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2008年04月30日
書評: ハイパフォーマンスWebサイト
献本いただいたもの
ハイパフォーマンスWebサイト / Steve Souders 著, 武舎 広幸、福地 太郎、武舎 るみ 訳
YSlow for Firebug ページのチューニングを助言してくれるFirefoxアドオンで紹介したYSlowの作者Steve Soudersさんによる、ブラウザクライアント側でのパフォーマンスチューニングを中心にしたtips本。
スケーラブルWebサイト(Flickrのウェブサイトスケール技術について解説した本)と同じ訳者による翻訳。スケーラブルWebサイトも面白かったので期待して読んだ。
YSlowと同時期にYahoo!から出された、ブラウザでの読み込みとレンダリング完了までの高速化についての最初の13個のtipsにAjaxの1個を加えた14個が、今回の本の内容になっている。
ウェブで発表された際にも、かなり細かいところまでブログやプレゼン資料で説明されていたが、本書ではもっと細かいところまで説明されている。それに日本語だし。また、アメリカの巨大サイト10個を例として出しているので、実際に「ここが遅くしている」といった解説がされている箇所のHTMLやスクリプトを見ることができるのもよい。
15章では、アメリカの人気サイト10個について、分析結果とさらにどう改善できるかを解説もしている。Googleのシンプルなトップページからでも問題点を見つけているのはさすがだ。
Yahoo!は、そのあとページの読み込みを早くするもう20個のtipsを発表している。
また、著者のSteve Soudersさんは、YSlowとこの本を出した後、Googleに移籍している。数日前には、ページ中から外部の遅延する要素を読み込んだときにどう全体に影響するかを実験できるCuzillionというサービスを公開し、これもGoogle Blogで言及されている。このCuzillionは、本書の中で出てきた実験用のスクリプトを、ユーザがブラウザ上で調整して実行できるというものだ。
ブラウザ関連のチューニングに関する腕をGoogleも認めたということか。本書の中でもGoogle Spreadsheetの高速化できる箇所などを指摘しているので、今後はGoogleのサービスにもここで書かれているようなチェックが入ってくると思われる。
一通り読んだけれど、非常に面白かった。この先も手元に置いて何度も見返すことになりそうな良書だ。
[書評に関する注意書き]
- 貰って書いた本についてはその旨記述する
- このブログはサイボウズ・ラボの社員ブログなので、秋元個人に献本いただいても、何でも自由に書けるわけではない。
- もちろん、書評以外の他のブログエントリもそうだが、社員ブログではあってもサイボウズ・ラボ全社やサイボウズ・グループの意見を代弁してるわけではない。
- 献本いただいても必ず読めるわけでも、ご紹介できるわけでもない。読書の速度は遅いので、発売前や発売直後に送っていただいても、ご紹介が半年後になるようなこともある
2008年04月28日
20行のJavascript+canvasでここまでできる
# Internet Explorer不可
OZONE Asylumというフォーラムで出された今月のお題「20行のJavascriptでできるだけ多くのエフェクトを同じスクリーンに出す」に対して出てきたすごい答がこれ。
ソースを見ると、たしかに有効な行は20行しかない。
Opera9.5とFirefox3(どっちもまだベータ)で作者の意図どおり動くとのこと。Firefox2やOpera9でも動き自体は見えるが、Firefox2では光る効果が見えなかったり。
via del.icio.us/popular
2008年04月25日
あなたのWii MiiをフィギュアにするMiiSculptures
Wii上のアバターMiiからフィギュアを作ってくれるというサービスMiiSculptures
これって前あったっけ、と調べたらEngadget Japaneseで2007/1に実験サービスの話が出てた。ただリンク先はもう機能してないのでこの実験は続かなかったのかもしれない。
今回のも手作りだけれど、料金が決まっていて世界中に発送もしてくれる。ウェディングケーキに立てて使う大きめのが1万4000円ぐらい、小さめのやつは7500円ぐらい(送料込み)ということだ。
via Geekologie
世界の都市間情報距離を可視化
Bestiarioという研究プロジェクトが発表した、ウェブに現われた都市間の関連度の可視化。
二つの文字でGoogleを検索した際のヒット数と、それぞれの文字を単独で検索した際のヒット数などを数式にあてはめることで、二つの単語の間の関連度を求める、というのはアイデアとしては初ではないだろう。
これを世界の都市名に適用し、さらに地理上の距離を加味した上で関連度の高いものを太い線にして3Dの地球儀上に描画した、ということらしい。
マウスでグリグリと動くし、フルスクリーンにして触ってみると面白い。
たぶん英語名でしか調べてないだろうので、英語圏の都市間で線が太くなってしまうのだろう。中国語とかで計算したら中国大陸のところがすごいことになりそうだ。
しかし南米とかアフリカとか寂しいな。
via del.icio.us/popular
[MarkeZine併載コラム] かっこいい・それっぽい英語名を考えるためのサービス Dislexiconなど
第二回は、2005年8月にクールな名前生成サービスでご紹介した「名前ジェネレータ」というカテゴリのサービスを調べてみました。
