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2005年度下期IPA未踏ソフトウェア創造事業 公募結果

2005年度下期IPA未踏ソフトウェア創造事業の採択プロジェクト一覧が公開された模様です。

採択プロジェクト一覧

個人的に関心を持っているプロジェクトをいくつか。

ターミナルエミュレータを軸とした統合環境の開発(岡嶋大介さん)

既存のタブ式GUI・SSH2対応のオープンソースのWindows用ターミナルエミュレータ「Poderosa」(ポデローサ)の改良というテーマであるが、興味を持ってくれそうなPMにあわせてプレゼンする効果があったのか無事採択されたようです。普段お世話になっているTeraTermの平田豊さんも開発に参加されるとの事で期待age。

WEB開発に特化したプログラミング開発環境「葵(あおい)」の開発

日本語プログラミング言語「なでしこ」の開発を継続する形で、ロードマップが提示されている。
http://nadesi.com/about/loadmap200512.htm

開発者の酒徳さんにはウノウ勉強会のときに一度お会いしたことがあるのですが、すごく人徳のある方で、個人的に応援したくなります。
・打倒PHP!
・JavaScript(Ajax)/Flashの生成機能
・手軽に作るWEB2.0!
とか、 なかなかキャッチーな開発目標が掲げられています。:-)

Preccs:実用的な通信プロトコルコンパイラ(服部健太さん)

Preccsは、前回の未踏でも採択されたプロトコルスタックを簡単に構築できるメタ言語で、引き続き改良が行われる模様。
手続き言語でできるだけ書かないようにするというアプローチは賛成である。
Perl6の実装が困難だったのは、言語仕様がまだ決まってもいないのに、それを手続き言語で表現しようとしたことだ。それを打開したのが非手続き言語であるHaskellを使って実装したPugsである。更なる性能向上を期待したい。

で、 「どの辺が未踏ですか?」に対する大人の対応という記事が興味深い。

未踏ソフトウェアともなると、「それのどこが未踏なんですか?」という辛辣な疑問や批判がでます。 「未踏なソフトウェアがそんな簡単に生まれるわけでは無い」、と開き直りたくもなります。が、そこはそれ、大人の対応というものがあるようです。

・(既存のモノは)遅いので新しいモノを作ります、という論理
・(既存のモノは)複雑すぎるのでシンプルな新しいモノを作ります、という論理
・(既存のモノと違って)XMLを使って拡張可能にします、という論理
・(既存のモノでは)できないので新しいモノを作ります、という論理
・(既存のモノは使いにくいので)ユーザビリティで差別化します、という論理
・(既存のモノは)恰好悪いので新しいモノを作ります、という論理

これから新しいソフトウェアを作ろうとする人は堂々と自己主張しましょう。