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Google曰く 「Google.comはちょっと危ないよ」

Hacker News に出てた小ネタ

危ないスクリプトなどを実行させようとするような危険なウェブサイトを見つけたり警告してくれたりするセーフブラウジングの機能で、自分自身のドメイン google.com に「一部のページに不正なコンテンツが含まれています」という警告が出てしまっているようです

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「このウェブサイトの一部のページが、訪問者のパソコンに不正なソフトウェアをインストールしています。」とか「このウェブサイトの一部のページが、訪問者のパソコンに不正なソフトウェアをインストールする 危険なウェブサイトに訪問者をリダイレクトしています。」とか。

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多数のサービスで膨大なページを提供していますし、ユーザーが作ったコンテンツを公開するようなサービスも多いですから、google.com のどこかでは、怪しいファイルが混入することもあるかもしれないですよね。

それをきちんと見つけて警告しているとしたら、むしろうまく仕組みが動いているのかも。すぐに対策が取られて除去されるのではないでしょうか。

google.co.jpをチェックすると「危険ではない」とでますので、とりあえず .co.jp の方を使えば安全? (違うって)

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アメリカ

大学中退を卒業と偽ったためにグーグルに解雇された人の話

Hacker Newsに出ていた話。

Throwaway account Hi HN. I need some help to deal with my mental situation (捨てアカウントです。メンタル的な状況にどう対処するべきかで助けてほしい) という題で、とある第三世界の国から永住権クジに当たってアメリカに来て、その後グーグルで職を得たエンジニアが、夢の仕事だったグーグル社を去る羽目になった理由を告白しています。

自国の大学でソフトウェア工学を学んでいたこの男性は、5年前の卒業間近に、アメリカのくじ引き永住権に当選します。ビザの取得費と片道の航空券だけをなんとか贖えた男性は、妻と一緒にアメリカに来るのですが、ビザの期限との兼ね合いで大学を卒業しないまま国を離れてしまいました。

そういう事情から学士号を取らずにやってきた男性ですが、プログラマとして職を見つけ、5年間のうちに転職でより良い会社への移籍を繰り返します。そしてたどり着いたのがグーグル社。

2回目の面接でついに同社の職を得た男性、同社からの身元確認の調査票に「誤って」卒業(graduated)のところをチェックしてしまいます。学士号みたいなものの有無を訊かれてるのだと思ったけど、高校を出てから4年間、コンピューターの学部に通ったのだし、卒業証書はないけど最後の学期までいたのだから、と。

数週間後、この男性はグーグル社の人事からメールで連絡をうけます。「あなたが持ってると主張している学位の存在を確認できませんでした」、と。

それへの彼の返答はこうです。「学位は実際には持ってないんだ。でも学校に行って、全部のクラスを履修した。ビザの状況で書類の手続きをしなかっただけなんだ。」

この返答で、彼の解雇が決定的となりました。人事の言うには、「この振る舞いはごまかしであり、彼らを馬鹿にしたのだ」と。彼自身は、「どこかの知らない大学を出たかどうかなんて誰が気にするんだ」ぐらいに考えていました。

彼の上司は彼に満足しており、要求されていた以上の仕事がこなせる、と主張し、彼をグーグルに勧誘したリクルーターも保証してくれたそうですが、人事には通用せず、犯罪を犯したかのように扱われた、と。

リクルーターの言うには、この結果は同社に記録され、もう二度とグーグルに採用されることはないだろう、と。

解雇されてからは精神的にまいってしまい、眠れずに解雇を伝えられたミーティングのことを思い出したり、考えてもしょうがないのに過去の判断を公開するばかりだと。

この匿名の投稿に対する反応にも厳しいものがあり、結果かれは元の投稿をすぐに削除してしまいました。

一番支持されているコメントは、この男性がまだ「技術力が十分だった」「仕事の能力に問題はなかった」と書いていることを問題視するものです。「アメリカの社会では、Integrity(誠実さ、一貫性)が非常に重要なんだ」と。「アメリカ人の視点では、もしそこで嘘をつくなら、他の状況でも嘘をついたり倫理的でないことをするだろうと見る。そして、グーグルのような多数の秘密情報を持ちデータアクセスへの特権を信頼する社員に与える企業にとって、それは大きなリスクになる」と。

と同時にこのコメンテーターは、男性の文化的背景ではそのことはそこまで重大な問題ではなかったんだろう、ということには理解を示しています。

実際に学位のないGooglerもいるわけだし、学位と無関係に採用されたと思ったなら、チェックをつけなければそれで何の問題も無かった可能性もあるでしょう。また、クジで永住権を得たために、移住自体には何の学位チェックも不要だったことも背景にあるかもしれません。労働者ビザならそれを取る段階で学位やその種類が厳しくチェックされていたでしょうから、移住自体が無理だったかもしれないけどグーグルに解雇されることもなかった。学位無しでもビザが取れていたとしても、学位をごまかすことの重大さを学んでいたかもしれず、結果嘘は付かなかったかもしれません。

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ネットの事件

4chanの創設者mootがGoogleへ入社。コミュニティ運営のプロとしてか

さきほど、Tumblr のアカウントで、英語圏の巨大匿名掲示板4chanを創った moot ことクリストファー・プールさんがグーグルにジョインしたと発表しました。

“My Next Chapter”(僕の次の章)というタイトルの短い投稿は以下のとおり。

Today I’m excited to announce that I’ve joined Google.

本日、グーグルに入社したことを発表できることに興奮しています。

When meeting with current and former Googlers, I continually find myself drawn to their intelligence, passion, and enthusiasm — as well as a universal desire to share it with others. I’m also impressed by Google’s commitment to enabling these same talented people to tackle some of the world’s most interesting and important problems.

グーグルの現社員やOBに会ったときはいつも、彼らの知性、情熱、熱意、そしてそれらを他人と共有しようとする普遍的な欲求に惹かれる自分を発見していました。また私は、これらの才能ある人々たちに世界の最も興味深く重要な難問群に取り組ませることができる同社の深い関与にも感銘を受けています。

I can’t wait to contribute my own experience from a dozen years of building online communities, and to begin the next chapter of my career at such an incredible company.

そのような驚くべき企業で次のキャリアを開始し、12年以上にもわたるオンラインコミュニティ構築という私の経験をもって貢献するのを待ちきれません。

こちらはそのTumblrを紹介する本人のツイート

[追記] Google+も担当していたグーグル社副社長のブラッドリー・ホロウィッツ氏が、歓迎のツイートを出しています。

プール氏は、昨年の9月に手塩に掛けた 4chan を、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏に売却しています。4chan は、2ちゃんねる(2ch.net)から派生した画像掲示板 ふたばちゃんねる(2chan.net)のプール氏による英語版クローンとして始まっており、先祖サービス(の創設者)への売却でした。

一方のグーグルは、Google+ の不調などコミュニティ運営についてはFacebookなどのライバルに比べて得意とはいえない企業です。一方の4chanはユーザー数も多く影響力もありますが、匿名性などからお行儀の良いサービスでとはいえません。そのような特殊なコミュニティを見てきたプール氏がGoogleのどのサービスに関わるのか、どれぐらいの権限が与えられるのかは要注目でしょう。

[追記 2016-03-09] 中の人がGoogle+ が 4chan のようになるかって? 「悪名高いアジト(a den of infamy)」のようなものにするつもりはまったくないよと言っています。プール氏本人には4chanに跋扈するトロールのようなところは全くない、とも。