訪問者に名前・生年月日・文章・ブログのアドレスや顔写真などを入力してもらい、それを基にした別の情報を提供するようなネットサービスは、英語では"generator"(ジェネレータ、生成するもの)というカテゴリやタグで分類されることが多いです。
ユーザの役に立つ情報を提供するものは古くからいろいろとありますが、製品のプロモーションや広告収入を目的とした暇つぶし系のサービスでは、ジョークとして提供されるものもここ数年は増えていますね。
Dislexicon(ディスレキシコン)
このDislexiconというサービスは、ある単語を入力すると、その単語の前後に英単語の構成要素をつけくわえて、会社名やサービス名に使えそうな新語を提案してくれるというサービスです。
たとえば、"marketing"という単語を入れて、マーケティングという単語を含んだ英語っぽい複合語を3つ作らせたところ、以下のような結果が出てきました。
新語 | 音節 | 意味 |
---|---|---|
マーケティンジブル | marketing-ible | マーケティングする能力に長ける |
モーフマーケティング | morph-marketing | マーケティングを形作る |
マーケティングメトリック | marketing-metric | マーケティングを測定する |
ネイティブな英語圏のユーザであっても、このようにいろいろなネーミングのアイデアを簡単にいくつも得られれば、ネタ出しの叩き台として使えるでしょう。
我々のような外国人にしてみれば、自分の知っている単語から変な和製英語の社名やサービス名をつけるより、ある程度辞書的にありそうな単語の案を簡単に多数得られるのはいいのではないでしょうか。他の日本人が思いつかないぐらいにひねったネーミングに気づくこともできるかもしれません。
このようなネーミング系のサービスは、技術的には辞書さえ用意すれば難しいものではないのもあり、多数存在します。
WordConstructor(ワードコンストラクタ)
WordConstructorのほうは、こちらが与えた単語をベースに、新語を生成してくれるジェネレータです。
こちらは辞書的というよりは、音的な置き換えをメインとしたもので、奇抜な単語も生成されるようです。
単語の一部は変わらないように固定したり、子音や母音の登場場所を指定したりと細かい調整もできるようになっています。スライダーでパーセンテージを上げると、より元の単語と音的に近い単語を生成します。
Company Names(カンパニーネームズ)
また、ネットサービスの場合は、正しい英語でドメイン名が取れない(=辞書にあるような単語は使わなくても先行した業者が押さえてしまっている)ことが多く、辞書とちょっとだけ違う単語を考えたり二語以上の単語をつなげたりという努力が多数行なわれています。
Company Names(会社名)では、ページをリロードするたびに、ネット風な社名を100個生成してくれます。
Unique Word Generator(ユニークな単語ジェネレータ)
Unique Word Generatorでは、辞書にないけれどなんとなく英語的な単語を作ります。
Web2.0 Domain Name Generator(Web2.0っぽいドメイン名ジェネレータ)
Web2.0的なサービスには、ドメイン名の衝突を避けて変な名前のものも多いですが、このジェネレータはそれを揶揄しているところも多少あるかもしれません。
Web2.0 Domain Name Generatorでは、そんな「Web2.0っぽい」名前を提案してくれます。
ここでは、生成した名前を使ってドメインが空いているかどうかのチェックにつなげてくれるので、もし気に入った名前が出たらそのままドメインを取得することもできます。このサービスはドメイン販売業者とのアフィリエイトを行なっているわけですね。
2008年04月23日
猫CAPTCHA
ファイルを無料でホストできるRapidShareというサービスのキャプチャ。アップロードしたファイルを無料でダウンロードする際に、CAPTCHAの入力を求められる。がしかし、「表示された文字から、この猫マークが載っているものを選んで入力してください」というこの画像が非常にわかりづらいので話題になっている。Diggで5000diggsもつくのはなかなか見ない。
ほとんどクイズの世界だ。
via Digg
[関連]
2008年04月22日
Pure Javascript動画プレイヤー
うーん。無駄にすごい
JSONVidというJSONで動画データを表記する形式を自作し、Flashを使わずにJavascriptだけで動画を再生するプレイヤーを書いた人が現れた。Jacob Seidelinさん。
一時停止機能もある。Flashレスなので音はない。
読み込みにかなり時間がかかるし、非力なPCだと見るのに耐えないけど、それでもよく動いてる。
Jacobさんは他にアニメーションGIFも検討したようだ。ちょうどさっきYouTubeをアニメーションGIFに変換するサービスを個人ブログの方で紹介したけど、そういう作りもあるだろう。というかPure Javascriptでごりごりと描画するよりはまだアリな気がする。
via Ajaxian
2008年04月21日
lightboxライブラリ37個の比較表
写真などをページ上で強調表示する、いわゆるlightbox効果を実現するJavascript+CSSライブラリを37個も集めて、ライブラリサイズやそれぞれの機能、どのJavascriptライブラリを使っているかなどで絞り込めるようにした比較表が発表されている。
このようなUI系のライブラリを使う際には、自分が普段使っているベースライブラリとの親和性などが重要だと思うので、このような形でまとまっているとdel.icio.usで"lightbox"タグで絞り込む、といった調べ方よりも楽にライブラリが選べていい。
