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メジャーリーガーが多用する英語表現は?

ワシントンポスト紙が、過去21年間、7000本ものプロ野球選手へのインタビュー記事を解析して、選手がインタビューで多用する表現は何かを調べた記事が面白いです。

Python製の自然言語解析ライブラリNLTKを使い、4・5単語以上のフレーズで7回以上登場したものから抽出した「インタビューで良く出てくるフレーズ」。

何百回も出てくるフレーズは、記事中で解説されています。たとえばこういったもの

  • ここに立てて幸せです (I’m just happy to be here)
  • 一日一日やるだけです (we gotta play ’em one day at a time)

実はこれらは、映画「さよならゲーム」で、ケビン・コスナー演じるベテランが、若手投手に教える「これさえ言っておけばなんとかなる」というインタビュー用フレーズなのです。しかし、実際のメジャーリーガー達もこれらを何百回と使ってしまっているという。

また、以下のようなフレーズは、日常ではあまりないが野球では多用されるということ。

  • バットをボールに当てに行く (put the bat on the ball)
  • ストライクゾーンをぶちぬく (pound the strike zone)
  • いいピッチングはいいヒッティングに勝る (good pitching beats good hitting)
  • なんとかやりぬく道を見つける (find a way to get it done)

記事の末尾には、メジャーリーガーが良く使うフレーズが、「よくあるフレーズ」「慣用句」「野球用語」の三つにわけて紹介されています。

フレーズの上にマウスを置くと、実際にそのフレーズを使った野球選手のインタビュー抜粋が表示されるので、どんな風に使われるのかもわかるようになっています。

「よくあるフレーズ」「慣用句」は、たぶんアメリカで話す時にも良く使われているのでしょう。良く使われているフレーズを勉強することは、生きた英語を身に着けることにつながりそうです。

また、「野球用語」のところもしっかり勉強すれば、野球選手の通訳がうまくできるようになるかもしれませんね。

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fun

年に15000個のぬいぐるみを取るクレーンゲームの達人インタビュー

中国の厦門に住む35歳の男性陳志通さん(Chen Zhitong)は、昨年一年間だけで1万5千個のぬいぐるみをゲットした、クレーンゲームの達人です。

「ゲームセンターの経営者の中には、食事をおごる代わりにうちで遊ばないでくれと言ってくる人たちもいます」

「世の中には2種類のクレーンゲームがある。テクニックで取れるものと、技術に関係なく絶対に取れないようにプログラムされているものだ」

達人の語る「勝利のためのパラメーター」は、以下の3つ。

  1. 爪の掴む強さ
  2. 爪の回転する角度
  3. ぬいぐるみの並び

獲得したぬいぐるみが家を埋め尽くしてしまい、重荷となって来たため、昨年は1000個を視覚/聴覚障害者の学校に寄付したのだとか。

一個取るのに一ゲーム以上は絶対に必要でしょうから、15000個取るにしても相当な出費はされてるのだと思いますが、これが趣味であり得意なことなんでしょうねえ。

via Oddity Central

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技術

人づきあいの苦手な人を治したり就職面接を上手にしたりしてくれるMITの仮想コーチソフトウェアMACH

MITメディアラボ博士課程の研究者エーサン・ホークさんの開発したソフトウェアMACH (My Automated Conversation coacH = 私の自動会話コーチ)は、人が会話する際のスキル向上を指導してくれるというシステムです。

ウェブカメラ・マイクのついたPCで、画面に表示されたCGのコーチと会話をします。CGは表情や話し方、身振りなどを組み合わせて、被験者と一対一の会話を行い、最後にはどのように会話が行われたかについてのフィードバックをしてくれます。

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「このような自動化システムによって、自分だけで社会的なインタラクションの練習をすることができます。インタラクションのペースを制御しながら、望むだけ練習を繰り返せますし、データは(訳注: 他者に渡すことなく)自分で所有できます」

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MACHの効果を検証するために、90人のMITの英語ネイティブの学生を3組にわけて、それぞれに架空の就職面接を受けさせています。一度目の面接を受けた後で、各グループには以下を異なるタスクを受けさせます。

  1. 面接のコツを教えるビデオを見る
  2. MACHでCGと話すが、フィードバックは渡さない。自分の一回目の面接の様子をビデオで見せる
  3. MACHでCGと話し、そこで自分が何回笑みを浮かべたか、アイコンタクトをどうしていたか、言葉の調子をどう変えていたか、「~みたいな」「基本的に、」「えーと」といったような間を持たせるための意味の無い単語をどれぐらい使ったか、といった解析結果を見せる

その後に二度目の面接を受けさせたところ、1と2ではほとんど違いがなかったのに対し、3.の学生だけは面接官から「その仕事に対する興味関心が現れているか」「面接の全体的な出来」「この人物を雇いたいか?」のすべての項目で著しく良い評価が下されたということです。

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同じことをバラツキなく何度でも再現できることは、ソフトウェアが人間のコーチよりも優れたところだし、ソフトウェアであれば異なる教授法をインストールして試すこともできます。また、人間のコーチだったら遠慮して言えないような厳しい指摘ができることも良い点なんだとか。

就職の面接以外にも、このようなソフトウェアによって、スピーチの練習、デートの技術、外国語の取得、社会的なコミュニケーションに問題を抱える人、などを助けることができるのでは、と期待しているということです。

動画はこちら

via
Automated ‘coach’ could help with social interactions – MIT News Office