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とあるマルウェアのディスアセンブル避けの工夫

A Silly Anti-Disassembly Trick (くだらないディスアセンブル対策)で紹介されている体験談。

筆者は、MacOS 用の怪しいマルウェアを解析中に以下のようなツールと無関係な謎の Copyright 表記を発見したと

(c) 2014 - Cryptic Apps SARL - Disassembling not allowed

Cryptic Apps は、ディスアセンブラ・ツールHopperを作っている会社のようです。

そして、この Hopper のデモ版で Hopper 自身を解析しようとすると、「このプログラムはディスアセンブルできません」という警告が出て先へ進めないと。

もうおわかりかと思いますが、どうもこの Hopper、自身の Copyright 表記がバイナリに入っているとこのエラーを出してディスアセンブルさせないようなのですね。

このとあるマルウェアも、Hopper で解析されては企みがバレてしまうと思い、自身の中にこの Copyright を埋め込んだということでしょう。この部分を手で書き換えることで、Hopper でディスアセンブルできるようになったそうです。(そしてたぶん Hopper 自身も)

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アメリカ

オープンソース電話セールス撃退システム

The Telecrapper 2000 (広告ポップアップが出るのでそちらは押さずに閉じるのがいいだろう)([更新 2019 リンク切れのためリンクを外しました。元のURLは http://www.pagerealm.com/tc2k/ ]) は、電話セールス業界に反撃を喰らわすべく開発されたオープンソースシステム。< アメリカにいたとき、家の固定電話には一日5件はダイレクトセールスの電話がかかってきていた。僕の場合、固定電話は DSL 用でしかなかったのですべて留守電にまかせっぱなしだったのだが、それでもかなり迷惑だった。いちおう、Do-not-call-list という「うちはセールス電話一切お断り」という政府の仕組みがあって、そこに登録したらセールス電話はかかってこないことになっているはずなんだが、あまり効果はなかった。

この TC2K は、セールス電話に対して適当な合いの手を打ち続けるシステム。その動作は以下のようになっている。

  1. 発信者番号(Caller ID)を取れるようにして、このシステムを電話につなげておく
  2. 電話セールスをかけてくる番号リストを設定
  3. リストにある番号からかかってきたら、ワンコールでこのシステムが電話を受け取る
  4. 音声が途切れるまで(相手が話し終わるまで)待って、何か適当な返事を返す
  5. あとはひたすら、相手の話した後にあらかじめ用意しておいた応答を再生し続ける

このサイトでは、実際にこのシステムを使って電話セールスと「遊ぶ」様子がいくつか音声ファイルとして公開されている。一つはフラッシュにもなっていて、これがかなり笑える。

電話セールス撃退の実例フラッシュ (988Kbytes。 音が出ます) ([更新 2019 リンク切れ。元URLは http://www.custom3dgraphics.com/flash/hiphurts.html])

電話セールスレディと TC2K の会話はこんな感じ。

TC2K: もしもし?
セールス: こんにちは。○○さんはいらっしゃいますか
TC2K: すいません? 誰ですって?
セールス: ○○さんとお話したいんです。
TC2K: なるほど。やっとわかりました。まずはメモを取らせてください。
あなたは非常に礼儀正しい物腰で電話をされる方だ、と。
セールス: ありがとうございます。
TC2K: もし電話をかけてくる人がみんなあなたのようであれば、
電話を取るのはたいへん楽しくなるだろう。
セールス: どういたしまして。そうあるように努力いたします。
TC2K: ああ、すいません話の腰を折ってしまい。どうぞ続けてください。
セールス: ○○さんとお話がしたいのです。
TC2K: 尻が痛い
セールス: は? なんですって? あなたは○○さんなのですか?
TC2K: もうしわけない。じつはここ数日というもの物覚えが悪くなっていて、
こんなことを認めるのもお恥ずかしいのだが。
どうしてあなたに電話をしているのかすら思い出せないんだ。。。
セールス: いえ、電話したのは私のほうで。。。
TC2K: ちょっとしたヒントをもらえるかな? もしかしたら「20の質問」がいいかもしれない。
では最初の質問、、、、

このあと、延々と相手にどうでもいいような質問を続けていく。最後には好きな色を聞く質問で相手を引きずり回す。最後までおかしく聞けることと思う。

こうやって、毎回毎回のセールス電話にコストをかけさせることができれば、電話セールスも少しは収まる。。。。かなぁ?

なお、このシステム、公開されているライブラリやツールに、Perl のスクリプトと自作音声カプラでできているようだ。モデムを使ってソフトウェアだけで動かすバージョンも検討中ということらしい。

[追記] Asteriskでこの「営業電話たらいまわし」をするスクリプトがいくつも公開されているのを見つけた。これとかこれ