via del.icio.us/popular
2008年04月19日
都市農場ビル
New York Magazineがニューヨーク市にある空き地について建築家に「あなたなら何を建てる?」と訊く企画の一つの回答が、この立体農場(vertical farm)。
これを含む7つの農場ビル計画について、treehuggerというブログでまとめているのがDiggでも人気になっていた。
各プランの実現可能性はさまざまのようだけれど、リンク先の各プランの想像図はそれぞれ個性があってみているだけで面白い。
こんなふうにして大都市の中でも近場の野菜が手に入ったりするといいね。コストの要求を満たすにはいろいろとブレークスルーが必要なのかもしれないけれども。
via Digg
投稿者 秋元 : 12:46 | コメント (2) | トラックバック
Google(米国のみ?)に発言検索とwhois検索が追加
Googleの検索に二つの新機能が追加されたようだ。
一つはGoogleニュース検索の新機能で、人名を入れるとその人が言った発言が表示される。
ニュース文中から、クオートされた箇所を抜き出した上で、どれが誰の発言かをプログラムであてているということか。
自然言語処理が絡んでくるせいか、今のところ日本のほうのGoogle Newsでは結果が出てこない。
もう一つは検索のショートカットで、"whois ドメイン名"で検索するとdomaintools.comの提供するドメイン情報へのリンクが一番目に出てくる。
これも外のサービスとの提携なので、日本では出てこないのかもしれない。.jpドメインを入れても結果でてこないし。
via Matt Cutts blog
2008年04月16日
バイナリ読み込みAjaxライブラリBinFileReader
サーバ側に置いたバイナリファイルをJavascriptからアクセスして、バイナリ列の任意の場所を好きなバイト数だけ読み込むライブラリがこのBinFileReaderらしい。
BinFileReaderのデモでは、表示したbmp画像の中から、画像のサイズ情報などの部分をJavascript経由で問い合わせることで遅延取得し、表示している。
また、このライブラリと多数の画像を使って、クリックした画像を他の画像のパッチワークで構成するというモザイクビルダーという面白いデモも公開されている。
# 画像の読み込みで一番最初は時間がかかる
モノクロbmp画像を多数用意して、MosaicBuilderのパラメータに指定すれば、自分の画像を使ってこのモザイクデモを設置することもできるそうだ。(解説)
BinFileReaderは、FirefoxとSafari対応に加えて、IE対応のためにはVBScriptを使うことでクロスブラウザ対応をしている。
このBinary Ajaxライブラリ、リモートにある画像や動画ファイルの形式情報なんかを取り出すのに使えるのかなあ。
via Ajaxian
2008年04月15日
mowser終了。創業者魂の叫び「モバイルなんか流行んねーよ!」
すごいもの読んでしまった。
Google Mobile Proxyとか、日本で言うとはてなMobileGatewayのような、パソコン向けのウェブサイトを携帯電話ブラウザ用に変換するプロクシサービスMowserのサービス開発を終了することになったと、創業者のRussell Beattieさんのブログで発表があった。
資金調達もできず、ページビューも伸びず、ユーザに良かれとスキマ広告を外したら広告収入は一日数ドルまで落ち込み、もうやってられないということらしい。
I don't actually believe in the "Mobile Web" anymore, and therefore am less inclined to spend time and effort in a market I think is limited at best, and dying at worst. I'm talking specifically about sites that are geared 100% towards mobile phones and have little to no PC web presence. Two years ago I was convinced that the mobile web would continue to evolve in the West to mimic what was happening in countries like Japan and Korea, but it hasn't happened, and now I'm sure it isn't going to.「モバイルウェブ」が来るなんてもう信じられなくなった。よくて頭打ち、最悪死に行くこの市場でこれ以上がんばるのは無駄だと思い始めたんだ。100%モバイルを向いたサイトについてはね。2年前は、日本や韓国のような国で起こってたことを真似れば西側でもモバイルウェブは発展すると思ってた。でもそれは起こらなかった。今ならそんなことは起こらない、と確信できるよ。
In other words, I think anyone currently developing sites using XHTML-MP markup, no Javascript, geared towards cellular connections and two inch screens are simply wasting their time, and I'm tired of wasting my time.言い換えれば、HTML-MP(モバイルプロファイル)で、Javascriptを使わずに2インチの画面に向けてサイト開発してる連中は、もう時間の無駄だから止めたほうがいいってことさ。自分のようにね。
