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データ可視化

地図で嘘をつく – 事実をプロットしても色や形で印象は変わる

ニコラス・ランバートさん(Nicolas Lambert)の公開したインタラクティブな地図 How to Lie with Maps (地図で嘘をつく)は、9月29日にフランス各地165都市で行われたデモに参加した人数をフランスの地図上に描く、というだけのことが、地図作者の意向次第でどのようにも変わりうるということを示してくれます。

How to lie with maps moderate expression by @neocartocnrs (MIT license)

これはスライダーを中間ぐらいにした表示。タイトルもスライダーに連動して変わり、この時は「フランス全土で2万5000人が」となります。

How to lie with maps reticent by @neocartocnrs (MIT license)

スライダーを絞ると、同じ場所・同じ人数がより小さな円でプロットされ、地域や参加人数の描かれる色も熱量を感じないものになります。タイトルは「大失敗」

サイト上で実際にスライダーを動かして、5種類のタイトルと連動した「同じ」地図を見比べてみてください。地図で事実を書くだけでも、受け止め方をまったく変えられることができるのだなというのを実感することができます。

via Maps Mania

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データ可視化

Notable people – 有名人を出身地で世界地図にマップしたwebサービス

Notable people(著名な人々)は、Wikipedia や Wikipedia に載っている有名人を整理した巨大なデータベースの情報から、有名人の名前と出生地を地図の上に表示させるというwebサービスです。

大きな範囲では超有名人の名前しか表示されませんが、拡大していくといろいろな有名人の名前が出てきます。

この三人は海外でも結構有名かもしれませんね。

文化 / 発見と科学 / 指導者 / スポーツとゲーム 、で選択するとそのカテゴリーの人名だけを絞り込んで表示させることもできます。

地図上で名前をクリックしていくと、Wikidata のページに飛ぶのでその “place of birth” の項目から実際にプロットされた地名がわかります。

Wikipedia の出生地情報は市町村レベルが多いようで、どうも同じ地名で一番有名な人しか表示されないようです。藤子不二雄A先生は表示されるのにF先生が出ないのはなんでだ、と思ったら、滝田洋二郎監督の方が notably rank (有名ランク)が高いためそちらが表示されているようです。データの説明には「異なるジャンルの有名人をランクで単純比較するべきではない」とあるので、市町村などの単位でどの有名人が出るかはその有名人のカテゴリーなどにも影響されてそうです。

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ネットのサービス

Small World – ツイッターの友人の居場所を世界地図にマップ

Small Worldは、Twitter でフォローしている人たちの居場所を世界地図上に書き込んでくれるwebサービスです。

サービスを利用するには、twitter 上で Small World アプリへの権限を与える必要があります。けっこうありますね。

Small World の要求する twitter の権限

フォローしているアカウントの一覧は見せないことにはサービスが成り立たないでしょう。プロフィール・メールアドレスの提供はまあいいとして、フォローしている人のprotectedなツイートを読めるようにしてしまうのは、クローズド中心でツイッターを使ってる人は心配があるかもしれません。

権限を与えてサービスにログインすると、フォローしているユーザーの公開している位置情報を基に、世界地図上にプロットしてくれます。

本人申告の居場所を地図でわかりやすく見られるわけです。さらに、ウォッチしたい地名を追加で登録し、通知の設定をしておくことによって、新たにその都市に移動してきた友人をメール通知で受け取ることができます。メール通知のサンプル文面は次のようなものだそう。

twitter 上の友人の位置は、プロフィールの場所情報および、プロフィールの表示名中に “in 地名”と書かれた場合も追跡しているということ。”in ***” の***が地名かどうかは誤動作することもありそうな気がしますけど。

「GPSで詳細に居場所を公開したいわけではないが、twitter 上での位置ぐらいなら友達に知ってほしい」という作者の意図はわかります。「近くに寄ったから」「たまたま近くに旅行中だから」でオンラインでしかやりとりしていなかった友人と会うきっかけを作れるサービスと言えます。

GitHub でClosure のソースコードも公開されています。

via Maps Mania