Category Archives: 工作

Daytripper – 全自動「ボスが来た」装置

Daytripper は、誰かが近づいて来たときにやっていたこと(マインスイーパーなど)を隠す、いわゆるボスが来たボタンを、センサーを持った小型機器との連動で自動でやってしまおう、というプロジェクトです。

実際の利用の様子を見ていただくのが一番わかりやすいかと思います。二つの機器のうち、レーザーセンサーの方をボスが来るときの動線に配置し、受信側を Windows などパソコン側に接続します。

センサーに反応があれば、パソコン側のUSBにつないだ受信機が任意のキーストローク信号を発し、好きなキーを押したようにできる、と。このキーがたとえば Windows + M なら、開いていたウィンドウが勝手に閉じられる、というわけ。上のデモ動画では、全ウィンドウが閉じられていますね。もっと凝ったキー操作を設定すれば、仕事用のウィンドウ群だけを残して表示することもできるでしょう。

作者の dekuNukem さんは製品化もしていて、組み立てキットで $59.99(¥6,490) 、完成品で $66.98(¥7,260) でイギリスから購入することもできます。仕様やファームウェアがオープンソースで公開されているので、自作もできるようです。

Windows はドライバ不要で最初から対応していて、USBキーボードで動くなら Linux や MacOS, Android などでも問題ないでしょうとのこと。

ボスが来ようと来まいと、やるべき仕事が終わってればゲームでもはてブでも好きにしてればいいじゃないか、と思いますが、そのあたりは会社の仕事のやりかたにも依るんでしょうね。

まあ、さぼりを隠すというユースケースを示すことで受けそうだし、実際話題になっているのですが、この価格でこの機能に特化したガジェットが買えるなら、もっと真面目な活用法もいろいろありそうですね。

via Hacker News

Incognito – アンチ顔認識アクセサリ

ポーランドのデザインスタジオ Noma の制作によるアート作品 Incognito は、写真から人物の特定をされないようにするためのアクセサリ。

SONY DSC

「公共の場所での自らの外見を、社会監視から守る」目的で制作された Incognito は、様々な形のプロトタイプを、フェイスブックで使われているのと同じ DeepFace アルゴリズムで測定し決定された形状だそうです。

フェイスブックが顔写真からユーザーを識別する能力は、現在のところおでこと両頬の特徴に依存しているのですかね。

面白い社会実験ですが、現在の難点はこの Incognito をつけて歩くことで、顔の特徴よりはるか以前に誰なのか特定されてしまうところでしょうか。顔認識のアルゴリズムがこの先進化しなければ、この Incognito をつけて外出するのが流行したりする可能性も、… ないか。

こちらはジョークとして制作された、顔認識対策をさらに高めたもの。

SONY DSC

これでは知り合いが見ても本人とは特定できなさそうです。

ぶつかるたびに悪態をつくロボット掃除機ルンバ

生活に彩を与えてくれるルンバの改造ネタ。

https://twitter.com/michaelreeves08/status/1124697680116998150

YouTuber マイケル・リーブスさんが公開した動画は、話すルンバ。

衝突センサー、Raspberry Pi、Bluetooth スピーカーを追加で搭載し、障害物にぶつかると任意の音声ファイルを再生します。

こちらが10分のロング・バージョン

変な日本語を使ったり(03:04)、声の可愛いYouTuber に悪態を吹き込んでもらったり(05:20)、スーパーマーケットTarget で(おそらく勝手に)走らせて客の反応を見たり(06:30)、買ったルンバがおかしいとサービスセンターに持ち込んだり(ひどい)

動画内にあるようなフィールドテストの結果、悪態をつくルンバは面白いと思った人もいれば不快に思った人もいたようです。

悪態じゃなくて健気に頑張ってる声とかなら良いという人も増えますかね。

via Bored Panda

ヘルカウチ – マルチプレイヤーゲーム内蔵ソファ

今年のGDC(ゲーム開発者カンファレンス)で展示されていたという Hellcouch 、カウチ型のゲーム機です。

カウチの中に囚われた小悪魔を、3つの場所に座ることで解放するというゲーム内容。座った場所に応じて、底のLEDが光ったり音が出たりするので、それをヒントに解法のための「聖なる尻の儀式」を探す必要があります。

制作者たちは紹介動画の中で「尻を入力デバイスにしたゲームはそう多くはない」と言っていますが、確かに多くなさそうです。

カウチという、人が集まるところに置いてあるのが普通の家具で、座るだけというわかりやすい入力手段を持たせると、見知らぬ人たちが集まった時のアイスブレイク用などに使えるゲームというのも考えられるかもしれませんね。

via VentureBeat

ThisAbles – イケア家具のアクセシビリティを上げる公式3Dプリンタデータ

イスラエルIKEAの公開した ThisAbles では、IKEA の家具と組み合わせて使える補助器具の提案をしています。しかも、器具は3Dプリンターのデータの形でダウンロードできるため、IKEA の家具を持っていて 3Dプリンターを使える人はすぐに試してみることができます。