彼の結論では、世界に30億の携帯電話が出荷されようと、Opera Miniやスマートフォンみたいなフルブラウザが普及しない限りモバイルウェブなんて使われないよ、ということだ。
mowserというコンセプトやサービス、マーケティングがダメだったのか、それとも彼の言うように西洋諸国でモバイルブラウザのサービスが主流にならないのかはわからないけど、ブログの最後は職探しと現在の困窮状況を訴えていて痛々しい。
I'm *thousands* of dollars in debt to my family and friends, maxed out on every credit card (all of which are in collections), on my last chance for my apartment (if I bounce one more check...), had my car repossessed *twice*, electricity turned off, cellphones switched off, landline canceled outright, and on more than one occasion (this weekend in particular) eaten little more than buttered macaroni as I waited for an overdue PayPal deposit to arrive.家族や友人に数十万の借金があり、全部のクレジットカードは限度額いっぱい(しかも全部回収されそう)、もう一枚小切手が不渡りになったらアパートも維持できず、車は2回抵当に入ってて、電気は遮断、携帯電話も切られ、固定電話も止まった。今週末はバターで炒めたマカロニを食いながら過払いのPayPalデポジットが返って来るのを待つことになりそうだ。
via Read/WriteWeb
[2008.06.16 追記]
公開の場で投げやりになったおかげか、サービスの買い取り者が現われ、mowser自体は存続できるようだ。TechCrunchなどが報じている。また買収の後の創業者へのインタビューもある
ネットは注目を集めることができれば展開が開けるということかな。この先も似たような爆発がまた出てくるのかもしれない。
AppDrop - Google App EngineをAmazon EC2に移植
Google App Engineに対する「Googleに囲い込まれてしまうのでは」という意見に対するコードを書く人からの返答がさっそく出ている。AppDropは、Google App Engine SDKをAmazon EC2上に移植したPython実行環境だ。
これを使えば、GoogleのAppSpotで動くPythonのWebアプリを、そのままAmazon EC2上で動かすことができる。
開発環境が手元のLinuxボックス等で動くのだから、ホスティングで動くのも当たり前といえば当たり前。とはいっても、背後にGoogleのBigTableなどがあるわけではないので、このまま使ってもスケールはしない。このあたりは、まあ他のスケールするバックエンドシステムを互換インタフェースで包むとか、そういうことをやる人が出てくる気がする。
# Googleが作った分のソースのライセンスってどうなってるのかな
突貫工事で4日で作られた(改造された)ようなので、メールが使えないとかホスティング上でのセキュリティについてチェックされてないとか利用には注意が必要。
via Waxy
Monotracer - 密閉式二輪車
かっこいいけど、これどうやって立ってるのかわからない。乗り降りするときは補助輪が出るみたいだけど、どうして倒れないんだろう。
最高速度250km/hだって。値段は56500ユーロ(900万円)。ピザ屋の屋根がついた配達バイクとは大違いの値段だ。
via DVICE
2008年04月14日
第一回symfony勉強会に参加してきた
ディノで開催された第一回symfony勉強会に参加してきた。
symfony(シンフォニー。一般名詞のsymphonyとはわざとスペルを違えている)は、mojaviの流れをくみPHP4を切り捨てることでPHP5の機能を最大限活用したPHPのフレームワーク。乱立するPHPのフレームワークの中でも現在最も盛り上がっていると言って問題ないだろう。
僕も最近symfonyでいろいろと遊んでいるので、他のsymfony開発者の状況を聞くためにも参加してきた。
メインの発表は三つ。
- symfonyのドキュメント翻訳や橙マンモス本で知られるbrtriverさんのsymfony概説
- もう一冊の方のsymfony本の著者、アシアルのyudoufuさんの開発事例紹介 (スライド)
- symfony.jpでおなじみ、最初期からsymfonyを活用しているディノの月宮さんのsymfony1.1の変更点
ブログや書籍・記事等で情報を発信してない人で他にもいるのかもしれないけれど、知る限りでは日本でもっともsymfonyに詳しい発表者が揃っていた。実際に業務でsymfonyを使った体験談や、ベータ状態の1.1を使っての感想なども聞けて、自分のモチベーションも高まったように思う。
最後のライトニングトーク、枠3つの最後の空きに飛び入りして、symfony関連で注目しているサイトやアプリケーションについてちょっとだけ紹介させていただいた。資料は作ってなかったので、以下軽くご紹介。
Symfonians.net
