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ネットのサービス

ヨーロッパの姓地図

Surname Map(姓の地図)は、ヨーロッパ各国での苗字を検索すると、その分布を地図に表示してくれるというwebサイトです。

地図は国別になっています。おそらくデータが入手できた国を順番に実装しているのでしょう。イギリス、スペイン、ルーマニア、ポーランド、オランダ、イタリア、アイルランド、ドイツ、フランス、デンマーク、ベルギーが今のところ提供されています。

イギリスで言うところの「スミスさん」、日本で言う「鍛冶さん」であるイタリアの「フェラーリさん」の分布がこれ。スポーツカーの名前という印象が強い名前ですが、「トヨタさん」「スズキさん」のような良くある姓なんですね。

フランスにおける「マクロン姓」の分布。北部に多少多いように見えますが、どれも1-5人と一、ニ家族単位ぐらいしかいないようです。

Hacker News でも指摘されていましたが、この手の分布地図は人口分布の地図とだいたい同じになってしまうこともありがちです。特に人数が多い姓については、どこの地域にもそれなりにいるでしょうから人口の偏りと似たような結果しか出ないこともあるでしょう。

外国人の姓を聞いてもその名前がよくある名前なのか珍名なのかはなかなかわかりづらいと思います。その国の人なら名前を聞いて国の中でもどのあたりの出身の可能性が高いかまでわかることもあるでしょう。こういう検索サービスを使うと名前だけわかる外国人の情報を少し増やせるかもしれないですね。

via Hacker News

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i18n

郵便マーク(〒)も日本独自なら、郵便局の絵文字🏣も独自

郵便番号の前に「〒」を書いてはいけないというニュースが今日のツイッターでトレンドに入っていました。

宛先を書くときに郵便番号に〒マークをつけると、読み取り機が誤動作する、というのが記事での説明で、ツイッターでも同様のことを言ってる人がいます。

ルールを厳密に守ると書いてはいけないようですが、実際に自動読み取り機で影響が出るかどうかはこれらからははっきりしませんね。機械も導入当初からかなり経ってるでしょうし、今はどうなんでしょう。

そんな〒マーク、絵文字にも郵便局(🏣)が有って、たとえばアップルの絵文字にもでかでかと書いてあるのですが、

日本の郵便マーク-アップル絵文字

この〒マークって日本独自のマークなんですね。

絵文字の名前の方も、”Japanese Post Office” となっています。ではJapanese じゃない郵便局の絵文字はというと、こんなの 🏤 。アップルの絵文字を拡大すると以下。

ヨーロッパの郵便マーク-アップル絵文字

少なくともヨーロッパの国々ではこのホルンのマークが郵便のマークのようです。ホルン単体の絵文字「📯」もあります。

郵便マーク-ホルン-アップル絵文字

郵送の案内をするウェブサービスやアプリを作っていて、もしも郵便を表すつもりで「〒」や郵便局の🏣文字を使っていたら、海外に出てローカライズした際に現地では伝わらない謎の記号になってしまうということは気を付けたいですね。

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データ可視化

Direct Train Connections – ヨーロッパの「直通」列車を調べられる地図

🇪🇺 Zug-Direktverbindungen(Direct Train Connections) は、ヨーロッパにある駅を指定すると、その駅から直通電車で行ける駅を全部地図上に表示してくれるwebサービスです。

direct train from Munich

ミュンヘン駅を基点に表示してみた地図。ドイツ国内の各所への直通列車があるようです。オーストリアやイタリア北部へも多数。ハンガリーやクロアチア、オランダなどへ行く列車もあるようです。

終着駅は所要時間に応じた色でプロットされていて、10時間以上かかる列車も。

こちらはミラノ中央駅からのプロット。イタリア国内とは言えシチリア島のシラクサまで20時間弱の列車が表示されたので、「橋なんてあったっけ?」と思って検索したら、メッシーナ海峡では切り離した車両をフェリーに積んで先へ進む列車があるんですね。

陸で国境がつながっているヨーロッパらしい結果かと思いましたが、いろいろと見てみると国境を越える列車はそこまで多くなく、国によっては首都からのほとんどの列車が国内止まりなところもありました。国境近くの駅から国境をまたぐ列車も当然あろうとは思いますが。

スペインの首都マドリッドからは、すべて国内行き。

ベラルーシの首都ミンスクからの地図。ほとんどの隣国には直通列車の終点はありませんが、ロシア国内向けには北極圏のムンマルスク行きや黒海沿岸のアドレル行きなど超長距離列車が。どちらも40時間越えの乗車時間です。

ヨーロッパの駅は一つの都市に方面ごとに別の駅があることが多く、駅単位で表示させても「その都市から直通で行ける駅のすべて」が一度に表示されないこともあるのは注意が必要です。

国境線や鉄道路線図だけではわからない都市と都市との結びつきや、隣国との関係性なども遊んでいると浮き上がってくるような気がして、面白いサービスだなと思いました。

ソースコードはGitHubで公開されています。データはドイツ鉄道のAPI経由で取得しているそうですが、ヨーロッパ中のすべての鉄道データを、特に小さな鉄道会社のデータまでは網羅してるとは言い切れないそうです。

via Maps Mania