たとえば、RANARPシリーズの卓上ランプ

に、ThisAbles の Mega Switch を3Dプリントして組み合わせると、

手や目の機能に障碍のある人でも、スイッチのオン・オフがしやすくなるそうです。

カーテンを持ちやすくする Curtain Gripper

ベッド脇に杖を掛けられる CANE BY ME

など、13種類もの小物とその3Dプリンター用データが提供されています。

IKEA の商品は全世界で同じ規格のものが多いでしょうから、サイトはヘブライ語/英語ですが日本でも使えますね。

大量生産の家具はどうしてもマジョリティを対象とした設計になると思いますが、3Dプリンタのおかげで必要な人のためのちょっとした補助器具を提供するというアイデアはいいですね。

歳を取ったり怪我や病気で日常の動作にちょっとした困難が出てきた、という場合にも役立ちそうです。

3Dプリンターの印字はまだまだコスト的に高価だということですが、大きな本体をIKEAで買い、小さくても効果のある追加部品を3Dプリンターで印字するという組み合わせは、コスト的にも理に叶っていると思います。

大量に同じ家具を売っているIKEAだからこそ、それと組み合わせて使えるこれらの3Dデータは活きるし、そのようなサポートが使えると思えば、IKEA自身のイメージも上がりますね。

via The Verge

太陽光でホストされる、低エネルギー消費サイト。時には止まる

ローテクマガジン(Low-tech Magazine)が、ソーラー発電だけで賄う、消費電力をできるだけ減らしたウェブサイトホスティングの様子をレポートしています。

ワンボードマイコン上のLinux + Nginx で動くこのウェブサーバは、太陽光発電パネル+バッテリーにつなげられ、電気がある間だけ動作します。

こちらが、通常版ローテクマガジンのウェブサイトで、

太陽光バージョンがこちら。

通常版に比べて、ページサイズが6分の1、リクエスト数は5分の1になったそうです。

ハードウェア・ソフトウェアの構成では、ページを軽く、読み込むファイルを少なくするために行われた作業が書かれています。このあたりは、静的サイトにするとか、画像を圧縮するとか、JavaScriptを使わなくするとか、いろいろな軽量化手法を取り入れてやっています。

Python製の静的サイトジェネレーターPelicanで動くソースコードも公開されています。

サイトのフッタには、最新の更新時におけるバッテリーの状況や、そこまで連続で何時間稼働し続けているかが表示されています。これは、サーバ機に使った Olimex のワンボードコンピュータから取れる情報だそうです。

太陽の状況によって、止まるのが予期されているサーバ

一番面白いのは、バルセロナに設置されたこのウェブサーバが、90%の稼働率を目指して設計されていることです。一年のうち35日間は、止まっているのが設計通りということ。

この稼働率を99%に上げるためには、太陽光発電のパネルを増やしたり、バッテリーをより大きいものに変えたり、地球上の別の場所にもサーバを置いたり、しないといけなくなるため、環境負荷が大きくなってしまう、と。だから1割は止まってよい、というのはよい割り切りだと思います。

まあ、このサイトについては重量版が別途存在しているので、止まったところでたいした影響はなく、コンセプトを提示するためのものではあります。ただ、ウェブサーバの用途によっては、9割方動いていればそれでも十分というものもあるでしょうね。実際の訪問者がいる時間だけ提供できればよい情報なんかは、太陽光発電が効く昼間だけ動けば十分、とかそういう感じで。

via Hacker News

賞金の出る4択クイズゲームを隠しカメラとOCRで解くプロジェクト

イギリスのパブなどに置いてあるゲーム機に、クイズを解き続けることで勝ち進み、最後は賞金が出るものがあるそうです。

GitHub に公開されたこちらのリポジトリでは、そのトリビアクイズ機を解いてしまう支援ツールが公開されています。

こちらのアニメーションgif でプレイしている様子が見られますが、質問文と、4択の回答が表示されて、時間内に正答をタッチすると次の問題へ行けるんですね。

https://github.com/tensor8/hacking_slot_machines

こちらの動画に、ドラマか何かの中で出てくる、この手のゲームで遊んでいるシーンがあります。

Github上の解説によると、

  • カメラ内蔵のボタンで撮った画面の画像を Raspberry Pi へ送信
  • 画面の傾きを補正、OpenCV で問題・4つの回答のボックスを切り出す
  • Google Tesseract で文字を抽出
  • 得られた文字を[問題・回答]のデータから総当たり検索
  • espeak で音声合成した結果を隠しイヤホンに送る