Symfoniansは、symfony開発者のためのソーシャルサイト。symfony開発者やsymfonyを使う企業が登録し、仕事の発注や求人などをかけることもできるコミュニティサイト。
サイトは英語・フランス語・ポルトガル語に国際化されている。
登録したあと登録地域"Japan"で参加者を絞り込むと閑散としていたので紹介してみた。こういったサイトを使えば、英語(フランス語でもいいけど)でsymfonyの仕事を受発注することも無理ではないだろう。
また、Symfoniansはこの3月に、このサイト自体をオープンソース化して公開している。symfonyの実用的なサンプルとしても使える(実際、4月1日に公開したsutetterの国際化はSymfoniansを参考にした)し、ユーザ間のメッセージや掲示板を追加していけばフル機能のSNSにもなりそうだ。
# よく出来てるので、日本語リソース作ればそのまま日本語のサービス始められそうだなあ、などと思っている。
UltraSuperNew
青山にある外資系Web制作会社。PHP/symfonyを使っている。Tokyo2point0というバイリンガルのIT meetingで発表を聞き、PHP/symfony/MySQL/Amazon S3/EC2を使っているということで興味を持っていたのだが、日本語でそれほど露出してないせいかsymfonyをよく使ってる会社として知られていないようだったので紹介した。
上のSymfoniansで場所"Japan"で最初に登録している二人はUltraSuperNewの人達だ。勉強会にも日本人社員の方が一人いらしていた。
# Tokyo2point0では、価格.comのphotohitoというサービスも発表されていて、偶然だがこれもPHP/symfony。勉強会の懇親会でもphotohitoの中の人がいらしていた。
ということで、PHPは元々開発者の母数が多いんだけど、その中でもsymfonyはいい感じだよ、と。
[追記]
第1回symfony勉強会レポート - GRANADA Hatena @ sotarok ないわー
投稿者 秋元 : 16:19 | コメント (1) | トラックバック
2008年04月12日
Googleのデータセンターがどこにあるかを示した地図
GoogleデータセンタFAQというサイトに載っている、Googleのデータセンタの情報(といってももちろん公式のものじゃない)を地図上にマップしたもの。
秘密にされている情報をどうやって集めているのかわからないけど、台湾やマレーシア、リトアニアなどでも建設のための予備調査をしてるんだとか。
via pingdom via del.icio.us/popular
GoogleがHTMLフォームの送信先もインデックスすると発表
張られているリンクをより多く見つける目的で、GooglebotにHTML Formを送信させて出てきたページもクロールさせる、という発表があった。
JavascriptやFlashの中から他ページへのリンクを抽出するというのは既に実施していて、今回はそれをページ上の入力フォームにも拡大するものだということ。いわゆるディープウェブ、見えないウェブといわれる領域への進出だ。
クロールされるフォームは以下のようなものに限定されるようだ。
- GETメソッドであること
- robot.txtなどで除外指定されていないこと
- passwordフィールドを持たないこと
- user, id, accountなどのフィールドを持たないこと
これらを満たすフォームに対して、クローラはいくつか適当な文字を入れてフォームを実行し、その結果新しいリンクが現れたらその先もクロール対象にする、ということ。
この方法で見つかったリンクはこれまでのPageRank計算には加算されず、クロール対象をより広げるために使われる。
この機能強化の影響だが、まずジェネレータ系や検索機能を持つサイトで、サブミットしないと情報が出てこなかったサイトで、よりGoogleの結果が増えそうだ。
また、フォームやボタンで人間以外が下位のページに入ってこないようにしていたサイトでは、これまで出なかったページがGoogleの検索結果に出てくるようになる。
2008年04月11日
[MarkeZine併載コラム] あのCGMサイトが流行ったワケ 行ったことのある国を記録するサイト「World66」
Markezineにて新しいコラム連載をすることになった。Alexa(アレクサ)連載と同様に、当ブログとの併載となる。
当ブログでは新しく登場したサービスの速報をすることが多いので、今回の連載では過去に紹介したサービスを振り返り、そのサービスや他の競合サービスがどういう状況になっているかということを書いていく予定だ。
サイボウズ・ラボで職業ブロガーをやっている秋元ともうします。サイボウズ・ラボのブログでは、研究員として海外のネットウォッチや技術研究を担当しており、そこで得られた情報や知見を速報的に社員ブログに書いています。
このコラム連載では、新着ニュース的なものとは逆に、過去に紹介してきた、海外の興味深いネットサービスやネットマーケティング手法をもう一度振り返り、その後のサービスの状況や競合サービス等をあわせての現状をまとめて紹介していきたいと思います。
Markezineでは、トラフィック解析サービスAlexa(アレクサ)の解説を連載してきていました。Alexaの使い方や注意点などについて、現時点で知っておくべき項目については11回の連載でほぼ網羅しましたので、何か新しいトピックが出るまでアレクサについては置いておくこととします。
さて、第一回目は、クチコミ旅行サイトWorld66とそのブログパーツをご紹介しましょう。
World66は、1999年に設立された、ユーザ投稿をベースとしたオンライン旅行ガイドサイトです。登録ユーザは
