し、コンピュータのプレイする"me"に勝つのがゲームの目標。
手元のFirefox3ではちゃんと動かなかった。IE7では動いたけど、ポップアップを多用するので警告が出る。
英語のスペリング・アルファベットを調べるphoneticise.com
電話で名前等を伝えるときに、一音一音を間違えないように伝えるためにその音で始まる単語を使うことがある。「『あ』は朝日の『あ』、『い』はいろはの『い』、スは宇宙のス」みたいなやつ。
フォネティックコード(phonetic code)とか、スペリングアルファベット(spelling alphabet)というらしい。
英語では、アルファ(Alpha)-ブラボー(Bravo)-チャーリー(Charlie)というNATO式が有名だということだけど、こういうスペリングアルファベットを作ってくれるお助けサービスもいくつも存在する。Phoneticise.comはその一つだ。
このサイトでakimotoと入れると、
alpha kilo india mike oscar tango oscar
というコードを作ってくれた。電話で自分の名前を伝えるときには、これを「アルファ、キロ、インディア、…」と読みあげれば、正しい綴りが相手に伝わる可能性がぐっと高まりそうだ。
英語以外のアルファベットを使う言語についてもこの手のコードはあって、それらを作ってくれるサイトもあった。
2008年12月03日
開発者のPHP利用はPHP5に移行した
という統計の話。
PHP雑誌php|architectの発行者であるMarco Tabiniさんのブログで、彼の雑誌の読者を対象に聞いた「今使っているPHPのバージョン」というアンケート結果が公開されていた。
今もPHP4での開発をメインにしているのは全体の8%に過ぎない。
開発が停止した過去のプロジェクトで、今も動いているものは多数あるので、稼動中のPHP4のサービスが8%に減ったという意味では全然ない。だけれど、開発側の意識は完全にバージョン5に移行しているとみてよさそうだ。
5.0/5.1の19%の人も5.2.xに移行するといいと思うよ。