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ゲーム

ヒール・ヒトラー – 総統のサイコセラピストとして未来の悲劇を止めるノベルゲーム

新作インディーゲーム、Heal Hitler は、1925年にアドルフ・ヒトラーの心理療法士となり、フロイト・ユング流の精神分析を使ってヒトラーが持つコンプレックスを解消し、戦争と大虐殺を防ぐゲームです。

チェコのゲーム開発者ジョン・イージス氏(Jon Aegis)が一人で開発し、声優2人を使ったこのゲーム、歴史のif を体験することになります。ゲームは時々出てくる複数の選択肢を選ぶことで進み、全体が一時間程度で終わるボリュームです。

ヒール・ヒトラー(ヒトラーを治せ)は、ハイル・ヒトラーのもじりですね。タイトルも秀逸。

診察室にやってきたこの新しい顧客は、最初怒りの感情をコントロールできないという悩みを相談します。

ヒトラーの話すドイツの状況や社会制度への考え、オーストリアに対する思いと父や母の思い出、一次大戦での従軍経験、ユダヤ人やマルクス主義者をどう見ているか、美術大学に入れなかったこと、などなど、史実からわかっていることを含め会話の形で聞かせます。歴史の勉強にもなりそう。

扱っている題材が題材なだけあり、ゲームで取り上げることも良くないという批判も出ています。reddit のスレッドにはヒトラーをもしかしたら悪へ進まなかった可能性のある一人の人間として見るということを拒絶する人のコメントも。作者の考えは、誰の中にも善と悪があり環境がどんな人をもヒトラーのようにするのではということのようです。それが正しいかはわかりませんが、サイコセラピーによって人の行動は変わりうるというのが作者がこのゲームで表現したいことなのかもしれません。

このパターンで他の歴史上の人物を扱うこともできそうですね。

via reddit via Boing Boing

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fun

ベルリンの壁 – 同じ場所で壁有りと壁無しを並べた写真集

ベルリン・モルゲンポストの壁のあるベルリンとないベルリン、のページが面白かった。

ウェブサイトでよく見る、2つの写真を同じ場所に重ね合わせ、スライダーで見栄えを切り替えるという手法を使い、自分の手で切り替えながら見ることができます。

2019年の写真をスライドすると、

同じ場所を1981に撮影した写真が出てきます。

1989年11月9日にベルリンの壁は開放されたのですが、それ以前と昨年2019年の同じ場所の写真を並べています。

1981年というのは東側への旅行が制限つきながら緩和された年のようです。ベルリンの2つの時代の地図もスライダーで切り替えられるのですが、1981年版の地図では東ドイツ側にそもそも航空写真がなく、黒くなっていたりもしますね。

この地図上の数字のついた各地点で、両方の時代の写真を見ることができます。壁崩壊時の西ベルリン市長が、ブランデンブルク門の前で昔と同じポーズを取る写真なんかもあります。

via Maps Mania

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データ可視化

先住民族地図

Native-Land.caは、先住民族の住んでいた領域を表示するというインタラクティブな地図です。

植民地主義の歴史や先住民の知識、開拓者と先住民の関係、などに関する対話を醸成するためのプロジェクトとして、今住んでいるところに昔どのような先住民族が住んでいたのかを知ることができる地図を作成し、今も情報を集め続けているということです。

民族や言語を選択すると、それらの解説ページに飛び、さらに先住民族の公式サイト等があれば、リンクも紹介されています。

南北アメリカやオセアニアのデータは多いですが、ヨーロッパやアジアにはほとんどデータがありません。日本にも。

サイトの更新情報を見ると、集まってきた情報を追加し続けているようです。APIもあります。

via Bored Panda