- 住んだことのある国
- 行ったことのある国
- 行ってみたい国
を登録することで、それぞれ濃い赤、赤、濃い灰色に塗り分けられた自分だけの世界地図を得ることができます。この世界地図はウィジェット(日本でいうブログパーツ)としてブログや他のサイトに貼ることもできます。
世界地図以外に、アメリカやカナダの州についても同様の地図を作成できます。
create your own visited country map or write about it on the open travel guide
何かをコレクションしたい、という心理は誰にでもあるものです。地図に空白のところがあればそこに興味が出たり、そこを埋めてみようかという気持ちもでてくるわけで、旅行ガイドサイトとしてはよい仕組みでしょう。
それに、どの国に行ったか、というのは、誰にでも答えられる敷居の低い質問です。読者に海外旅行をするような層が多ければ世界地図でもいいですし、国内の地図や、もっと狭くは電車の路線の訪れた駅でも応用ができるでしょう。
また、新たにどこかの国に旅行してきたときには、特にその地図が自分のブログなどに貼ってあって目につくようであれば、地図を更新するために元サイトに訪問する必要が出てきますので、リピータを確保するという意味でもよくできたウィジェットと言えるのではないでしょうか。
検索してみたところ、10万ページ以上にこのWorld66の地図が貼られているようです。色分けされた世界地図というデザインも直感的で何を表しているかわかりやすいですし、このブログパーツからの集客効果は大きいでしょう。
2005年には、日本地図で同様の地図を生成する経県(経県値&経県マップ)というサイトが開設されています。こちらは地理好きの人のコミュニティによるもののようですので、他のサイトと連動したりする性質のものではありませんが、World66のような旅行サイトや引越し・転職サイトなどでユーザの引き止めや再訪問を促す仕組みとして、日本でも使えそうなアイデアではないかと思います。
また、地図の塗りわけ以外にも、属人的な「行った・行かない」「したことがある」という情報を可視化できる画像やウィジェットの生成・配布には、「集めたい」「完成させたい」という人間の本能的な欲求に訴えるマーケティング的なヒントがあるのではないでしょうか。
サービスのポイント
このサービスの優れている点を再度まとめると、以下のようになるでしょう。
- コレクション欲を満たす
- 誰でも回答できる
- ユーザの行動が再訪問を喚起する
ユーザ生成(CGM)の旅行ガイドとして、競合にはWorld is roundやWikitravelなどがあります。WikitravelとWorld66は2006年に買収の結果同じInternet Brands社の所有となっています。また、日本ではフォートラベルなどが類似サービスといえるでしょう。
2008年04月08日
Google App Engineの別の意味
Google App Engineについて、ValleyWag経由で知ったZDNetの記事を読んでなるほどと思った視点。Google App Engineの公開前にBigTableのホスティング化の噂を聞いて書かれた記事だが、それであっても。
二つの記事の説明をあわせると、Google App Engineは、Googleが好むPython開発者を増やし、Googleの広告を設置できるページの増加にもつながるが、それ以上に、Googleがベンチャー企業を買収したときに、システムをGoogleのシステムに統合するための手間や時間が格段に減らせる、という意見。
Googleにとってのもっともな理由の一つではないだろうか。
Google App Engineを使ってみた
Google App Engine(書きにくい。GAEとか略すのかなと予想)のページで、使える状態になっていたのでボタンを押して利用開始。
アプリは3つまで作らせてくれるということなので、まず Application名 "akky" を確保。
これで、http://akky.appspot.com/ が使えるようになる。(Google Appsのように、独自ドメインへのマップもできる予定)
まずはローカルでちゃんと動くPythonアプリを作る、ということで、さきほどインストールしたSDK上で作業。
C:\> cd "\Program Files\Google\google_appengine"
C:\Program Files\Google\google_appengine> mkdir akky
アプリケーション設定ファイルを作る
C:\Program Files\Google\google_appengine> hidemaru akky\app.yml
application: akky version: 1 runtime: python api_version: 1handlers:
- url: /.*
script: helloworld.py
C:\Program Files\Google\google_appengine> hidemaru akky\helloworld.py
#!-*- coding:utf-8 -*- print 'Content-Type: text/plain;charset=UTF-8' print '' print 'Google App Engineからこんにちは! by Akky AKIMOTO'
…今はこれが精いっぱい orz
ローカルサーバで動作確認
C:\Program Files\Google\google_appengine> dev_appserver.py akky
http://localhost:8080/ でアクセス。動いた!
