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ネットの事件

アプリ紹介に載せた拡張子名の誤判定でGoogle Playから停止された開発者の不満

Just Player というAndroid用の動画再生アプリの作者が、Google Play から謂れのないbanを受けた件で不満を述べています。

Just PlayerGoogle 製の ExoPlayer ライブラリを使って、動画にファンが作成した字幕を被せて表示する目的の再生アプリなのですが、ある更新のあと、「性的な表現や卑猥な表現に関するポリシー(Sexual Content and Profanity policy)」によって Google Play 上で配布停止にされてしまったと言います。

停止の原因とされたのはアプリの紹介文の以下の箇所。

“* Subtitles: SRT, SSA, ASS, TTML, VTT”

実際に何が引っ掛かったのかはわかりませんが、おそらくASS(尻)の単語ではないか、と。

しかしこのASS、.ass という字幕データの拡張子名であり、アプリのベースとなったGoogleの exoPlayer ライブラリのドキュメントにも書かれているものです。

作者は「Googleには連絡済」とし、正規のルートなのかこのチケットが話題になったからかは不明ですがアプリ自体のGoogle Play掲載は復活しています。また、その後作者はアプリの説明文からASSの文字を取り除きもしています。

Google でも単純なワードフィルタで間違った規制を掛けるんだな、というぐらいの話ではあります。

しかし、issue についたあるコメント

Googleの検知をかいくぐるために説明文を書き換えるのはおかしいでしょう。Googleはおそらく人間の目を使わずにアプリを取り下げました。これに対する正当な行動は抗議だけです。そうしなければ、彼らが虐待的なレビュープロセスや自動的な取り下げと戦うことなどないでしょう

に対し、Google社員らしい(Google Play Store には絡んでいないそう)が書き込んだコメントがよくなかった。

ちょっとした不具合に対する小さな開発者のアピールを巡って「虐待的なレビュープロセスと戦う」なんて誰もしないだろう。

これには100近くのdownvoteが寄せられ、言い合いの炎上が続くことに。同様の経験をした他の開発者らも自動判定で人の目を介さず公開停止になる現状への不満を述べました。

自動的に取り下げられたアプリ開発者にとって、それがGoogleの glitch(誤作動)であっても、数日から一週間はアプリの公開がされないことになります。アプリで食っている個人/企業ならビジネスへの悪影響はあるでしょうね。

コメント欄の炎上はアプリ作者が議論をロックしたことで無理やり止まりましたが、たぶんGoogleの機械的なレビュープロセスは変わらないし、今後も同様のトラブルは出続けるのではないかと思います。

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ガジェット

Fingerbot – リモート操作でボタンを押せるデバイス

Fingerbots

メーカーよりレビューしてほしいとサンプルの貸し出しを受けたものです。家電のリモート操作は僕の家でも少しずつ進めていることもあり、面白そうなので借りてみました。

Fingerbot は、スマートフォンから操作できる物理スイッチのガジェットです。

押すという一動作だけを行うとても単純なデバイスですが、押して動くものは家の中じゅうにあるので、工夫次第で様々な家電などを遠隔操作することができるというわけです。

スイッチにつけたくなるけど、これじゃ液晶が見えなくなる

fingerbot

こうか?

邪魔をしないという意味ではこう? はみ出てるので、両面テープだけではこれはなんともならなさそう。取り付けは追加で何か多少の工夫が必要そうですね。手動「でも」押したいなら場所の決め方は慎重にしないと。

手に取った時は「すごい小さいな」と思ったんですが、こうやって設置場所を考えるともっと小さくてもいいかと思うこともあります。でもまあ、バッテリー内蔵で長期間充電せずに動く(←サイトの説明では)ためには、こんなものなのかな。

パソコンはタイマーで起動しようと思えばできるはずなので、あまり意味ないけど。

マンションの鍵はスマートロックにしているのですが、建物のオートロックは結局専用鍵で開けないといけない。Fingerbot でタッチすれば自分で呼び出して自分で開錠することもできそうです。

サンプルには一種類のアタッチメントだけついてきました。先っぽの部分が取り外せて、交換できます。タッチパネルを叩くのに向いたアタッチメントなど複数違った形状のものがセットで購入できるようなので、操作したい相手のスイッチに応じて使い分けることで、よりミスなくスイッチのオン・オフができるということでしょう。

単純に押すだけの似たデバイスは前に見たことがあるので、Fingerbot が優れているとすればこのアタッチメントが交換できるところなのかなと思いました。既存のアタッチメントではどうしてもうまくいかないところを、3Dプリンタで自作・あるいは有料で作ってもらうとかもありそうです。

Kickstarter のキャンペーン(今日まで)で1個入手するなら$29(3190円)、実際のところはインターネットとつなげるアダプタ(Adaprox Bridge)というのが無いと「目の前からスマホで操作する」だけと面白みがないので、アダプタとセットの$69(7590円)というところでしょうか。単機能なので、いろいろやらせたければ10個も20個もあっても困らないわけで、32個セットとかのコースもありますね。

目標額は既に達成しているようですが、クラウドファンディングなので支払ったからといって宣伝通りのものが必ず来るか、予告の時期(今年の5月頃、と書いてある)に来るかどうかはわかりません。

全部の家電がネット操作対応する日はまだまだでしょうから、それまでの移行期間にいろいろとリモート操作をしたければ、この手の小さなデバイスは必要そうです。

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スマートフォン

Sh**t! I Smoke – 大気汚染をタバコの本数で表すスマートフォンアプリ

Sh**t! I Smoke(*そったれ! 吸ってたわ自分)は、現在地の大気汚染度をタバコの本数で示す、というスマートフォンアプリ(iOS/Android)です。

Android版を動かしてみました。today だと0本だったので、weekly にしたところ、一週間あたりタバコ1本分相当の煙を吸っているのだそうです。

大気汚染とタバコの健康被害の強度比較については、こちらの記事をベースとした計算式を使っているということです。「おおざっぱに言うと、一日一本の喫煙はPM2.5 の22μg/m3 に相当する」としています。

タバコと大気汚染のどちらに対する警鐘なのか? 両方でしょうね。

世界の各地点における大気汚染の度合いについては、aqicn.orgのAPIを使っています。日本のほとんどの地域で良好な数字が出ているので、今はそれほど心配することはないのかもしれませんが。

ソースコードがGPL 3.0 で公開されていて、Expo + ReactNative ベースで作られているようです。

大気汚染APIなど利用しているAPIの使い方も含め、ビルド手順も書いてありました。

via Hacker News