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ネットのサービス

Like.com写真の中から商品を発見するサービス

Robert Scobleのブログでベタ褒めしている新サービスの登場だ。 他にもいろんなところでニュースになっているので日本語のニュースもでてくると思うけど、写真から顔の部分を切り出してそれが誰か特定する、という、すごい […]

Robert Scobleのブログでベタ褒めしている新サービスの登場だ。

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他にもいろんなところでニュースになっているので日本語のニュースもでてくると思うけど、写真から顔の部分を切り出してそれが誰か特定する、という、すごいんだけどどうやって儲けるのか今ひとつわからなかったRiya.comが、新しくLike.comというサービスのアルファ公開をした。

この新サービス、Riya.comと使ってる技術は同じで、適用先が違う。顔じゃなくて、「写真に映ってる商品」をターゲットにしたのだ。

janiston.jpg

「あのセレブがつけている時計」を、写真に映ったイメージから特定し、膨大なカタログから同じか似ている時計を見つける、というわけ。

likecom_watches.PNG

写真から人名を見つけてもどう商売にするかは難しかったけど、時計や宝石、バッグや靴だったら、そのままオンライン販売につなげてしまえばいい。

ファッション雑誌なんかで、写真の脇に「何が幾らでブランド名はナントカ」ってあると思うけど、あれがオンラインで、しかも機械で自動生成できる、というのだからこれは面白い。

Scobleはまた、RiyaのCEO Munjal Shahにインタビューしていて、その動画も公開されている。以下いくつか抜粋。

  • Shahによれば、サービスのカテゴリは「ビジュアル検索エンジン」ということになる
  • Like.comというすごいドメインは、このサービスのために10万ドル(1100万円)(1180万円(10万7262ドル))で前の持ち主から買った。メールでまったく連絡がつかなかったので、ゲートコミュニティ(柵で囲まれた町)の持ち主のところへ行って、車にワインのボトルとメモを置いてくることでコンタクトを取った
  • 周辺のテキスト情報で検索している既存の(GoogleやYahooの)イメージ検索とはまったく違うものだ
  • 技術商品は、モデル名や型番、容量などでテキスト検索できる。テキスト検索しにくいものは何だろうと考えた
  • (Scobleの質問に答えて、)そう。このサービスは、携帯電話のキラーアプリとなりうると考えている
  • 商品の情報をひたすらかきあつめて覚えさせることが重要
  • 指し示して「これと似たのを」というのはとても簡単な処理に見えるが、その実現やオプティマイズにはたいへんな苦労がかかっている
  • ビジネスモデル: 客には無料。売主から手数料を取る
  • テキスト検索、カテゴリ検索だけでは探せない商品がたくさんあった。Like.comはテキスト検索も持っていて、ビジュアル検索とテキスト検索の行き来で、ブランド名や機能による検索も混ぜて検索できる
  • 顔の検索では、ユーザを満足させるレベルに持っていくことがとても難しいとわかった
  • 社名はRiyaのままでいくよ
  • Riyaのユーザの95%は男性だった。Like.comなら、ギーク相手じゃない商売ができそうだ

Scobleが携帯電話の話をしたのは興味深い。今現在のLike.comがリアルタイム検索に対応してるかどうか知らないが(僕の予想ではしてない)、カメラ付き携帯で取ったものの視野にある全部の商品がリストアップできるようなら、消費者の購買行動に大きな影響を与えうるだろう。

将来は、液晶内蔵のバイザーメガネで、見たものの補足情報をオーバレイ表示とか実現できるといいと思う。商品スカウター?

[更新 2009.08.15] Riya.comの方は2009年8月21日をもってサービス終了が決まったようだ。2008年から、Like.comの方へ事業の主体を移行しているということ。