C:\Program Files\Google\google_appengine> appcfg.py update akky
Googleアカウントのメールアドレスとパスワード入力
これでデプロイ完了。あとは
へアクセス。
おおー
しかし、こんなサービスを(リソース限定とはいえ)無料で出されてしまっては、ただでさえ不安定とか文句を言われているAmazon EC2はたいへんだし、一般のホスティング業者もたいへんだろうなあ。
使っているリソースの状況やサーバの応答速度なども、管理画面からいつでも見ることができる。管理ツールもあわせて、親切だ。
[追記]
日本語の入ったPythonコードをアップするとGoogle App EngineでのみInternal Server Errorになる問題、ueBLOGさんに教わって回避できた。ソース先頭行に"#!-*- coding:utf-8 -*-"を追加して、ファイルはUTF-8で保存。
投稿者 秋元 : 14:59 | コメント (1) | トラックバック
Google App Engine SDKを使ってみた
[追記] これを書いたあとアカウントが入手できたので、実際にGoogle App Engineのサーバ上で簡単なスクリプトを動かしてみた。
Googleが今晩(米国時間)のパーティーCampFireOneでTech CrunchメンバーやRobert Scobleさんら参加者に対して発表したGoogle App Engine, AmazonがS3+EC2+SQS+SimpleDB等で先行している「スケールする従量制ホスティングサービス」の競合サービスのようだ。
Googleが自社で使っているような大規模展開が可能なサーバ+ミドルウェア群を、外部に提供するということ。まずはPythonとGoogle自身も使っている各種ライブラリ、WebフレームワークDjango、を積んでの公開だが、他の言語にも対応していくらしい。
やはりGoogleというか、ディスク500MB、月500万PVまでは無料で使うことができる。ベータ中は無料アカウントのみ利用可能だが、実サービスに入ったら有料で上限を取り払える
とりあえずGoogle App Serverの申し込みをしたけれど、待ち行列に入れられてしまったので、SDKで遊んでみることに。
環境はWindows XP Professional SP2
SDKのDownloadページからダウンロード。インストーラを起動する。(Pythonが入ってないときはActiveState PythonからPython2.5.xをインストールしておくこと)
SDKのインストーラは起動するだけで入る。Windows/MacOSX/Linux用がある。
Program Files/Google/google_appengine というフォルダが出来ているので、コンソールを開いて移動。
SDKについてきているpythonによるアプリケーションサーバを起動する
> dev_appserver.py demos\guestbook
ポート8080でサンプルアプリが起動しているので、ブラウザにてアクセス。できた
ローカル環境のPython製アプリケーションサーバで開発したウェブアプリが、そのままGoogle App Engineでも動く、ということみたい。
さすが後発だけのことはあるなあ。Amazon S3+EC2の面倒さに比べると入りやすい印象。
[関連]
2008年04月07日
キーストロークダイナミックス
IBM DeveloperWorksで、GNOMEを改造してキーストローク・ダイナミックス認証を行う話が出ていた。
nathanというパスワードを使う人の毎回のキーのリリース時間を調べると、同じ順番の同じキーはだいたい似た時間でリリースしている。
パスワードを打ってる途中で手が止まった場合は、大きく違った時間が出るけど、それは統計時に外すことができる。ということで、単純に打った文字列の合致だけを見るのではなくて、キーをどのように打つかという癖まで活用して本人かどうかの判定に使う、ということだ。
タイミングが違ったからといって直ちにログイン不可にすることはできないと思うが、あまりに異なるタイミングでタイプされたときには別チャネルで警告を発するとか、そういう感じなのかも。
via Slashdot
愛を問うCAPTCHA
「もしあなたが人間なら、以下の質問に答えてください」
「『愛』とはどのようなものか、200語以内で記述しなさい」
…これは難しい
2008年04月05日
書評: 新・データベースメディア戦略
献本していただいたもの
オープンDBとユーザの関係が最強のメディアを育てる
新・データベースメディア戦略 / 橋本大也、宇佐美進典、潮 栄治、佐藤 崇、山田進太郎