という作りで、画面に映った問題の答えがイヤホンで聴こえてくる仕組みを実現しているそうです。

上にあるように、すべての問題と回答のデータはある前提で、これはゲーム機のROMからごく簡単な暗号化されたデータが取れていて、Pythonスクリプトで逆変換しています。

最初は問題文だけの検索で済ませるつもりだったそうですが、問題文の認識精度が完全ではなく、回答(20個のうち正答含めた4つがランダムに選ばれる)もあわせ、読み取りに間違いがある前提で単語間距離が小さいものを検索することで質問を特定しているとのこと。

当初は Raspberry Pi だけでこの処理を完結させるつもりだったそうですが、それだと回答が出てくるのに30秒掛かって間に合わないため、バックパックに入れたノートパソコンに画像を飛ばして、イヤホンへの音声合成もそこでやっているということ。Raspberry Pi はあまり関係なかった

やってる内容が内容なので、Hacker News のコメント欄では法律やモラルの問題を指摘する声も多く出ています。ボタンの穴から写す隠しカメラや、小型コンピュータであるラズパイ、バックパックに隠したPCなどの道具だてから、隠れてやるつもりがあるのも明らかですし。

Hacker News に紹介した id:jamesough が本当の作者なのかは確認できてませんが(作者である風にコメントで答えてはいます)、コードの更新日が2年前なので、これを実際に使ってたとしても前のことなのでしょうね。

アメリカのカジノでは、こういった本人の努力や知識で結果が変わるギャンブル機は無いそう。規則で許されていないようです。また、イギリスではこの手の Skill with prize (スキルで賞金)ゲームはギャンブルの範疇には入らないそうで、そのためパブ・映画館・ショッピングモールなどに自由に置くことができるのだとか。

この手の知識を問うゲーム機、特に賞金が出るものは、最初は簡単に答えられるものの、勝ち進めば進むほど問題の難度が上がり、またとても人間が答えられなさそうな問題も出るようになっているそうです。しかし、こんな風に機械による支援を受けた人間なら解ける、となってしまうと、賞金を出すビジネスモデルではもう立ちいかなくなってしまうでしょうね。

via Hacker News

車をマウスにする

シモーネ・ギエルツさん(Simone Giertz)がウィリアム・オズマンさん(William Osman)さんをサンフランシスコの工房に迎えての今週の工作は、彼女の車をパソコンのマウスに改造するというもの。

ウィリアムさんが作ったコンピューターボードをバンパーに取り付けたところ。

助手席のパソコンではフォトショップを開いておきます。

車の移動にあわせてマウスが動き、クラクションを鳴らすとクリックできます。

広い駐車場を走り回って描きあげた絵がこちら。

「安っぽい車の自画像」と名付けられた作品。Tシャツにしたら売れるかな、と言ってます。

このUSBメモリは自動的に爆発する

ツイッターユーザー@_MG_ 氏が Medium で発表した、挿すと爆発するUSBデバイス Mr. Self Destruct (ミスター自己破壊)。

デモ動画では、USBキーボードのフリをしてキー入力コードを発行することでPCを乗っ取るキーストローク・インジェクションの手法を使って動画を再生し、同時に過大な電流を流してUSBデバイスを爆発させています。

こちらは「自動的に発煙する」バージョン。差し込むと青い煙をモクモクと発します。

redditでは、「これ飛行機とかでまずくない?」「水のボトル取り締まってる場合か」的な会話が盛り上がっていますが、どこであっても出所のわからないデバイスをパソコンに挿すことはやめましょう。

via reddit

手から火炎が飛び出す! 漫画のようなファイヤーパンチが撃てるという工作

パンチを放つと炎が出る、ファイヤーパンチを工作で作った Hackster.io のアレン・パンさん(Allen Pan)が、作り方を公開しています。

動画 01:00 からの「リアル・カンフー・マスター」オスカー・ペレスさんの試技がカッコいい。

材料は、

加速度センサーとArduino

缶からブタンを放出する電磁弁

バチバチッと火がつくアークライター

加速度センサーからのデータの判定で、「良いパンチ」じゃないと火がでないようになっているそうです。短時間に一方向に大きく動いた時だけを判定しているので、手を横に薙ぎ払ったり、自分に向けたりしても発動はしない、と。なんでもない普通の動作で火が飛び出したらたまりませんからね。

ガスチェンバーを複数のパイプを削って作る方法や、点火部、回路図、Cのソースコードなどのすべてが公開されています。可燃物を腕に巻いて遊ぶのは怖いし、読んだ人の自己責任でということですが、動画を見るとやってみたくなりますね。