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ネットのサービス

ウィキペディアが昔懐かしいテキスト・アドベンチャーに

ケヴァン・デービスさんが公開した Wikipedia: The Text Adventureは、ウィキペディアの情報を元に世界中を回れる1980年代風テキスト・アドベンチャーゲームです。

タイトルからWikipediaにある地名で検索すると、その場所がゲームの開始地点となります。”Tokyo”だとこんな感じ

英語版ウィキペディアのTokyoにある写真が、8bit風の荒い画像に変換されて場面表示されていますね。”Tokyo”の場合は、5枚の写真を組み合わせた画像なので、なんだかわからないことになっていますが。

ゲームプレイは、Zork などのテキストアドベンチャーでおなじみ、テキスト入力です。”go north”(北へ行く)とやると、東京から北の座標を持つ別のウィキペディアの項目に移動できます。なぜか「西新宿五丁目駅」

東西南北や斜め方向へ移動でき、新しい場所ではそのウィキペディアの項目を元に今の場所が説明されます。元の方向に戻ろうとしても必ずしも前いた場所には戻れなかったりする理不尽さもあります。

> examine tower

など、examine(詳しく調べる)コマンドを使うと、その場所にあるもの(もないもの)も調べられて、Wikipediaから引っ張ってきた情報を使って何かしら返してくれます。take コマンドで拾えますし、inventory コマンドで持ち物の一覧を見ることもできます。


(東京タワーを調査して拾ってみた)

focus コマンドで8bit化される前の元画像を表示したり、wiki コマンドでウィキペディアの元ページを開いたりもできます。このあたりは help で出来ることを調べられますが、そのあたりも昔のアドベンチャーゲームそのままですね。

share でツイッター共有のリンクが出てくるのは昔無かった今風の機能でしょう。

ゲーム内容はウィキペディアの膨大な項目データを使って機械的にその場で生成されているため、テキスト・アドベンチャーとしては史上最大の広がりを持っていると言えるでしょう。今はそこにストーリーもゴールもありませんが、もう少し技術が進歩すると、ちょうど良いトリックや謎、目的やゴールなどまで生成できるようになったりするのかもしれません。

via PC Gamer

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ネットの事件

Wikipediaを書き換えてコンサートのVIP席に「いとこ」として入り込む

マンチェスターで行われたバンド The Sherlocks のコンサートで、遅れて入ってよい場所が取れなかった10代の男性 Adam Boyd さんが、ウィキペディアを書き換えることでVIP席をゲットする、という事件が起こったようです。

本人がFacebookで戦果を自慢しています。

So last night I went to see a band, but we got in late and our view was shite. In my drunken state I edited the band’s Wikipedia page to say I was family, and it worked! I got into the roped off VIP area because of it

昨日観に行ったバンドなんだけど、遅れたせいでクソみたいに遠かったんだ。盛り上がった状態でバンドのウィキペディアページを書き換え、自分を「家族」ってことにしたら効いたよ! ロープを越えてVIPエリアに入れた。

バンドの後方上からの写真が添えられてますね。その後のコメントで、このVIPエリアが「やかまし過ぎる」とロープの外に戻った、とも言っていますけど。

バンドの公式Twitterアカウントもこのニュースには反応。「うまいことやったな」と。

このFacebook投稿が2月12日なので、その前後のThe Sherlocks の Wikipedia変更履歴を探すと、ありました。

彼らは最初のシングル”Live for the Moment”を2014年にリリースしたが、これはメインボーカルKiaran Crookのいとこ Adam Boyd に影響されたものである。

They released their first single ‘Live for the Moment’ in 2014, influenced by main vocalist Kiaran Crook’s cousin Adam Boyd,

警備員にスマホを見せながら「ね? 僕のことイトコって書いてあるでしょ?」とやっていたかと思うとおかしいですが、「Wikipedia に書いてあったから」*だけ*を根拠にするような人は、こんなことも普通に誰でも仕掛けられるんだ、ということを覚えておくのもいいかもしれません。もっと重大なところで騙されてしまうと取り返しがつきませんから。

via WTOP

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データ可視化

Chronas – Wikipediaの歴史データをインタラクティブな世界地図上にまとめるプロジェクト

Chronas.org では、西暦1年から2000年までの各国の変遷を、グーグル地図風のインタフェースで見ることができます。

[更新 2022-08-12] 最初に選べる言語に「日本語」も増えていました。学校の世界史で習った日本語表記で出てくると、ますますわかりやすいですね。

chronas-battle-of-arsuf

ウィンドウ下側にある年表上のバーを移動することで、任意の年における国や宗教の勢力図が見られます。

Chronas_Basic_Features

地図上の勢力や、人物、紛争などのアイコンをクリックすると、それに関するWikipediaの内容が表示されます。

他にも、勢力範囲の大きさと人口の変化を見せるチャートなど、

chronas-rulers

データを様々な切り口で表したチャートも多数あります。

chronas-static-view

おおまかな機能解説のビデオがこちら

10月に公開されたこのベータ版は、216名のメンバー(7名のモデレーター候補含む)によって作成されたもので、今後は一般ユーザーがデータを更新して貢献できるようにしていくことも検討されているそうです。

via Maps Mania