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retred – 歴史上の人物の生まれた場所と死んだ場所をプロットした地図

retredは、歴史上の著名な人物の生誕や死亡の場所を、世界地図上に表示するというwebサービスです。

ビクトリア朝時代の東京がこちら。

retred-tokyo-in-victorian-age

英語のWikipediaデータを元にしていると思われるので、ヨーロッパやアメリカに比べるとプロットされる著名人はそれほど多くありません。また自動でやっているせいか間違いも。(例えば、上の豊田佐吉氏は静岡県生まれのはず)

ページ最上部の赤と青のスライダーを動かすことで、表示させるデータを時代で絞り込むこともできます。織豊時代とかに設定しても日本に2人のデータ、それもなぜか今川義元と前田利家という謎のチョイスですが。

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Wikipediaに載っている人という規準で同列に載せたと思われますが、記述が長い人(有名人・重要人物)を目立つように表示するなどしてくれれば、同時代に生きていた人を俯瞰して眺められたりして面白いのではないでしょうか。

via Google Maps Mania: Born and Died on Google Maps

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[地図] 企業合衆国アメリカ

Steve Lovelaceさんによる“The Corporate states of America”(大企業の国アメリカ、アメリカ合衆国のもじり)は、全米50州のそれぞれの州を代表する企業ブランドのロゴを各州に配置した地図です。

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カリフォルニア州のApple, ワシントン州シアトルのスターバックス、ジョージア州アトランタのコカコーラなどは企業の出身地も有名だと思いますが、日本でも有名なブランドであっても、元はここから出てきた企業なのか、というのを知らないものが多数ありますね。デニーズとかウェインディーズとかナイキの出身地って知ってました?

ブランドの選択は必ずしも州で一番大きいといった定量的な数字ではなく、州の性格も考慮した著者の独断ということです。コメント欄ではマクドナルドやジョンソン&ジョンソンが無いことなど、いろんな人の不満と突っ込みが書かれていますが。まじめな統計ではなく話のタネと思っておいたほうがいいでしょう。

via The Most Famous Brand From Each State In The US | Geekologie

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救急車の実際の到着時間を地図上で可視化したロサンゼルスのオンライン地図

アメリカの新聞ロサンゼルスタイムスがオンライン版で公開した地図は、救急医療の反応の速さをロサンゼルスの市街地図に重ねて可視化した興味深いものです。

ロサンゼルス市全域が六角形のヘックスで区切られ、救急車の到着までに掛かった時間に応じて色分けして塗られています。緑は6分以下。赤は6分以上で、掛かった時間が長いほど濃い赤色で塗られます。

6分というのは、ロサンゼルス市消防局の目標値だそうです。アメリカには何分以内という共通の目標値は無いということですが、ニューヨーク市の10分という目標よりも短いということ。記事では、特に心停止状態が4分続くと脳にダメージが与えられる可能性があることから、この到着時間が短いことがとても重要だと言っています。

データは、過去5年間の100万回以上の出動を解析したもので、特定のヘックスにマウスを置くと、911(日本でいう119+110)通報を受けてから救急車が出発するまでの平均時間、救急車が現場に着くまでの平均時間、がわかります。

到着時間が遅い赤色のヘックスが多いのは、山間部や他の市との境界に多いようですね。記事では、山肌や丘の上の豪華な家に住むお金持ちのところには救急車が来るのが遅く、街中の密集地に住む庶民は良い救急医療を受けられる状態になっている、というのを、多少皮肉交じりに伝えています。

このような可視化は、健康に不安のある人がどこに住むかを考えるのにも良さそうですが、将来の消防署の配置(地図のlegendのLAFD fire stationにチェックを入れると黒い■で表示されます)を計画する際にとても役立つでしょうね。赤いところを狭くするように配置したり、近隣の市町村との間で入り組んでいるところでは、お互い越境して近いところをカバーする、みたいな運用もできるのではないでしょうか。

このインタラクティブな可視化は、消防局が作って発表したわけではなく、ロサンゼルスタイムズの地方セクションが自前でデータを集め、作っているそうです。新聞社がどこにどんな問題がありそうかを自ら考えて、それを浮き彫りにするためにテクノロジーを活用していると言えるでしょう。

また、元となるデータが入手できるようになっている、というのも大きいでしょう。すべての出動の記録が残っていて、それを閲覧できるから、外部の第三者がこのような地図を作れるので、一個人でもやる気があれば同様の調査ができるということになります。

政府自身にデータを解析したり整理したりする余力がなくてもいいから、せめて生データが使いやすい形で(とはいっても、アメリカでもやっているでしょうが個人情報は隠さないとですね)公開されていれば、こういう可視化が出てきていろんなことが検証できる、という良い実例かなと感じました。

via Medical response time lags in many pricey L.A. neighborhoods – latimes.com via