CGMサービスについて、実際にCGMサービスの開発や運営に関わっている著者が解説するという本。タイトルの「データベース」は、Webサイト側がユーザから集めたデータを蓄積し活用することで新しい価値を生み出しているというCGMの特徴にデータベースが必須であることからついているのだろう。
前の方の章は、日本のインターネットの歴史とその中から成功してきたデータベース重用サービスの解説が多い。個々のサービスについては知っているものもあるかもしれないが、広いジャンルに渡って多くのものが紹介されているので業界の人でも知らなかったものもあるかもしれない。
モバイルや海外のCGMサービス事例などがふんだんに紹介されている。フェースブックやOpenSocialなど2008年初の最新情報についても触れられているため、CGMサービスをやろうとしている人にとっては参考になるのではないか。
[書評に関する注意書き]
- 貰って書いた本についてはその旨記述する
- このブログはサイボウズ・ラボの社員ブログなので、秋元個人に献本いただいても、何でも自由に書けるわけではない。
- もちろん、書評以外の他のブログエントリもそうだが、社員ブログではあってもサイボウズ・ラボ全社やサイボウズ・グループの意見を代弁してるわけではない。
- 献本いただいても必ず読めるわけでも、ご紹介できるわけでもない。読書の速度は遅いので、発売前や発売直後に送っていただいても、ご紹介が半年後になるようなこともある
2008年04月02日
インテル ブロガー・ミーティングに参加中
モバイル機器用の新プロセッサインテル Centrino Atomの発表にあわせて行われた、ブロガー向けミーティング(勉強会?)に参加中。
ミニPCやモバイルPCに一般PCに近い処理能力が載ったときに、どのようなアプリケーションがあるといいか、というお題でディスカッション中。こういうのが得意そうな人が何人もいて、面白いアイデアが出てきている。
一般向けのコンテストも近く行われるということ。モバイルでゴニョゴニョする話は日本が得意とするところだし、海外に比べていち早く実現しやすいと思う。
nsfw.in 18歳未満お断り専用のURL短縮サービス
tinyurlをはじめとして、長いURLを短くして転送してくれるリダイレクタは多数ある。
# 僕も個人用に一つ持ってる。http://hao.jp/ 使ってもいいけど無保証ね。
nwfw.inは、その名(Not Safe for Work = 職場で見るには不適切)の表すとおり、英語のブログやソーシャルニュースサイトでよくみられる"NSFW"なサイトに特化したURL Shortenerサービスだ。
ここに登録して短くなったURLは、目的のページに飛ぶ前に、以下のような警告のページが出るので、
職場でサイト閲覧をしている人などに間違ってアクセスしないよう忠告を促すことができる。ユーザの言語を見て日本語を出してくれるともっとわかりやすいのだけど。
職場で見ている人のためにタイトル等に[NSFW]と入れるのが一部で作法として広まっているので、それの代替となるかもしれない。
あと斜めから見れば、nsfw.inに登録されているURLがわかればそういうサイトで話題になっているものだけを閲覧することも可能な気がする。そういう目的でやってるかはわからないけど。
短くしたURLの規則性がわかれば、全ページを見ることができるかもしれないね。とりあえずGoogleに捕捉されているのは数件だけど。
whenisgood 「いつ空いてるか」だけを視覚的に送るサービス
登録ナシ。Flashの画面で空いている時間帯を緑色にして、相手のメールアドレスを入れるだけ
受け取った人が開くと、最初の人が「OK」とした時間帯だけが選べる状態でFlashが開くので、またここから大丈夫な時間を選んで、次の人に送る。
これを繰り返すことで、時間の絞込みが直感的に行なえるというわけ。
それぞれの人が自分のタイムゾーンを選べるようになっており、選ぶと空いている時間帯が自分のタイムゾーンにずれるようになっている。テレビ会議の調整なんかでも使えそうだ。
Share360でタイムゾーンを越えたスケジュール設定機能の仕様にたいへん苦労した記憶があるが、このUIと、ウェブとメールを組み合わせたシンプルなシステムは面白いなと思った。
Cobol on Cogs - Ruby on Railsにコボルからの返答
Railsの他言語実装にまたあらたな言語が参入か。
cogは「歯車の歯」のこと。
推奨環境はACUCOBOLかVAXCOBOL。HP COBOL II/XLでもなんとか動くそうだ。基本的にCOBOL 85の仕様を満たしている処理系では動くはずとのこと。ダウンロードは近日開始。
動作している画面はこんなの
# しかしドメイン取ってまでこんなことをするとは。サイ坊主・ラバ級だ
via Roberto