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ネットの事件

StackOverflowで、ChatGPTを使ったAI回答を当面禁止に

英語圏の技術質問サイト Stack Overflow に関して、Stack Overflow 自身の運営等について語る Stack Overflow META にて、一時的な AI 回答の禁止が宣言されました

つい先日公開された ChatGPT AI が質問に対して自然な文章でもっともらしい回答を返してくることが話題となっています。

Stack Overflow で回答がついてないJavaScript の質問を ChatGPT に渡したら、長文の回答が得られたというツイートを見かけてこんな感想を書いたところでした。

ChatGPT を使えば短時間で(なんらかの)回答文が作れるため、サービス上でのポイント稼ぎに AI で作った回答を乱投稿ユーザーも出るかもなと。

実際にAI回答が増えているかどうかはわかりませんが、ChatGPT の生成した文章やソースコードは、見かけ上非常に整然とした形式で出力されるわりに中身が間違っていることも多く、そのまま Stack Overflow の回答にされると回答の質が落ちる、正解を探しに来たユーザーに対しては害にしかならない、というのが禁止の理由です。

AIイラスト生成サービスでもそうでしたが、ツイッターなどSNSで紹介されて感心するようなものは、人間がAIにたくさん試行させた大量の結果から良いものを選んでいるからすごいという面があります。

ChatAPT で webサービスを一式生成させてしまうという事例も複数出ていますが、それはチャットに対する誘導をしっかりできて、生成されたコードが問題ないか判定できる人間が使ったからまともに動くのであって、単純に ChatGPT に質問を喰わせて出てきた回答が正解、なんてことは今はまれでしょう。

ChatGPT にも訊いてみた

“temporarily(一時的に)”というのは、AI の回答の正確さが増した未来のことを考えてのことかもしれません。人間よりも良い回答ができる種類の質問もあるでしょうし、回答に AI が使われたかどうかを示すフラグとかが導入されるのかもしれません。AI が本当に良いものになれば、質問サイト自体が他のヒトではなく AI に教えてもらうサービスになるということも無いとは言い切れませんね。

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ネットの事件

親にスマホを取り上げられたため、DS、Wii、そして冷蔵庫でツイートする少女?

アリアナ・グランデのファンとしてのつぶやきをしていた15歳の少女ドロシーさんが、親の監視をかいくぐってツイートを続ける工夫によって注目を集めているようです。

母親にスマートフォンを取り上げられたドロシーさん、おそらくスマートフォン中毒のような状態でツイッター等から離れられず、学業等に支障をきたしていたのかもしれません。

永遠にお別れです。ママにケータイを取り上げられました。みんなとお別れするのはさみしい。泣いてます。さよなら

ニンテンドー3DS画像投稿ツール より

スマートフォンが無いので、DS からツイートしてますね。しかし、ドロシーさんは情熱を持って抜け道を探しました。

なにか壊しちゃったみたい。ニンテンドーDSから投稿してます 🙁

Twitter モバイル版 より

ドロシーはニンテンドーからツイートしてました。このアカウントは閉鎖されます。

iPhone より

みんな。ママが仕事に行ったので私の電話を捜索中です。幸運を祈って。ラブ。

Wii U画像投稿ツール より

冷蔵庫からです。これでツイートできるかわからないけど。ママにまた全部の電子機器を没収されたので。

LGスマート冷蔵庫(LG Smart Refrigerator) より

一連のツイートが注目を集める

ツイッターできるスマート冷蔵庫の販売元であるLG社の公式アカウントも、「ドロシーを救え」と反応しています。

ドロシーの話は、BBCニュースでも取り上げられるに至りました。

@thankunext327 のフォロワーは3万人を越えて増加中ですが、冷蔵庫からみんなの注目と支援に対する感謝のツイートを述べたあとはまだ沈黙中です。母親から冷蔵庫以外のデバイスを返してもらえるといいのですが。

フェイクの可能性。誰が何のために?

LGスマート冷蔵庫にツイッターアプリは載ってない、という突っ込みが多方面からあり、話ができすぎていて作り話なのではないか、という意見もあります。

LGのスマート冷蔵庫にウェブブラウザはあるので、冷蔵庫からツイートはできるようですが、その場合、送信元デバイスの表示は “LG Smart Refrigerator” にはならないだろう、ということ。

via The Guardian

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ネットのサービス

人工「バルス!」生成サービスのThunderclapが注目を集めるも、いきなりツイッター社からブロックされる

みんなでつぶやくクラウドツイーティングを支援する新サービスThunderclapが、公開二日目にしてツイッター社からブロックされてしまったというニュースです。
ニューヨークのスタジオDe-De社が開発したサンダークラップ、雷鳴のような拍手という名前のこのサービスは、たくさんの仲間を募って同時につぶやくことでツイッターのトレンドキーワードに載せよう、というのを実現するためのサービスなんだそうです。
クラウドファンディング・サービスなどと同様に、一定数の賛同者を募り、人数が集まったらプロジェクトが成立したとして、つぶやきがツイッターに発信されます。ThunderclapのユーザーはThunderclapにつぶやく許可を与えているため、一斉に同じ内容のツイートがされ、それがさらにリツイート等を呼んでツイッター上で大きな流行となって見える、ということ。
実際、ローリングストーンのオンラインサイトの政治的な主張を持ったニュースを同社のMatt Taibbi氏がこのサービスで広めようと募り、2000人近い賛同者を集めてプロジェクトが成立し、一斉につぶやかれた結果、400万人にこのつぶやきが読まれることになったとか。
それからすぐ後に、ツイッター社がTwitter APIのThunderclapからの利用を遮断、現在サービスは動かない状態で、「現在ツイッター社と話し合い中」という表示が出ています。
Thunderclapblocked
ツイッターで一斉に同じ内容を叫ぶ、といえば、ツイッター社認定で世界一の流量を記録した、アニメ天空の城のテレビ放映でのバルス事件を思い出します。あれはテレビを見ながらタイミングを取ってつぶやくという、ツイッター社にはそもそも制御することもできない勝手イベントでしたが、APIを使って自動的に似たような状況を起こすサービス、となると、サーバーの負荷はもちろん、運動に関係のない一般人が巻き込まれてどう思うか等、運営が嫌がるのはしょうがない気がします。
支持している人は、みんなの力で何かの主張を広く届けることは正義だ、という感覚があるのだろうとは思いますが。ここで盛り上がって集まり、大量につぶやかれたコンテンツが、常に世の中の役に立つものになるという保証もないですし、これを報じるブログのコメント欄でも「これはただのスパムだ」というコメントが散見されます。