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技術者と英語

Google 的国際化と Yahoo 的国際化

Google 的国際化

最初から多国語対応した製品をつくる。
現地の事情にはあまりあわせない。
訳もいいかげんだったり、ところどころ英語のままだったりする
データが無い地域でも、とりあえず機能は公開(cf. Google Maps の世界地図)
とりあえず使い始められる

Yahoo 的国際化

一カ国版が熟成してから、コードを使って2ヶ国語目を作る
現地の事情にあわせた新機能を作りやすい
現地で現地人による開発なので、言葉は滑らか。完成度も高い
サービスがその国にこなければ何もできない

Share360 の失敗は、一つは Yahoo 的国際化にあったように思う。日本のコードをアメリカに持って行き、そこでアメリカ向けの英語版を別のチームで開発しようとした。

Yahoo ほどの体力や資金があれば、その手法でできたものは現地の事情に完全に適合した、よいものとなりうると思うが。

今回は、Garoon2 で採用した新フレームワーク CyDE2 のように、最初から国際化対応できる機能が日本にて開発されている。いわば Google 的な国際化の準備ができているという感じ。

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技術者と英語

無料のオンライン技術書リポジトリ

****** というサイトで、Java, Perl, PHP など様々な IT 関連書籍がオンラインで無料公開されている。O’Reilly の書籍が多いようだ。

しかし、O’Reilly は Safari という有料ベースのオンライン購読サービスをやっているので、このサイトがちゃんと許可を受けてるものなのか、がいまいち不安ではある。

それとも、無料公開されている本を集積しただけなんだろうか。最近の書籍も載ってるんだけど。

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技術者と英語

regist という英語は無い

さて、サイボウズラボの立ち上げプレスリリースが出たこの瞬間、とりあえずこのブログを見に来る人も多いと思われる。そんなチャンスに、このブログを読んだ人、特に日本のソフトウェア技術者に一番訴えたいことってなんだろう? と考えた。

それは、日本人プログラマーだけが使う謎の動詞 registについてである。そんな単語は存在しないから、ちゃんと “register” を使おう。

出てくるのは日本語のサイトばっかりである。拡張子を”.jsp” や “.asp” にしても同様だが、とにかくこの「存在しない単語を使ったファイル名」のなんと多いことか。

register = 「登録する」 は、名詞でもあり動詞でもある単語だ。”-er” がついた単語は「○○する人」の意味のことが多いため、”er” をはずした “regist” が動詞だと勘違いしてのことだと思う。

これに比べれば、たまにスラッシュドット.jp や技術系のメーリングリストで話が出てくる、 warning や alt の正しい読み方なんて小さい問題だ。

この存在しない動詞 regist 、仕事でだけでも過去に3回見たことがある。そのうち一回は、”regist” を “register” に直すだけで1年半かかった。

あるプロジェクトに途中から入ったとき、外部への公開 API を読んでいたら、なんか違和感を感じた。登録用の関数の関数名 “regist” を辞書で確認してみると、そんな単語は無い。「登録」なら “register” だ。

天下の○○○が、間違った英語を API に含めて出してるのはまずいと思ったので、会議の際に議題にあげてみたのだが、どうも反応が薄い。「すでにその名前で呼び出している他のプログラムがあるので」とか、「関数名を変えてビルドすると全部再試験になるので」(そのプロジェクトには、自動ビルドとか自動テストという概念は無かった)とか、まあとにかくいろんな理由で、直さないという決定になったもんだ。

結局、regist を register に直せたのは、メジャーアップデートのタイミング、気づいてから一年半後だった。

ソフトウェア技術者として、英語は避けることができない要素だし、「名前重要」が身についているなら、常に書いている英単語が正しいかどうか、辞書でチェックすべきだろう。

今このエントリを読んで、「おお、そういわれると間違っていたかも」と思って自分の過去のソースをチェックしよう思ったなら、それが技術英語を身につけるための正しい態度だと思う。

正しい英語名をつけることに気を配っていると、その場その場では余計な時間が取られるような気がするだろうが、「英語で変数名や関数名をつける能力」は簡単に伸びるものなのだ。

帰国子女でもないし海外留学もしたことがない僕が、アメリカでアメリカ人に指示を出す仕事ができたのは、日本にいたときでもそういう細かい作業の積み重ねをしていたからであると思う。

とは言っても、辞書を引くのも適切な単語を調べるのもたいへんなことだ。アプリケーションやウェブサイトを使って、さっと簡単に調べるにはどうすればよいか、どんな道具を使っているかについては、次回に(いつか。すっかり忘れていた)述べたいと思う。

[2006-10-06 追記]

Googleのソースコード検索が出たので、“regist”を使っているソースを検索してみた。件数は3万件でるが、先のページをみても全14件しか出てこない(バグ?)。14件のコード中の署名などから、”regist”を使った人の国籍を推定してみたのが以下。

日本人 7人
不明 3人
フィンランド人 1人
スウェーデン人 1人
ドイツ人 1人
アメリカ人(カリフォルニアの大学、ということで英語ネイティブかどうかは不明) 1人

半数は日本人だった。圧倒的じゃないか。